CD-Rを再生するPC環境
自分の所有するPCは4台ですが、いずれも相当古いです。1台目がPC9821NW150で1995年製です。2台目が、2003年ごろ製造のXP機種に外付けの2008年ごろのDVDドライブを接続したもの。3台目が2009年に作った自作PCでwindows10の32ビット版にアップグレードしています。4台目が、NEC=VN770/cで2010年製で、元はwinodws7であったものを10にアップグレードしています。64ビット版です。
これらの古いPCの内蔵DVDドライブや古い外付けDVDドライブに、最新のBuffalo製の外付けDVDドライブで最新の外国製のCD-Rに書きこんだ音楽コンテンツを読み込みこませると、どうなるか試してみました。
古いPCで最新の格安CD-Rが読めるか?
結果は、1台目は読めませんでした。当然でしょう。当時流通していたのは640MBのCDだけですから、700MBの容量のCD-Rは規格外なので読めるわけが無いです。2台目は、途中まで読み込んでいたが、最後にエラーが起こってドライブ自体を認識しなくなりました。これも当然です。2008年製のDVDドライブでは700MBのCD-Rには対応してはいても、最新の外国製のCD-Rの記録面のプリグループという既設の渦巻き状の溝やトラックピッチ幅等を正確に読み取れるデータがドライブ側に無いので、無理をして読み込んでいたものの、結局は最後まで読み取れなくなって止まったのでしょう。※ OSのWindowsXPにしても、既にサポート切れでこういった最新のデバイスには到底対応出来ません。3台目は、windows付属のメディアプレーヤーでは読み込めましたが、VCLでは、何度再起動してもクラッシュして読み込めませんでした。不安定です。まあ、これは、32ビット版のVCLが、このCD-Rのプリグループやトラックピッチに対応しておらないからでしょう。4台目は、64ビット版のVCLで正常に読み込めました。これは、PCが13年前の機種ですが、最新の64ビット版Windows10で最新の外国製のCD-Rにも対応しているのでしょう。
※CD-Rによって微妙に違うプリグループやトラックピッチ
CD-Rには、記録・再生面にレーザー光線によって反射光の位相が変化する色素が塗布されていますが、正確にデータを書き込むために、円盤の中心部から渦巻き状に、初めからプリグループという溝が1.6ミクロン±0.1ミクロンの間隔で刻まれています。また、線速度が1.2m~1.4mの範囲で一定で回転しないといけないので、外周部に近くなるほど回転数が徐々に減るようにグループで半径方向の位置、周期的な溝のうねり(ウォブル)で円周方向の位置が分かるようになっています。そういうわけで、700MBのCD-Rは線速度が下限の1.2mとなるように、回転数が制御されています。が、CD-Rによっては±0.1ミクロンの範囲内でプリグループのトラックピッチが違いますし、ウォブルの形状も微妙に違いますから、古いタイプのDVDドライブが当該のCD-Rを認識できないと、誤作動します。最悪はPC側のフリーズか、「このUSBデバイスは認識できません」と警告されます。
グループとウォブルの解説・・・下記URLより引用
https://jp.fujitsu.com/family/familyroom/syuppan/family/webs/serial-comp2/index10.html
考 察
聖書の中に「新しい酒を古い革袋に入れる」という聖句がありますが、上記のような新しいCD-Rを古いDVDドライブに入れるようなことをすると、内容も形式も生かされない・・・つまり故障しますよという意味です。もともとCD-Rのような価格も品質も千差万別の記録媒体は、ドライブとの相性がきついですから、製造年のかけ離れた年代の物を読み込ませようとしても、読み込みに失敗する確率が非常に高いのは明らかです。最悪は、機器を壊してしまうかも知れません。辞めておいた方がいいでしょう。
どうすれば読める可能性が高いか?
答えは簡単です。700MBでも国産の太陽誘電から機器を引き継いだ磁気研究所の下記の製品がいいでしょう。これならば、かなり古いPCでもDVDドライブでも、グループやウォブルを認識して正常に再生できる可能性が高いでしょう。価格も廉価ですから多く焼く場合は最適でしょう。というのも、昔のCD-Rは、発売元の会社名が違っても、その実態は、ほとんどが太陽誘電製のものだったからです。実は、CD-Rという名称自体が太陽誘電が付けたものだそうです。
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