美しい写真を印刷するには 今までは、古い4色インクのプリンタを使っていたので、特に写真の画質には拘りがなかったのですが、最近、TS8530という6色インクのプリンタを購入したので、撮影した写真を、より実際に近い色調で美しく印刷したい・・・と考えるようなりました。そのための条件が幾つかあります。1高解像度・高性能なカメラ、2最適な照度と光線の向き(順光)、3最適な画像調整、4高性能なプリンタ、5耐光性・耐水性に優れたインク、6上質な印刷用紙、等々が挙げられます。
何が最も大事?・・・2の撮影場所の光の当たり具合です。これが被写体にとって最適になるような角度で撮影する事です。これが逆光だったり、照度不足だったり、コントラストが強過ぎたりすると、画像修正はとても無理です。
インクは純正品に限るのか?・・・インクは、より良き印刷結果を生むための条件の1つに過ぎなくて、純正インクを使えば無条件で自動的に良い印刷結果を出せるとは限りません。廉価な互換インクを使っても、印刷設定や色調補正が適切であれば、ほぼ満足できる印刷結果に仕上げることは可能です。
高価なプリンタは自動的に美しく印刷できるのか?・・・プリンタは、より良き印刷結果を出すための条件の1つに過ぎなくて、6色インクの中級~高級機種を使えば、無条件で自動的に良い印刷結果を出せるとは限りません。廉価な4色インクのプリンタでも、印刷設定や色調補正が適切であれば、ほぼ満足できる印刷結果に仕上げることは可能です。
どんなプリンタ・インクでも色調補正は必須 6色インクのCanon製のTS8350の場合は、6畳の室内でLED電灯で暖色設定で夜にひな人形の写真を1m離れて撮った場合、全体的に赤茶色っぽく印刷されていました。そこで、フォトレタッチソフトで、実際の色調に近くなるまで色補正して印刷しました。一方、4色インクのMP490の場合も、全く同様であり、室内の壁や床、ひな人形の装束・ひな壇の色に至るまで全体的に赤茶色になっていましたので、色補正しました。いずれのプリンタも、赤を抑えた色補正をして、実際の色調に近く印刷できたわけです。
インクの耐光性 以上のようにプリンタ本体が高価でも廉価でも、或いはインクが純正品でも互換品でも、色調補正した印刷直後の写真画質では、印刷品質に差が殆ど見られません。色調補正の処理時間についても、大きな差異はなかったです。ただし、耐光性=時間経過による色褪せや変色については、明らかな差が出てくるでしょう。つまり、光線の強く当たる場所に写真を長期間掲示していた場合には、紫外線によるインクの耐光性が弱いと、写真の劣化が当然激しくなります。
写真の保管状態によって純正インクと互換インクを使い分ける
その点、高価なインクほど耐光性が優秀であり、廉価な互換品ほど耐光性が低いことが明らかになるでしょう。なので、日の当たる場所に子どもの七五三や入学式などの記念写真、ご先祖様の遺影を常時掲示するような場合は、やはり、純正インクを使った方が良いでしょう。一方、日常生活のスナップ写真などは、壁に掲示する場合でも長期間ではなくて、殆ど机の引き出しに入れたり、本棚にアルバムとして保管しています。なので、色褪せや変色は殆どしません。これは、低廉なプリンタで互換インクで印刷しても、まったく大丈夫でしょう。
要するに、写真を掲示するか保管するかといった保存状態によって、純正インクと互換インクを使い分けた方が賢明でしょう。