MOONIE'S TEA ROOM

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『くうねるところすむところ』

2013年08月11日 | BOOKS
 政権は「女性の雇用を促進していきたい」なんていうけれど、本当のところはどうなんでしょう?
 それでも、30代・40代の女性が仕事に頑張る小説は元気が出ます。

『くうねるところすむところ』
平 安寿子・著  文藝春秋


 恋愛にも仕事にも行き詰った30歳の主人公が、未経験で飛び込んだのは建設業。
 突然社長職を任された40代の女社長の人生も絡んで、人間が「食う・寝る・住む」ところである家を作っていく物語。


 「名の知れた会社、キャリア、それなりの収入」または「安定した会社・簡単な事務仕事・それなりの収入」なんて考えで就職活動していたら見えてこないものがあると、今になれば分かるんですけれど、大学生の頃は何も分かっていなかったのだと恥ずかしくなります。

 主人公のセリフ、
「エンジンになるのは、方針です。やり甲斐です。喜びですよ。夢ですよ」
 きれいごとのようで、でも人生の本質だと思います。
 基本的な衣食住に足りる収入も大事ですが、働くにはやっぱり「生きがい」が大切。

 人生のいろいろが分かるようになったころに、転職できる社会のほうが幸せかも。
 女性が結婚して、楽しんで子育てして、元の職場でなくても、やり甲斐・生きがいを持って働ける社会になるといいですね。

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