MOONIE'S TEA ROOM

大好きな読書や言葉、料理のコトなど。

『大村智ものがたり』

2016年01月16日 | BOOKS
『大村智ものがたり ~ 苦しい道こそ楽しい人生』
 (オオムラサトシモノガタリ クルシイミチコソタノシイジンセイ)
馬場錬成 著
毎日新聞出版


 2015年のノーベル賞受賞者 大村智先生の半生を描いたノンフィクションです。

 難しい漢字にはふりがなもついていて、小学生の高学年ぐらいから読めると思います。
 もう少し小さいお子さんには、親御さんが読んで「頑張って、たくさんの人や動物を病気から救った人なんだよ」と説明するときの参考書としても、非常に分かりやすい内容になっています。

 章ごとの見出しの付け方も分かりやすくて、それだけを読んでも興味がわきます。
 巻頭には大村先生からのメッセージもあり、是非これからの子どもたちに手に取ってほしい1冊です。

 つい大人が期待してしまうような、挫折のない「優等生の最短コース」では得られない出会いやチャレンジが、全世界を驚かす発見につながっていきます。

 ご両親の勤勉さなど、「親」としての生き方を顧みることも多い1冊でした。
 「たくさんの回り道や失敗も人生には必要だ」ということを肝に銘じて子どもと接するためにも、子育て中の大人にも是非読んでいただきたいと思います。


<関連書籍>
 同じ著者の方が別の出版社からも、大村先生のノンフィクションを出しておられます。
『大村智物語 ~ ノーベル賞へのあゆみ』馬場錬成 著 中央公論新社(2015/11/27)
 新書版で、「中学・高校生から大人まで幅広く親しめる普及版」ということです。
 大村先生からのメッセージ「若き日の君たちに伝える」が特別収録されています。
『大村智 ~ 2億人を病魔から守った化学者』馬場錬成 著 中央公論新社(2012/2/10)
 こちらは受賞よりも3年以上前に出版された単行本版です。
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