行雲流水

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”いじめ”をなくすために

2012年07月20日 | 親鸞・歎異抄・浄土真宗
結論から言えば、世間の人々が、いじめや差別が他人事だと思っているうちは、決していじめや差別がなくなることはありません。
 仏教というのは、「自分の中の悪を見つめなさい。自分の中の悪に気がつきなさい。」という教えなのだと思います。親鸞聖人や法然上人の「悪人正機」も、善人ぶって、自分の悪に気がつかない人よりも、自分の中の悪を自覚している人のほうが救われるという説なのです。
 およそ人間というものは、
 他人からしてもらった良いことは忘れ、他人から受けた悪いことはいつまでも覚えている。
 他人にした嫌なことはすぐに忘れ、他人から受けた嫌なことはいつまでも覚えているもの。
被害者の意識は強いが、加害者となっていることにはなかなか気がつかないもの。


なのです。「自分は、いじめや差別をしていない」と信じ切っている人が一番危ないのです。
いじめの加害者を攻撃すること自体が、自分の中の悪なのです。攻撃は第二のいじめであり、人権侵害になることもあります。攻撃することからは何も生まれません。自分の事として、いじめや差別をとらえることが重要なのです。


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