akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

御射山の感想

2005-11-02 | 活弁
「御射山神戸までお越し頂き、体験した事のない無声映画と弁士
の絶妙な(一人芝居の様な)間合い、声色、生の声の温かみのある
舞台にすっかり虜になっていました」

長野の小林さんからメールが届き、彼女のサイトを拝見したら、
先日の公演に来て下さった方の感想などが載せてあり、感激してしまった。

小林さんを中心に、地元有志の方々が行っているステップアップゼミ。
毎回、都内から大学の先生や学生さんたちが来て地域研究をしたり、朗読会や講演を行ったり
積極的な活動をなさっていて、すごいなあと感心する。
先日の活弁公演の様子(というか、その後の囲炉裏を囲んでの飲み会の様子)が載っているページ。
http://homepage3.nifty.com/slowlife/stepup7.htm

小林さん宅の新築の別棟、ロッジ風の御射人庵(みさとあん)を作るのは、かねがね、ご主人の夢だったのだとか。
地域の方々が気軽に集い、ワイワイ囲炉裏を囲んで飲める場所を、と考えたご主人をサポートし、友人の大工さんたちが作ってくれた。
杉、檜、桜、椚、その素材は、ほとんど小林さんの山の木である。

そして、その思惑どおり、新築開業(といっても、お店ではありません)以来、毎晩のように客足が絶えず、庵は連日、地域の方々で夜遅くまでにぎわっているらしい。
さすがに、毎日、とは本人たちも誤算だったらしいが、みんながそこで、人の悪口や愚痴をいうのではなく、御射山の地域のこれからや、自分の夢を熱く語り、おいしいお酒を飲んでいるのが、何より嬉しいという。

寄り合いはけっこう愚痴や悪口が出てきやすいものだが、住みやすい地域はそうではないらしい。
「人は宝」。
現在は、退職をした方々が、積極的に楽しんで地域活動に参加し、自分の知識や技術を生かして地域貢献できることに喜びを感じている様がよくわかった。

自分の庵が欲しい!と思って、作るのは、言ってみれば誰でもできる。
そこを皆さんに開放するのはなかなか難しいし、
開放した場所を、お互いに気持ちよく使えるというのは、もっと難しい。

御射山の人々が集う「御射人庵(みさとあん)」。
先日のある日、たくさんの炭が、年期の入った炭箱ごと庵の前に置いてあった。
「囲炉裏に使ってほしい」と地域の人がだまって置いていったものらしい。
小林さん夫婦は「お地蔵さんでも来て置いていったのかと思ったわよ」と笑って言った。
コメント (2)
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