野々池周辺散策

野々池貯水池周辺をウォーキングしながら気がついた事や思い出した事柄をメモします。

大相撲 夏場所、2023

2023-05-29 06:02:04 | スポーツ
夏場所は横綱照ノ富士が優勝した。戦績は14勝1敗。
9日目に明生に動き回られ不覚を取ったが、それ以外の相撲は盤石で強かった。特に、14日目、来場所大関昇進確定の関脇霧馬山との一戦は、不安気な気配など全くなく、腰をドッシリと落とし大きな体であれだけ低く構えられると相撲巧者の霧馬山は歯が立たない。照ノ富士は持ち前の体の大きさを有利に動かし、うまい相撲を取ったと思う。両ひざの故障で、3場所連続休場明けだったが、まことにもって盤石な相撲で、休場明けの横綱にこんなうまい相撲を取られたら来場所も優勝候補の一番だ、と思うほどの力強さを感じた。

 NHK
それはそうと、今場所、その戦績を最も気になった力士は朝乃山だが、14日目は元大関正代を寄り倒しで破った。正代は小結に落ちたとは言えがっちり組むと力が出るので、朝乃山の力量をみるのに丁度良いと思ったが、朝乃山が難なく寄り倒しで勝った。朝乃山の力量は三役に昇進しても問題なし。やはり、この力士が土俵上にいるのといないのでは、こうも土俵の盛り上がりが違うのかとテレビ観戦で感じた。朝乃山が幕内の土俵に上がると、満員の客席からは大きな拍手と大声援が沸き起こり、一瞬にして華やいだ雰囲気になるのだ。こんな力士を久しぶりに見た。

ただ唯一、13日目、横綱照ノ富士と朝乃山の一番は、なんとなくぎこちなさを感じた。立ち合いから一方的に押し込んだのは朝乃山だが、土崩際に追い込まれた横綱は土俵際で朝乃山を右小手投げに下した。朝乃山は久しぶりの横綱戦で体が硬くなっている様にみえた。タラレバの話になるが、無心で楽しく相撲が取れれば、そしてもう少し土俵上を動き回りながら下から押し込んだら、朝乃山が勝ったかもしれない。そんな気がする横綱との相撲だった。

結局、朝乃山は12勝3敗。一番苦戦したのは関脇大栄翔との相撲。立ち合いからまともに受ける形になって、下からの突きに対処できず土俵を割った。これも早晩、上位に慣れてくれば解決するものだろうと期待している。朝乃山は、今の力士の中で、最も華やかさを持った力士だと思う。テレビ観戦しても、やんやの喝采は朝乃山にあがった。横綱候補から一転、コロナ禍にキャバクラ通いで6場所出場停止になったことによる話題性も、また幕下転落すると若い衆となり、ちゃんこの下準備で野菜を切った事も、朝乃山は良い方の話題になる。朝乃山が花道から現れると途端にやんやの喝采の拍手が聞こえ、見ていて明るい雰囲気が溢れでた稀有な力士だと思うが、これからも肩で風を切って歩き続ける力士になってほしい。
コメント
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