場所・山形県鶴岡市家中新町
鶴岡市は庄内平野の豊饒な地にあり、街からは鳥海山や月山を望める、落ち着いた城下町。
冬には「雪の降る町を」の音楽祭があるそうだ。
「歴史と文学の廻廊」 尾崎秀樹 ぎょうせい 平成4年発行
鶴岡
雪の降る町
中田喜直が作曲した「雪のふる町を」のメロディは、鶴岡で生まれた。
鶴岡が地吹雪に見舞われるころ、市民たちの「雪の降る町音楽祭」が催しされる。
この雪は、雪どけとともに庄内平野を潤す大切な水となる。
高山樗牛は鶴岡が生み出した英才である。
藤沢周平は、時代小説に異彩を放つ。
横光利一は鶴岡にある、妻の生家に疎開する。
「私は山形県の庄内平野に這入ってきたとき、ああここが一番日本らしい風景だと思った」
西田川郡役場
(山形県HP)
鹿鳴館時代を今に残すルネサンス風擬洋風建築 旧西田川郡役所(鶴岡市)
『旧西田川郡役所』は庄内を代表する建築家、高橋兼吉が手がけたルネサンス風の擬洋風建築で、
明治開花期といえる鹿鳴館時代を偲ぶことが出来る建築物である。
沿革
1876年(明治9)の廃藩置県によって置賜、山形、鶴岡の3県が統合し、現在の山形県が誕生した。
その後1878年(明治11)、郡制が施行され県下に11の郡が置かれ、鶴岡は西田川郡となり、郡役所が設置された。
設計・施工は当地の大工棟梁高橋兼吉・石井竹次郎があたり、翌年5月馬場町に落成し、この年の明治天皇の東北巡幸の行在所となった。
1969年(昭和44)12月に国の重要文化財に指定。
1970~72年(昭和45~47)、現在地に移築復元、保存され、致道博物館の展示館となっている。
訪問日・2022年7月10日