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2013初夏・北欧バルト海紀行 #019:フィンランド・ヘルシンキ街歩き 港の市場とウスペンスキー大聖堂

2013-06-08 | 旅行

#018:フィンランド・ヘルシンキ中央駅で国際列車を眺めるからの続き

ヘルシンキ中央駅からトラム3B/3T系統に乗って、Kauppatori(カウッパトリ)という停留所で下車。
ここは港に面した市場で、面白いから是非行ってみるようにとフィンランド通のTwitter宇宙クラスタ・日蝕貧乏知恵者猫さんからも勧められていた場所でした。


うわ~、賑やかですねぇ!
青空の下にテントの屋台が並び、地元のヘルシンキっ子たちや観光客が大勢集まっていて楽しい雰囲気の市場です!


食べ物の屋台が特に多くて、メニューもバラエティ豊か。
きっと「フィンランドのB級グルメ」的なものを食べられるんでしょうね。

それから、集まっている人たちの中に、揃いの白い水兵さんの帽子のようなものをかぶった人が目立ちますね。
これも日蝕貧乏知恵者猫さんに教えてもらったのですが、この日5月1日はフィンランドではVappu(ヴァップ) と言って春の訪れを祝う学生達のお祭りの日だったそうです。白い帽子は学生帽で、ヴァップのシンボルみたいなもののようですね。
学生ばかりでなくヘルシンキ中の人がこのヴァップを楽しんでいるようで、若い連中からおじさんおばさん、そしてお年寄りまで思い思いに学生帽をかぶって街中でピクニックをしたりして楽しんでいて、とても大らかで愉快なお祭りなんですね!

ぶらぶら歩くだけでも楽しいカウパットリを通り抜けて先に進むと、港を望む丘の上に重厚な赤レンガの建物が見えてきました。


東方正教会の大聖堂、ウスペンスキー大聖堂です!
昨日見たヘルシンキ大聖堂と並ぶ、ヘルシンキを代表する大聖堂ですが、
ヘルシンキ大聖堂が優美な白亜の建物なのに対して、このウスペンスキー大聖堂はがっちりと堅牢ないかにもロシア風の建築となっており、とても対照的です。

ウスペンスキー大聖堂の中に入ってみましょう。


高いドームの天井から提げられた巨大なシャンデリアと、綺羅びやかなイコンの壁。
典型的な東方正教会の佇まいですが、これもシンプルで静謐だったヘルシンキ大聖堂の内部と好対照を為しています。




帰り際、大聖堂の建屋の裏に回ると、壁に埋め込まれた銘板に気が付きました。
これは帝政ロシアの皇帝アレクサンドル2世を祝福したものです。
この東方正教会の大聖堂が建設された1860年代当時、この地はフィンランド大公国としてロシア皇帝に統治されていたのですね。
ウスペンスキー大聖堂は、ロシア皇帝アレクサンドル2世のフィンランドへの置き土産といったものなのかも知れません。



…またいつか、もう一度この街を訪れたい。
そう祈って、大聖堂を後にします。

ホテルに戻り、預けていた荷物をピックアップする前に、
少しだけ時間があったので国立オペラ劇場裏手の湖の畔に広がる公園を散策しました。
湖の向こう岸に、先程乗車したヘルシンキ近郊線の電車が走っていくのが見えます。



行き交う電車を見ていたら、何故だかとても寂しくなってきました。
ほんの少しだけ街に溶け込んで体感できたヘルシンキの日常と、もう別れなくてはならない…
旅情と共に、そんなせつなさを感じる瞬間でした。

さあ、もう港へ行く時間です。
さようならヘルシンキ。この次はもっとゆっくりと、この北欧の街を歩きたいな…

#020:ヘルシンキ→タリン 快晴の午後のバルト海ショートクルーズに続く