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2010年初夏、沖縄旅行記 4:南の海、那覇へ

2010-05-09 | 旅行
2010年初夏、沖縄旅行記 3:フェリーなみのうえ、海の旅からの続きです

第2日目:平成22年4月30日

「フェリーなみのうえ」での海の旅の2日目。
今朝は、夜明け前の朝4時前から起き出します。
午前4時20分に船が最初の寄港地である奄美大島の名瀬に入港する直前頃、昨夜見た国際宇宙ステーション(ISS)が再び見える可能性があるからです。



上甲板に登ると、「フェリーなみのうえ」の船名表示器には明かりが灯り、デッキには照明が入っています。
既に名瀬への入港準備が整えられているようです。
それにしても、さすが南海の奄美近海。今年は春の到来が遅くて4月の終わりだというのに肌寒かった九州と違って、夜明け前の最も冷え切った時間帯だというのに空気には微かな暖かさがあります。

しかし、残念ながらその暖かさが仇となったのか、海の上には昨夜は無かった雲が湧いてきてしまったようで、おぼろ月以外は星も見えません。
これではISSの目視確認は無理だな…
そうこうしているうちに、「フェリーなみのうえ」は名瀬港に入港、接岸します。

「ふ~ん、名瀬ってこんなところか…」



名瀬入港を見届けて、二度寝を決め込むべく1等個室のベッドへ。
次に目が覚めると、すっかり夜は明けていましたがあいにくの曇り空。

午前9時半頃、徳之島の亀徳港に入港。

「ふ~ん、徳之島ってこんなところか…」



接岸中や出港後もしばらくは携帯電話の電波が徳之島の基地局とつながるので、メールチェックやTwitterへの旅程報告つぶやきなどをして慌ただしく過ごします。
しばらく経つと携帯の電波も途切れ、海と曇り空と遠くの島影だけの世界に…
景色に飽きたら、個室のベッドでダラダラ。


2時間ほどすると、次の寄港地である沖永良部島の和泊港に寄港。

「ふ~ん、沖永良部島ってこんなところか…」



入港中に船内のレストランがランチ営業をするので、例によって「はやく閉めちゃうつもりだからさっさと食事しに来るように」と急かす船内放送に急き立てられて昼食を済ませます。
また生ビールを飲んでしまって御機嫌。

またまた2時間ほど海と曇り空と遠くの島影だけの世界を旅して、与論島の与論港に入港。

「ふ~ん、与論島ってこんなところか…」



ここが最後の島への寄港。
次はいよいよ沖縄本島。那覇の前の最後の寄港地である本部港へと向かいます。


「ふ~ん、本部港ってこんなところか…」



この時点で、各港での荷積み荷降ろしに手間取ったようで30分ばかり遅れていますが、今更ちっとやそっとの遅れを気にしても仕方がない。
どうせ、次の港は最終目的地の那覇港なんだから、腰を落ち着けて待ちます。




そろそろ、昨日鹿児島新港を出港してから24時間が経過しようとしています。
陽もすっかり暮れてきました。
左舷側には沖縄本島西岸のリゾート地の風景も遠く見える中を、
「フェリーなみのうえ」は夕焼けの海を那覇目指してラストスパート。


海の向こうに、ビルの立ち並ぶ都市が見えてきました。
離島の鄙びた景色を見慣れた目には綺羅びやかに映る光の中へと、船は分け入って行きます。
午後7時半頃、「フェリーなみのうえ」は最終目的地の沖縄・那覇港に接岸。
25時間半の船旅でした。



それにしても、やっぱり快適でプライバシーが保てる1等個室にして良かった!
誰にも気兼ねなくリラックスして船旅を楽しむことが出来ましたからね。


船を降りて、あっというまに誰もいなくなったフェリーターミナルを後に歩いて街のホテルへと向かいます。
それにしても沖縄の人は優しい、ホテルの場所を聞くと実に丁寧に道案内してくれます。旅先での親切は嬉しいなぁ。
今夜はホテルの裏のスーパーマーケットで入手したオリオンビールとゴーヤチャンプルー入りの弁当で旅の疲れを癒してゆっくり休んで、明日は…
旅の友と、そして或るものとの再開を果たします。

2010年初夏、沖縄旅行記 5:ゆいレールと、ブルートレイン「なは」に続きます

2010年初夏、沖縄旅行記 3:フェリーなみのうえ、海の旅

2010-05-09 | 旅行
鹿児島-沖縄航路の「フェリーなみのうえ」

2010年初夏、沖縄旅行記 2:鹿児島市、博物館散歩からの続きです

九州と沖縄を結ぶ海上航路の船は、鹿児島市の鹿児島新港の発着となります。
出発前に鹿児島新港へのアクセス方法を調べたのですが、一応バス停があり専用シャトルバスもあるものの便数が極端に少なくてとにかく行き難い。
いろいろと調べていたところ、事情を知った鹿児島のTwitterのフォロワーさんからのアドバイスで
新港ではなく城南小学校前のバス停で降りれば港は近いし、バス本数も多い
ということが分かったのです。
改めて、インターネットの結ぶ人とのつながりに感謝!


という訳で、鹿児島中央駅前から乗ったバスを城南小学校前のバス停で下車。
ここから通りを真っ直ぐ歩けば、すぐに鹿児島新港です。




そしてここが、鹿児島新港第2待合所。


沖縄航路の旅客ターミナル。
窓口でチェックイン、というか予約していた旨を伝えて、運賃を支払い乗船券を受け取ります。

この時点で、まだ午後4時過ぎ。出港は午後6時、乗船開始までも1時間ばかりあります。
そこで、ちょっと港の近くを散歩。

海岸に、桜島を真正面に眺めることの出来る絶好のビューポイントがありました。
「ああ~、いい天気だなぁ~」
目の前の海を、種子島からやって来た高速船の「ロケット」が駆け抜けて行きます。
「あ、もうすぐ、来月の金星探査機『あかつき』ソーラーセイル実証機『イカロス』の打ち上げのときは、あれに乗って種子島に行くんだ。」
あかつきとイカロスの打ち上げの日も、今日のように晴れるといいんですがね!

それに今夜は、午後8時過ぎに朝鮮半島から日本海の上空にかけて国際宇宙ステーション(ISS)が通過する予定なので、この分だと船上から海の上を飛ぶISSを見ることが出来そうで楽しみです。

さて、そろそろ午後5時、沖縄行きの船への乗船が始まります!

これが、沖縄まで乗るフェリーなみのうえ


総トン数6,586トン、全長145.61m。
旅客定員804名の、実に大きな船です。




螺旋階段と吹き抜けの、優雅なエントランス。
豪華客船での船旅気分が高まります。
実は僕は今回、奮発して最上級グレードの1等客室を予約しておいたのです。




船内の最上階は、1等客室の乗客しか立ち入れない特別区画。
絨毯の敷かれた廊下、雰囲気はまさにクルーズ客船?

そしてこれが、僕の部屋。
804人の乗客が乗り込める「フェリーなみのうえ」にたった1室しか無い、1人用個室です。
ちなみに運賃は、鹿児島―沖縄那覇間が片道で2万8千4百円也。同区間のエコノミークラス航空運賃より数千円高額となります。



…室内の雰囲気は豪華客船というよりはビジネスホテルみたいですが、それでも必要な設備は一通り揃っていて快適な船旅が楽しめそうです。


専用のトイレとシャワーもありますが、ちょっと薄汚れた感じですね。
せめてユニットバスにしておいて欲しかった。


ちなみにこちらは、一番リーズナブルな2等大部屋。
文字通りの雑魚寝ですが、運賃は1等個室のちょうど半額となります。
他に、数名が相部屋となる2等客室もあります。


2等の乗客用の共同浴室。
湯船は使用されず、シャワーのみの利用となるとのこと。ちょっと侘しい。


船内にはレストランや喫茶店、売店の他に、何故か小さなゲームセンターもあります。
レトロなテレビゲームが並んでいました。これまた侘しい。

船内を見て回っているうちに、午後6時の出港時刻になりました。
デッキから出港の風景を楽しむことにしましょう。

広々とした、1等専用デッキ。
「フェリーなみのうえ」のデッキは本格的な木張りで、お洒落で良い雰囲気です。






夕陽と桜島に見送られて、鹿児島新港を後にします。
錦江湾を南に向かい進み始めると、すぐに
「今からレストランを営業します。あまり長い時間は営業しませんので、食事したい人はすぐにレストランにお越し下さい!」
という急き立てるような案内放送があり、慌ただしく食事が始まります。
やはり豪華客船よろしく優雅にディナーを、という訳にはいかんのだなぁ、と苦笑しつつ、それでもメニューに生ビールがあったのでそれなりに満足な夕食。



夕食後、部屋でシャワーを浴びたりくつろいでいるうちに船体の揺れが大きくなってきたので、錦江湾から東シナ海に入ったことを知ります。
すっかり真っ暗になった海原の向こうに見える島影と街明かりは種子島の西之表か中種子あたりか、それとも屋久島かと思いながら上甲板から星空を眺めていると…
午後8時20分頃、暗い水平線の上を北斗七星に向かって流れる鋭い光点を確認!
海の上で見るISSにすっかり満足して、1等個室のシングルベッドに横になると、緩やかな揺れですぐに眠りに落ちました。

2010年初夏、沖縄旅行記 4:南の海、那覇へに続きます

2010年初夏、沖縄旅行記 2:鹿児島市、博物館散歩

2010-05-09 | 旅行
2010年初夏、沖縄旅行記 1:南へ、先ずは鉄道でからの続きです

沖縄へと渡航する為に、沖縄航路の船が発着する港のある鹿児島市へとやってきました。
とは言え、那覇港行き「フェリーなみのうえ」が鹿児島新港を出るのは午後6時。
まだ昼前なので殆ど丸一日時間があります。
今日は、せっかく鹿児島に来たのだから博物館散歩をしようと思っているのです。

鹿児島中央駅前から路面電車に乗って、鹿児島市の繁華街である天文館やいづろ通界隈へと向かいます。
街中から城山の方へと少し歩き、西郷隆盛像の近くに趣きのある洋館が見えてきました。

これが鹿児島県立博物館です。



建物はシックですが、館内はよく手入れされていて最新の整備が整っています。
しかも入場無料、素晴らしい博物館です。
(館内写真は許可を得て撮影・掲載しています)

“石好き”にはたまらないであろう鉱物展示室。
展示の方法もお洒落ですね。


「あっ、まんぼうだ!」僕、まんぼう好きなんだよね。魚のくせに泳ぐのが苦手で時々溺れるとか、他人とは思えん。
何故か横に白熊がいるのも鹿児島らしい?(まさか名物カキ氷の「白くま」と掛けている訳ではないでしょうがw)


手作り資料が丹念に並ぶ、屋久島の自然の特別展。
力入ってます

そして、さすが芋焼酎天国の鹿児島らしいのがこちら。
さつまいもから芋焼酎が出来るまで。



そして出来上がったのは「本格焼酎 博物館」!
鹿児島県立博物館オリジナルブランドだ(笑)

充実した展示内容の鹿児島県立博物館を楽しんだ後は、すぐ近くにある鹿児島県文化センターへ移動します。
あれ、何か文化センターの向こうに聳える桜島がちょうど噴火したような…凄い噴煙があがってる。

ここは鹿児島県立博物館の分館となっていて、プラネタリウムがあるのです。
また、恐竜化石の見事な展示もあります。

化石展示室の一画では「ヘルマン・ヘッセ昆虫展」も開催されていました。
ヘッセの作品中に登場する、蝶をはじめとした昆虫の標本を使って、ヘッセの作品世界を表現するというなかなか意欲的な展示。
中学生の頃に読んだ哀しき「少年の日の思い出」を、実際に作品中で少年たちが目にしたであろう蝶の標本を見ながら読み返すのは感慨深かった!

星空の生解説があるプラネタリウムも堪能して、さぁそろそろ港に行こうか。
船に乗ろう!

2010年初夏、沖縄旅行記 3:フェリーなみのうえ、海の旅に続きます

※おまけ画像
鹿児島県立博物館で一番ショッキングな、恐ろしい展示。

警告を無視してとびらを開けると…
う、うわぁぁぁぁー!!

2010年初夏、沖縄旅行記 1:南へ、先ずは鉄道で

2010-05-09 | 旅行
学生時代から日本全国津々浦々を鉄道旅行してきた僕が、唯一足を踏み入れることがなかったのが沖縄。
何しろ鉄道に乗りたくて旅をしてるのだから、当然ですね。沖縄には永い事、鉄道そのものが無かったんだから。

そんな沖縄ですが、事情が変わったのが平成15年。
沖縄都市モノレール線ゆいレールが開業したのです。モノレールと言えども、立派な鉄道。これは乗りに行かねば!
…となる筈だったのだが、当時僕は沖縄の南隣の島、台湾の魅力にすっかりはまっていて、
「どうせ南の島に行くなら、沖縄よりは台湾に…」
という気になってしまい、ついついそのまま沖縄には行かず仕舞い。
そしてそのまま7年の月日が流れたのですが、僕は唐突に沖縄の地を踏んだのです。

今になって何故、沖縄へ?
その辺の事情はおいおい説明するとして、先ずは初夏の海を渡った気ままな旅の顛末記に暫しお付き合い下さい…

第1日目:平成22年4月29日

熊本県から沖縄を目指し、朝一番の列車で出発します。
八代駅でJR九州から肥薩おれんじ鉄道に乗り換え、一路鹿児島へ。
みかんの顔をしたかわいい「おれんじちゃん」号。

せっかく南の島・沖縄に行くんだから、飛行機に乗って行くなんて無粋なことはしたくない。
これは最初から考えていたこと。

島には、船で行くのです!

という訳で、先ずは沖縄行き航路のフェリーが発着する鹿児島新港を目指すのです。それも、新幹線つばめではなく、のんびりゆっくりおれんじ鉄道の鈍行で。
気ままな旅なんだから、急ぎたくない。いや、意地でも急がない!
これも最初から決めていたこと。


波静かな不知火海に沿って、「おれんじちゃん」号はあたかも水上を走るように進んで行きます。

海の続きは、緑のただ中を往く線路。



丘を越えて、南へと続く線路。

ちなみに今走っているこの区間、
6月13日の地球帰還を目指し飛び続ける小惑星探査機「はやぶさ」の最新情報を発信しているはやぶさ帰還ブログTwitter
地球との残り距離を西大山駅(日本最南端の駅)から鹿児島中央駅、東京駅を経て淵野辺駅(はやぶさを運用しているJAXA宇宙科学研究所相模原キャンパスの最寄り駅)までの距離(そう、ブルートレインはやぶさの走行区間だ!何という遊び心w)に換算して紹介している名物ツイートでちょうど4月の終り頃に通過した事になっている位置に該当するのだ。
はやぶさ帰還ブログTwitterには「袋駅ー水俣駅間にいます。月浦公民館のすぐ横くらいです」などと妙に具体的な記述もあるのだが、
実際にはこの辺りだなー、という訳で車内から動画で撮影してみました。
ここが「月浦公民館のすぐ横くらい」です!(IES兄、見てるー?w)




川内で再びJR九州鹿児島本線となった線路を乗り継ぎ、鹿児島中央駅に到着。
構内には懐かしい国鉄色をまとった485系特急「きりしま」が発車待ちしています。

ここから鉄道換算された「はやぶさ君」の出発駅である西大山へ…は向かわず、港に行く前に鹿児島の街へと出ます。

2010年初夏、沖縄旅行記 2:鹿児島市、博物館散歩に続きます