大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

今回のアジア大会は少林サッカー劇場だった?!

2010-11-10 23:17:48 | 中国サッカー
いやー、アジア大会って確か12日に開会式が開かれるわけだから、サッカーの試合だけは前倒しして試合を行うのは五輪と同じなんだけども、それにしても中国サッカーはいろんな意味で盛り上げてくれるなw どうせ大会が始まればいろんなところでドーピングの成果が見られるけども、サッカーには少なくともそれがない。だからこそ持っている技術や戦術の差というのが如実に現れるのが面白いところ。今回のアジア大会は個人的には中国の少林サッカー劇場をネタとして楽しんでいるわけです。

今日は日本対マレーシアの試合は仕事中で見られなかったが、少なくともマレーシアは中国よりは強いということがハッキリしたでしょうね。その後に心斎橋の串カツ屋さんでiphoneのアプリを通して中国対キルギスの試合を北京のテレビ局の中継で見ていたのだが、腹抱えて笑ってしまう程中国が決定機を外しまくっていたw この至近距離から決められないんか、っていうような場面もあったけども、この試合ではバーやポストもキルギスに味方していた。

まあ、それでも前半先制されながら後半2点を入れて逆転(しかも決勝ゴールは後半ロスタイムでのミドル)して辛うじて開催国としての面目を保ったわけだけども、逆転した後になぜか中国の呂鵬(ルー・ポン)が後方からカンフータックルを仕掛けてあえなくレッド。試合終了間際にわざわざやるプレーかと呆れてしまう。ところがその呂鵬も「何で俺にレッドやねん」と逆ギレしていたんだけども、あれやったらそら退場になるだろうし、そもそも終了間際で守備陣も普通に守っている状態でやるべきプレーであるかを・・・判っていたらもっと中国は賢くプレー出来るわなw

面白いのが試合後のネットでのアンケート結果か。中国のポータルサイトの新浪によると、今回の試合では約42パーセントの人が不満を示していた。つまり、勝ったからといって内容には満足していないということだろう。そしてなんと7割もの人が今回のチームには何も期待しないと回答している。

よく、中国は他競技ではあれだけ強いのになぜサッカーだけはダメなのかといぶかる人が多いんだけども、そもそも中国が成功している一部のスポーツエリートを育てる英才教育方式が上手く行ったのは個人競技が殆どで、実は団体競技で金メダルを獲得したのは女子のバレーボールしかないと書くと皆さん意外に思われるだろう。その女子バレーも確かに長身でパワフルなアタッカーはいるものの近年の戦術の変化にすっかりついていけてないくなっているんだが、そうした変化へのキャッチアップを怠ったのは郎平やスマイリー陳といったかつての監督なわけだけども、って話がそれてしまった。

そう考えると世界で最も競技人口の多いサッカーにおいて競技人口がわずか3万人程度しかいないとなると国内での競争に揉まれてサッカーをプレーする技術も頭も備わっているとはお世辞にも言いがたいだろう。この点においては学校体育でサッカーが取り入れられ、地域のサッカースクールや、学校の部活でプレー出来る日本の方がまだピラミッドの裾野を広げているとも言える。

だからまあ、そう考えると中国のサッカーって明るい未来というよりは国の教育のあり方を変えないと、今崖っぷちに追い込まれているところから更にこの先崖から真っ逆さまに落ちてしまうんじゃないかと思うんだが、皮肉なことに他競技において活躍しているスポーツの逸材(この中にはヤオミンだの、飛び込み女王だのハードル王だのも含まれている)が見せる活躍が植えつける世間一般のイメージのお陰で助けられているだろう。つまり他競技の逸材の活躍が、中国はサッカーでも伸びる可能性があると思われているということなんだが。

日本の「2軍」は本当に2軍なのか?-中国メディアの屈折した心理

2010-11-10 06:58:43 | 中国サッカー
日中戦の後の中国メディアや中国網民の嘆きぶりというのは、「今回は日本の2軍にさえ勝てなかったどころか、アジア大会でも過去最大の得失点差をつけられての完敗だった」という主要な論調に集約されるだろう。今回の日本のU-21の代表においては大学生とJリーグの控え選手主体で、練習時間も満足にとれていない(というか練習時間を与えなかったのは君たちの方じゃないか?)という状況はあちらにも伝わっていたらしい。でも、これって自国の不甲斐なさに対して怒りたいがために引っ張り出してきている理屈のように思えて、どこかしら屈折した心理というのが垣間見えるんだけどもね。

ここで彼らに慰めの言葉をかけてあげるとしたら、今回の日本の主力選手たちも十分磨けば数年後には輝くポテンシャルを秘めた才能豊かな選手たちだということと、今回呼ばれていなかった、宇佐美、大迫、権田、椋原、原口それに米本といった選手たちと極端に実力の開きがあるわけではないということだろう。十代の早いうちにブレイクした選手たちとの間に少しは開きがあるかもしれないが、日本って欧州と違って大器晩成型の選手も居るわけだから、今呼ばれている選手たちが数年後には呼ばれていない選手たちを逆転する可能性というのはあるかもしれない。だから、2軍というのはあくまでもJリーグで常時出場している選手たちが出ていないことによる現時点での比較して無名の選手らが出ているということでしかないのだが、だからと言って実力的に極端に落ちるということではないだろう。

中国人が理解しにくい部分があるとしたら、大学生が出ているということだろう。かの国には、部活というシステムが存在せず、スポーツを手段にして進学していくという仕組みがない。運動能力に秀でた子供たちは早いうちから国家のアスリート養成のシステムの中に放り込まれる。そこから外れた一般の子供たちは中学高校とひたすら大学進学の為に勉強一辺倒を強いられるわけです。だから、サッカーで大学まで進学でき、卒業後にはJリーグへ「蹴」職するという仕組みが彼らには理解できない。だから、大学生というのがプロの道から外れたアマチュアが趣味でやっているみたいに思われてるんじゃないだろうか?それ故大学生を含む日本に負けたという屈辱感が大きいんだけどもね。

だからこそ、2軍の日本、という風に言われている今回のチームを我々日本人がきちんと評価しないいけないのかもしれない。今回のチームだって十分に強いし、我々の代表なんだ、ということを理解して応援していこうじゃありませんか。