大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J聯賽 第33輪 大分三神 1-0 磐田喜悦

2007-11-27 23:23:01 | サッカー全般
本日Jスポーツでの録画試合を観戦したが、この試合の最大の見所というのは、前半での鈴木慎吾の豪快なFKで、ゴールの上に突き刺さったシュートは流石の川口でも防ぎきれなかった。彼はつくづくいい選手だとは思うけど、こんな選手をレンタルに出してしまう新潟というチームも実に気前がいいというか・・・そういえば新潟ってウチの松下を使いきれていなかったなあ。鹿島から借りている深井ってどれだけ新潟でチャンスを掴んでいるのでしょう?鈴木も坂本にポジションを奪われて出番がなかったから大分に貸し出されたんだけども、なんか新潟の選手起用ってチグハグな感じがする。

まあ、その分試合に出られなくなった鈴木がレンタル先で活躍しているのを見ると、もっと適材適所な移籍というのが活発に行われないといけないと思うし、レンタル先との試合で手痛い「恩返し」というのが期限付き移籍のネックになるというのなら、レンタル元との試合に出られないという条項を制度化すべきじゃないだろうか、と思ってしまう。最終節で敵として鈴木慎吾を迎える新潟サポはどのような気持ちなのだろうか?

この嘘みたいなミドルが決まってしまって先制点を奪うと、あとは得意の守備固めで相手を徐々に術中にはめていくのが大分の得意なパターンであるが、この試合も鈴木の先制ゴールによってそれが可能となった。いや、仮に先制できなくても、スコアレスドローで残留が決まるという状況にあったのだから、たとえなかなか点が入らなくても、極端な話が点を取りに行こうとしてリスクを犯すよりも点を取られずに引き分けることをシャムスカ監督は選んだに違いない。

ただ、後半に交代出場したジュビロFW林に裏を取られてダイレクトのボレーを打たれたけども、そこは森重がよく付いていた為に防ぐことができたし、終了直前だって太田に飛び込まれて危うい場面があったのだが・・・まあ、これを決めきれないジュビロもやはり引かれた相手には弱いようですな。全盛期ならたとえドン引かれてもポゼッションを高めてパスをつないでゴール前に迫り、チャンスを多く作った上で最後に相手を奈落の底に突き落とすことができたとは思うのだが。今のジュビロは黄金時代の再現を目指しているようだが、この日を見ると中盤の時点でパスが大分の守備の網に引っかかり、ホベルトやエジミウソンにボールを奪われてしまう。手数を増やして点を取りにいくとなると、来年以降は、中で競り合えるFW(この試合のジュビロに欠けていた部分)を連れて来るしかないのではないか。FWは日本人を育てるという方針が多分あるからそこに目をつむってカレンや前田を引っ張って来たとは思うのだが、二人とも前線でターゲットになるタイプではないし、特にカレンなどはカウンターで裏に抜け出すことを身上とするのだからこういう展開では正直生きない。まあ、多分ジュビロのフロントは方針を固めているとは思うのだけども、来季の外国人はボランチに2人、攻撃的なポジションに1人ということになるかもしれないが・・・

試合は1-0で大分が勝利。シャムスカも途中でアウグストを起用したりしたが、攻撃的に打って出るというよりは高い位置でのポゼッションを高めて攻められるリスクを軽減するというもので、逃げ切る為の手は全て打った。まあ、残留請負人としてはいい仕事をしたとは思う。

けれども、ここからが大分の悩みどころだろうとは思うが、今のスタイルを継承していくのなら結局残留争いの域から抜け出せない。だからこそシャムスカは上を目指していく為にもっと攻撃的なサッカー(実は彼はこれをやろうとしている)を志向していたのだが、今季前半は選手の能力が付いていかずに結局途中から残留の為のサッカーに不本意ながら戻ってしまった。となると、今後の大分の選択しうる道は、以下の二つ:

一つは、ブンデスリーガにおけるフランクフルトのようなチームを目指す。このチームは毎年残留争いを繰り広げていて、2部には落ちないものの1部残留の為に、部外者からはつまらんと批判されながらも、ミトナチオもハマナチオも真っ青なくらいのドン引きサッカーで、しぶとく1部で生き残っている。もっとも、筆者はいくら稲本がいるからといっても、このチームの試合を見るためだけに受信料を払おうという気は全く起こらないのだが。

二つ目には、一時的に落ちることになるかもしれないが、それに目をつむり更なる飛躍の為にスタイルの変換を図る。一時的に落ちるということは降格という憂き目に遭うことも含まれている。ただ、一旦スタイルを植えつけてしまえば、選手や監督が入れ替わってもその骨格に肉付けしていけば、強くて面白いチームに生まれ変わることも可能かもしれない。

例えば甲府は落ちてしまったものの、大木監督はパスサッカーのスタイルをチームに残すことが出来たし、それは監督が変わっても継承されて行けば将来においてチームの財産となりうる。選手の能力次第では再浮上する可能性はある。また、水戸だって今季最下位でも、ミトナチオから方針転換を図っているし、先日のセレッソ戦なんて本当に中盤から早い出足でボールを奪って両サイドを巧く使っていた、質のいいサッカーをしていたのには驚いた(決勝ゴールを決めたのは大分からレンタル中の西野晃平だったというのは何かの因縁か)。こういうスタイルというのは一時的な低迷があったとしてもそこを辛抱すれば将来的に飛躍できるかもしれない。

ただ、今の大分には2番目の選択というのは許されてはいない。クラブの財政問題からして、降格イコールチームの存続という問題に関わってくるとい事情があるからなのだが、そこにシャムスカの苦悩というのがあるように思える。本当にやりたい理想形があるのだけども、実際には現実路線しか選択が許されていないというところに。

余談ではあるが、どっかのカントクは理想を追求できる環境にあるんやから、ここ数試合みたいな負けないサッカーなんかやらずにもっと青い鳥を追いかけんかい!と言いたい。世の中には理想を追求したくても出来ない立場にある人がゴマンといるわけですから、ハイ。

最後に残留を果たした大分の選手の去就についても一応述べておこう。まず、恐らく構想外ゆえに出場機会を求めて移籍するかもしれないのが、松橋章太と根本。この二人はJ1やJ2というカテゴリーに拘りがなければ、環境を変えてあげたらまだまだ十分働けるとは思う。

次に西川や梅崎であるが、大分が残留の為に拠出したエジホベ獲得資金を埋めるために他クラブからのオファーが来れば売ることを考えるかも、と思っていたが、残留という可能性もあると見ている。それは別に彼らがクラブへの愛着が強いからとかいうのではない。U-22の代表選出のためのアピールをしていたくらい彼らは上昇志向が強い。ただ、オファーしてくるチームと本人らの希望がマッチしないだけなのである。それは上位と下位チームへの移籍の可能性ということで以下の通り探って見れば判ることだ:

・優勝を争う上位チームは基本的に彼らのポジションは席が埋まっているため、わざわざ2億円近くかけて彼らクラスの選手を獲得する必要性がない

・獲得に動くとすれば下位のチームで資金力があるチーム(例えば名古屋、大宮、それに昇格を果たした後の京都)というところになるかもしれないが、二人からしてみれば、このレベルのチームに移籍するだけの魅力を感じないかもしれないし、大分だって残留争いのライバルになるかもしれない相手に売るほどバカではない。特に西川の場合、ポジションが取れるチームというのはもっと限られて来るだろう。あの何でも人のモノを欲しがる名古屋だってGKに関しては間に合っている。

W杯予選で「死のグループ」に入った中国はなぜかイラクと縁があるようで・・・

2007-11-27 07:49:27 | 中国サッカー
W杯アジア3次予選の組み合わせが決定したが、中国の入ったグループはまさに「死のグループ」と呼ぶに相応しい。何しろ相手が豪州・イラク・カタールと来たからだ。あちこちで中国人の反応を探ってみると皆2位以内に入るのがかなり厳しいと言っていた(まあ、それ以前に中国人が自国のサッカーに対する見る目が厳しいんだけども)。

ただ、ネットで反応を調べて見ると、今回の試合日程が中国に有利だという見方があった。どうも2月6日にイラクと対戦ということになるらしいが、ホームなら(まだホームかアウェイかも決まっていないんだけども)旧正月の大晦日で多くの観客動員が見込め、この時期中国で代表戦を開催できる都市(たいてい北)はイラクにとってこたえる寒さだろう云々カンヌンということが書かれていたのを目にした。

けれどもこうした見方は、冬場のホームが相手にとって寒いだけでなく、ホームで迎え撃つ中国の選手や応援する観客にとっても寒いということをお忘れのようなんですがねw 何よりもこのイラクがアジア杯を制した強敵で、アジア杯予選でも苦杯を舐めさせられているということもねw

それにしても、中国って本当によく予選でイラクと当たらされるなと思う。東アジアの国のどこかをイラクと当てないといけないとなっている以上、中国が比較的イラクと友好関係を保っていたからなのか?また、イラクを死のグループに持ってきたというのは、敢えて彼らを勝たせない為じゃないかと勘ぐったりもするんですけどね(それは丁度豪州にも中東の酷暑を味わわせようという嫌がらせにも似ている)。ただ、このグループの中でイラクは豪州と同様に勝ち抜く力というのがある。最終予選で日本がイラクと同じグループに入ったら一体どうなることやら・・・

いずれにしても、今回の組み合わせや、試合日程には各国の思惑が色々と働いてきているし、どこか政治的な匂いというのを感じずにはいられない。対戦相手は選べなくても、日程に関して言えばそれこそ各国の意向というものに左右されてしまっているように思える(日本で言えば2月にホームでタイ相手に開幕するという日程)。となると、中国の緒戦はホームで決定か?

ただ、どれだけ日程を有利に操作しても、勝ち抜く上で一番大事なのは代表チームの実力であることをお忘れなくw