大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J聯盟杯 決賽 大阪鋼巴 1-0 川崎前鋒

2007-11-04 09:29:15 | ガンバ大阪
2年前の忘れ物を取りにいく意気込みを選手・サポ共に持って臨み、見事に優勝して結実させた。試合開始早々から前節負傷明けで戻ってきた加地が果敢にボールを奪っていた場面を見て、彼が決勝に照準を合わせて調整して来たあとを思わせたのだが、それは彼だけでなくチーム全体がそうであったと言える。マグノはシュートがポストを叩き、バレーからのスルーパスを受けてGKと1対1になる動きを見せた。この日多かった川崎DFの裏へのスルーパスにもよく反応していた。

しかし、川崎も決勝の相手に相応しく強かった。2年前のリーグ優勝と奇しくも同じ相手であったが、あの時に見た川崎よりは遥かに強くなっている(今度タイトルがかかった試合で川崎と対戦する時は、相手はリベンジをより強くしてくるだろう。エルゴラで寺田周平のインタビュー記事を読んだけども、今回は相手がガンバというよりも、どちらかと言えば自分たちにタイトルのチャンスが巡って来たと捉えているようだったから)。それだけに決勝の試合は、一歩違えばこちらが負けていてもおかしくはなかったかもしれない。

この日の川崎は自陣でガンバの攻撃を寸断すると素早いカウンターを見せてガンバのDFの戻りが遅いところを狙ってジュニーニョが両サイドに走りこみ、そこに出た縦パスに反応する攻撃でガンバを幾度となく脅かした。一度シジクレイがかわされて決定的な場面を作られたが、これに藤ヶ谷が神がかりなセーブに助けられた。後半も同じような場面があって藤ヶ谷に助けられたが、この2本のうち1本を決められたら負けていたかもしれない。その他危なかったのが、前半CKの寺田周平のヘッド。あ、これも結局藤ヶ谷が触っていたのか?普段は左右に顔を出してアーリークロスやミドルを連発するマギヌンがいない分攻撃の手段はジュニーニョへのパスかテセの爆発力(後半黒津に替わって助かったと思うのは私だけ?)というものに限られたのだろうけども、川崎の攻撃がやや単調に思えたのだった。

ただ、マギヌンの累積での出場停止が予選から準決勝までの流れの中での結果と捉えるなら、決勝は1発勝負でありながらも、実は予選からの蓄積というのが最後にモノを言ってくるのではなかったか?多摩川クラシコでの伊藤がルーカスを腕でつかんだプレーがそうであったが、彼らはこういうのが多すぎはしないか?筆者は川崎の失点が比較的多い理由として、安易に腕を使って止めにいくプレーでファウルや警告を増やして失点の危険性を高め、またそうしたプレーが守備技術を低下させているからだと考えている。もっとも、逆に審判が流しているとこれが却って武器になるのが厄介ではあるのだけども。

ちなみに、審判について言及しておくと、決勝での吉田主審の守備はどちらかと言えば流す傾向にあったか?前半の川島が倒したプレーはPKを取られてもおかしくはなかった。ただ、川崎だって攻撃の時に結構流されてはいたとは思う。個人的には守備側に有利な判定というのは、試合が荒れなければ悪くはないのだが・・・

ガンバは後半安田を攻撃的な位置に置いて仕掛けさせ、最後は決勝点を彼にとらせてからは、その1点を守りきることに徹し、準々決勝から続いていたカップ戦使用のリアリズムを垣間見た。点をとるべき場面ではしかけたのはいつものガンバ。取ってからリスクを犯さず、結果として勝利をもぎ取るのは、カップ仕様のリアリズム。これは理想を実現させるためのリアリズムとの融合なのであるが、それを象徴するような試合だったと言えるだろう。