大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

ACL決勝を前に -ACLで浦和をどのように見てきたか

2007-11-13 07:09:03 | ACL/A3
世間では浦和を応援する空気になっているのだろうか?むしろ、自分のように浦和というか日本のクラブを今年傍観者の立場でヌルく応援して来た人間の方が少なくとも「サポ」という人種の中では極めて少数派であるに違いない。

では、なぜそういう態度を貫いてきたのだろうか?ACLがクラブ対抗の名目ながらその国のリーグ・カップ優勝チームが出場するゆえ、1国を代表するクラブ同士の対戦、ひいては国対国の代理テストマッチという図式に発展する側面があるからというのも一つの理由だろう。こういうのは古いって?けど、そういう人って欧州の例を引き合いに出すのだけども、それに対しては「欧州か!」とツッコんでおきましょうw 欧州とアジアというのはその地域をとりまくサッカーの状況だけでなく文化的な違いもあって、当然サッカーもその地域に合わせて変化するものではないかと筆者は考えているのではあるが。

私が見たところ、欧州とアジアとの差異というのは以下の通り考えられる:

・都市国家としての歴史が現在の国家の歴史より長い。従って、国家よりもむしろ地域ナショナリズムといった感情がサッカーにおいて噴出しやすい。EU統合後の欧州と異なり、アジアでは隣国同士が政治的に対立している関係であることがむしろ多く、そうした背景が国別対抗となるサッカーの国際試合で噴出しやすい。また、政治的対立はない国の試合でも(例えば日本とイラン)、サッカーの試合は自国を応援するエネルギーを発露する舞台と化してしまう。

・ボスマン判決以降、欧州クラブチームは代表以上に編成が自由となり、ボーダレスに選手を集めることが可能。これに対してACLでは各国によって国内リーグにおける外国人選手の規定は異なるもののACLで当該クラブの国以外の選手の登録は1チーム3人と限られる。従って、その国の代表というチーム色が出てしまう。

・EU統合後、選手のみならず人の往来が域内では自由になった欧州と異なり、アジアでは国によっては出入国が相変わらず厳しいところもある。例えば中国人の海外旅行は解禁されたものの、ビザが下りるのは難しい。東南アジア諸国の国の人はビザもさることながら海外へ渡航する費用も厳しい。また、日本人は中国・韓国へはビザなし渡航が実現しているものの、イランへ行くにはビザを必要とするし、イスラエルへの渡航歴がないことが発給の条件となる。

以上の理由から、筆者が「チャンピオンズリーグのアジア化」という状態、すなわちアジアの実情に合わせた、国の代理戦争という側面を持った、CLの楽しみ方もありだと考えている。

国別対抗という側面でACLを見ていたから浦和を応援していたのが一つ。もう一つは、浦和が勝ち進むことによって、アジアにおけるガンバの位置というのも確認できるというものだった。去年我々に散々煮え湯を飲ませてきた浦和がアジアで簡単に負けてしまうというのでは我々の立場がない(汗)。逆に浦和がここまで勝ち進んだことによって、打倒浦和に最も近い位置にいるのはやはりガンバじゃないか、という思いが強くなった。だから、今年の天皇杯はACL出場にはつながらないものの、浦和とは決勝で当たりたい、という気持ちが強いんですがね。

さて、明日はセパハンを応援するイラン人の隣で、時にはイラン人とワイワイやりながらビール片手にヌルく浦和を応援してみますか(これでイタい人認定だろうなあ・・・)。