ミカエルの函館散策記

美しい夜景と異国情緒溢れる町・函館。
名所・旧跡・食べ処をご紹介していましたが今や万屋。
ご訪問に謝々。

第54号 旧イギリス領事館(開港記念館)

2006年11月09日 | 在日外国施設(領事館など)

所在地=函館市元町33番14号

 

国際開港地となった箱館に、イギリス領事館が置かれたのは安政6(1859)年のこと。アメリカ、ロシアについで3番目の領事館は、初代領事ホジソンが当時の称名寺に開設した。
文久3(1863)年、現在のハリストス正教会の西に領事館を新築したが、数度の火災に遭い焼失した。

この建物は、大正2(1913)年,イギリス本国政府工務省上海工事局の設計により竣工したもので、昭和9年の閉鎖まで領事館として機能していた。
その後、市が買収し市立病院の看護婦寄宿舎(花陰寮)、カルテ保管庫として使われた。
 
平成4年、市制施行70周年を記念し、開港記念館として整備し開放した。
中庭は洋式庭園。ブロンズの噴水、ヴィクトリア調のあずまや、16種類のバラ、素晴らしい眺望。ここで結婚式を挙げるカップルが全国から集まる。

英国から直輸入した生活雑貨やオリジナル商品、軽食、香り高い本場の紅茶を提供している。復元された家族居室、領事執務室などがあって、イギリスへと導いてくれる。素適な気分にしてくれて、サンキュウ。

市立函館図書館蔵で、幕末にアメリカ領事館員が残した記録によれば、箱館港からの主な輸出品は、アワビ、じゃがいも、石炭、硫黄、昆布。
昆布は輸出総額の三分の二を占め、イギリスがほぼ独占し中国へ。
中国では薬として高価で取り引きされたという。
それにしても、箱館港の賑わいは何処へ行ったのだろうか?

佐呂間町の竜巻被害、大きかったですね。
子供たちへのクリスマスプレゼント、故郷で迎えるお正月を楽しみにしていたお亡くなりになったトンネルマンたち。
雪を前にして家屋を失った人たち。
予測できなかった一瞬の出来事に、お見舞いの言葉が浮びませんでした。

                     ミカエル