福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

今年の秋田は暑い(4) 現在のエアコンの問題点

2023年08月07日 06時56分51秒 | 秋田の話題
 熱波から命を守るにはエアコンの意義は大きい。エアコンの設置台数は、世界中で現在の16億台から21世紀半ばまでに56億台に増えると、国際エネルギー機関は予測している。
 ただ、困ったことに、 今のエアコンの普及は地球温暖化を加速する。

 かつて住宅にエアコンを設置するのは、富層だけに許された贅沢だった。だが今
では世界各地で、エアコンは熱関連死の予防に欠かせない装置になりつつある。 

 大半のエアコンの仕組みは、液体状の冷媒が循環し液体からガスに気化する過程で、室内の空気から熱と湿気を奪う。 建物の外には室外機が設置されていて、ガスになった冷媒を再び液体に戻し、熱を放出する。

 1世紀の歴史をもつこの独創的な方式には四つの問題がある。
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◉一つ目は、一般的に冷媒として使われるハイドロフルオロカーボン (代替フロン) はそれ自体が温室効果ガスであり、環境中に漏れ出せば、分子1個で比べると二酸化炭素の何千倍にものぼるとみられる温室効果を発揮する。
 モントリオール議定書に基づき、先進国は冷媒に使用するフロン類を2011~2013年の平均値から2024年には40%以上、2029年には70%以上削減しなければならず、対応のために多大なコストが発生する。また、フロン冷媒には火災時に有毒ガスが発生する懸念もある。

◉二つ目は、今のエアコンでは熱を屋外に捨てるだけ。夜間にエアコンの使用により、屋外の気温が最大1℃上がっているというデータもある。

◉三つ目は、エアコンを動かすには大量の電気が必要。 その量は世界の電力消費の約8.5%を占め、大半は今も化石燃料で得られている。 2016年にはエアコンの使用による世界の二酸化炭素の排出は11億3000万トンにのぼった。2050年までにこの数字は2倍近くになると予想されている。
 このままエアコンの世界的普及が進展すれば、地球温暖化がさらに加速することが想定される。

◉四つ目は、効果的な換気ができないこと。冷媒使用のエアコンには、この課題に対する解決策が見つかっていない。
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 いま、次世代のエアコンが実用化途上にあり、我が国の技術が期待されている。


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