広島、長崎に原爆が投下されて今年で78年となる。
昨年末までの推計死者は広島で約14万人、長崎で約7.4万人。今なお多くの被爆者が放射能の影響による病気に苦しんでいる。昨年1年間の被爆者の死は5.300余人に上る。
広島市で6日、長崎市で9日にいつもの平和式典が開かれた。
広島で5月に開かれたG7広島サミットは「核兵器のない世界へ道を開く」ことを目標に掲げた。核軍縮に焦点を当てた初の独立文書「広島ビジョン」は、ウクライナ侵攻で分断を一層深める世界の現実を浮き彫りにするものだった。
広島で5月に開かれたG7広島サミットは「核兵器のない世界へ道を開く」ことを目標に掲げた。核軍縮に焦点を当てた初の独立文書「広島ビジョン」は、ウクライナ侵攻で分断を一層深める世界の現実を浮き彫りにするものだった。
ロシアのウクライナ侵攻を「良くないこと」と考えない国々も少なくないのは驚きであった。
ロシアの核兵器使用を認めないのは当然。その上で、G7国側が持つ核兵器は抑止力として是認する姿勢が示された。
従来の核禁止に関する議論は実態のない理想論でしかなかったと思う。確かに核兵器はない方がいい。今回は一歩踏み込んで核抑止を明記した。
世界一の核弾頭数保有国のロシア、さらに核兵器を拡充しようとしている中国、ロシアと同様に核による威嚇を繰り返す北朝鮮などのトップは、簡単に言えば押し並べてバカだ、としか言いようがない。他の表現法はない。これらのバカには、核を持たない平和主義者達が理想論をいくら述べてもなんの影響もないのだろう。
少なくとも今までの核禁止に関する歴史がそれを物語っている。
ならば、この問題を乗り越えるための方策を探っていくことが大切だ。そのためには何が必要か??
無責任な意見なのかもしれないが、私は核の抑止力の力を借りるしかないと思う。
核抑止は、報復用核兵器の保有が、対立する二国間関係において互いに核兵器の使用が躊躇される状況を作り出し、結果として重大な核戦争と核戦争につながる全面戦争が回避される、という考え方である。
G7広島サミットではロシアの核威嚇、使用は許されないと断じた一方、G7参加国が持つ核兵器は「防衛目的の役割を果たし、侵略を抑止する力がある」核兵器をの保持を正当化した。
この矛盾に満ちた行き方、考え方は各方面から厳しい評価を受けているが、私は話が通用しないような国、バカな指導者がいる核保有国があるかぎり、核抑止力に頼らざるを得ないと思っている。
G7首脳のみならず、インド他のグローバルサウスと呼ばれる新興・途上国の首脳らがG7広島サミットで来日し、被爆地に立ち、訪れた原爆資料館で被爆の惨禍を目にした意義は大きい。しかし、それだけで核兵器がなくなるとは到底思われない。
G7首脳のみならず、インド他のグローバルサウスと呼ばれる新興・途上国の首脳らがG7広島サミットで来日し、被爆地に立ち、訪れた原爆資料館で被爆の惨禍を目にした意義は大きい。しかし、それだけで核兵器がなくなるとは到底思われない。