福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

野田首相(3)鉢呂経産相問題 失言閣僚=辞任を是とする社会の方がはるかに問題だ

2011年09月14日 13時30分16秒 | 政治・経済 国際関係
 鉢呂経産相が東電福島第1原発の周辺市町村を視察した後、「残念ながら市街地は人っ子一人いない『死の町』だった」と表現し、更に非公式な場で、取材記者に向かって「放射能をうつす」という趣旨の発言をした。
 彼はメディアの派手な宣伝、世論のバッシングを受け、辞任を申し出て了承された。就任から僅か9日間での辞任である。前内閣で松本復興対策相が不適切な発言して引責辞任してから僅か2カ月目。

 私は直接聞いていないから何とも言えない。誇張した記事などから得た感想になるかもしれないが、この発言が何が問題なのだろうか?
 私は軽率でも何でもないと思う。松本氏のあの発言・態度とは一緒にすべきでない。「死の町」と同じ言葉に「ゴーストタウン」がある。現実にはそう表現するに相応しい状況下にある。メディアでは使われている。カタカナなら良いのか?私は「死の町」化した現状を広く伝え、強力に対策すべきだと思うし、住民感情を大事にするのは良いが腫れ物に触るような表現を是としない。放射能が移る?あり得ない事なのに。

 メディアが取り上げた意見・反響の一部である。こんな意見だけを並び立てて扇動している。逆の意見はなかったのだろうか?
■政治家としてというより一人の人間として疑問・失格■閣僚として、当事者意識の欠如 ■不穏当な発言だ■謝罪して訂正を■失言と子どもじみた振る舞いで被災民の感情を逆なでした■前内閣の失敗から何も学んでいない■失言の質、及ぼす影響などを考えれば引責は当然■「死」という表現は地元民を絶望の淵に突き落とす、うかつな発言■原発事故を所管する閣僚の重大な差別発言■軽率で情けない■避難者は大きく傷ついた■ この国の政治家たちは何をしているの■悪ふざけにも程がある・・・と枚挙に暇がない。

 野党はこの発言に対し嬉々として対応している。野田政権が低姿勢でスタートし、批判の声を大きく上げられなかった野党は、鉢呂氏をはけ口に口汚く非難している。野党は今後の国会審議で首相の任命責任を追及する構えだが、こんな下らん論争、足の引っ張り合いは国益を損なうばかり。野党は批判する能しかないのか?まるで遠吠えである。またまた、国会審議に無駄な時間が費やされる。

 私は閣僚に就任した後の半年ほどは助走期間として勉強してもらう時期にすべきだと思う。地位が人を作るし、不用意な発言はバッシングされる度に良い糧となる。
 
 似たような発言に、一川防衛相が「安全保障は素人」、小宮山厚労相が「たばこ1箱700円」説などもある。閣僚としてはメディア対応に不慣れなようで不甲斐ないが、三人とも実に正直である。こんな下らん発言を大きく取りあげるメディア側の方に問題がある。昭和初期の軍部による言論統制と本質的に変わらないことをメディアが現代では代行している。
 この件に関して冷静な対応を望みたい。
コメント (2)
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