もうクリスマス。
昔の映像を見ると懐かしい。
戻りたくても2度と戻れないあの頃。
今は溜息しかでない。(T_T)
さて本題。
娘が高校生になって半年が過ぎた。
登校したのは3週間程で、ず〜と自宅からオンライン受講だが、様子が判って来たので書いてみたい。
先ずは娘が学んでいるウォモウォコースについて簡単に説明。
バンコク郊外サラヤーのマヒドン大学構内へマヒドン高校があり、全寮制で理数系へ特化した教育を行うと効果があったので、そのシステムを各地の国立大付属高校へ水平展開したのがウォモウォコース。
イサーンだと、スラナリー、コンケン、ウボン、マハサラカームの各大学の付属高へあり、全寮制で学費や寮費は国から支払われ、毎月のお小遣いも支給される。
娘の学校の場合は学費が年10万バーツで、寮費は不明だが平日の朝夕食付き(夕食はコロナ対策で暫定措置)。小遣いは月2千バーツ支給されるが、足りないので月3千バーツ足している。国から支給される奨学金は年間20万バーツだそうだ。
自己都合もしくは規定の成績に届かなく退学する場合は、奨学金を返済しなければならない。
カリキュラムは定められているが、詳細は学校によって異なるので、ここからは娘が通う付属高のウォモウォコースの話。
先ずは学校の授業だが、教科書は学校オリジナルで無駄に多くなく要点がまとめられてコンパクト。
宿題を見ると難問奇問こそ無いが、思考力を求められる応用問題が多く、大学入試の点取り問題くらいまで対応している。
授業も一方通行ではなく工夫されており、流石付属校って感じ。
定期テストもどこかの学校の様に先生の塾へ通った生徒だけレジメを貰って解ける問題ではなく、きちんと授業で勉強した生徒が高得点を取れる。
理数オリンピックの予選が近付くと、学校が対策コースをやってくれるのも嬉しい。
週一で大学の理学部での講義があり、立派な実験施設も準備されているが、オンライン講義ばかりで全く実技が出来ない。高校3年間で1つテーマを決めて研究する事になっており、その経験がウォモウォで学ぶ強みだと私は期待していたのに、今のところはリアルなオンサイト授業が全く無く残念。
大学教員の中にはプライドだけ妙に高い変わった先生が居るらしく、別の大学へ通う息子も似たような話をしていたが、そんな講師に限って日本の東○大学へ留学経験のある人だったりするそうだ。w
宿題は受験時の説明会でも言われていたが、かなり多め。英語の宿題なのに絵を描く様なくだらない宿題は出ない。毎日朝方までやらないと終わらない日が続いた事があり、保護者同士で話し合って学校へ申し入れをして改善されたが、また定期テストが近付くと増えるかも?気を付けて様子を見ている。
オンラインの塾は2科目ならギリギリ出来そうな感じ。大学入試対策はどうするのと心配するが、M5(高2)で教科書の大部分を終え、M6(高3)で集中して受験勉強へ取り組めるらしい。
卒業生の過半数が医学部であり、進学実績は悪くは無い。
ウォモウォを卒業すると希望者はそのまま大学の理学部へ進学でき、奨学金も出るらしい。
大学への進学実績は、学校によって大きく違うので注意が必要。
補欠で入ったので授業へついて行けるか心配していたが、合格者の多くは上位の学校へも合格しており、そちらへ進学。入学したのは補欠合格者が多いので大丈夫だった。
寮は親が入れないので詳細は判らないが、娘の話では良くないらしい。
生徒の1番の不満はエアコンが無い事で、噂では卒業生から寄付すると申し出が有っても断ったとか。
他にも共用スペースへトイレやゴミ箱が無かったりと管理へ妙な拘りがあるし、部屋の温水器の水が熱くならない等の故障が有っても対応されないそうだ。
子供の話ではそういう諸悪の根源は、学校へウォモウォコースが出来た時から寮の責任者をされている先生らしく、寮の設備改善について生徒達と話し合う場で、生徒から改善要望が出されても全て拒否し、生徒から更に追求されると泣いてでも押し切ってしまうらしい。
もし事実なら全く話にならない人が子供達の面倒を見ており、不適切な人員配置だ。
どうやらタイの年配者へよく居られる清貧思想で、この先生は配分された予算を余らせて返すのが自慢らしいが、無駄を省くつもりで必要な物まで省き、政府は国の発展を目指して子供達を育てようとしているのに、子供達が学習する環境を整備せず、お金を使わなかったと喜んでいる。本末転倒とはこの事を言うのだろう。
お気に入りの先生を集めて寮の中は小さな帝国が作ってあるそうだが、こういうのに対抗するには外部の目が入る事。
年2回、前記と後期の授業が始まる前に親が寮の設備チェックをする仕組みを作ろうと妻を焚きつけるが、子供が人質に取られており、天に向かって唾を吐くのと同じだと言って動きが鈍い。
元気の良い上級生の一人が「辞めて出て行け!」と直接言ったそうで、先生がSNSへ「辞めろと言われて悲しい」と書き込まれると、3人しか居ない友達の一人から「年齢による価値観の違いで問題が起きる。もう辞めたら?」とコメントが付いていたらしい。老害の排除まであと一歩か?www
娘へ「お前も『辞めろ糞婆!』と言ってとどめを刺すか?」とからかうと、流石に言えないそうだ。w
妻は時間的な余裕があって塾の勉強が出来るのでウドンタニの学校が良かったとウォモウォへの進学を後悔している様子だが、私は娘から質問される数学や物理の問題が良いレベルなので、他の科目でも良いレベルの授業がされているだろうと信じて、学校での授業が無駄にならないウォモウォを評価している。
寮の環境整備がされれば更に良いだろう。
子供がマヒドン高に合格された人へ学校の様子を尋ねると、宿題の上にボランティアや宗教活動も求められて、塾どころではないとボヤいておられた。
今まで通りに塾をメインで勉強したいなら、奨学金付きの全寮制高校ではなく、トリアムウドム高や人口が多い主要な県のトップ校1組がやり易いのかも知れない。
メリットもデメリットもあるので、どちらが良かったかは卒業してから娘へ聴いてみたい。