大学入試で合格したのが第3志望だったので浪人した娘。
娘が通った高校は、宿題が多くて受験勉強へ十分な時間が取れず、大学入試で筆記試験がないロープヌン(ポートフォリオ入試)で合格した生徒以外は苦労している。
高校3年間を捨てたと言う娘(前編) - Menkarm World
娘は国立大付属高へ設置された全寮制の理数コースで奨学金を頂きながら高校3年間を学び、2月中旬に卒業した。高1は新型コロナ騒動で大部分がネットを...
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タイの大学入試は、TGAT(総合能力試験)やTPAT(専門能力適性試験)が12月上旬に行われるので、5月下旬にロープサーム(一般入試)の合格発表を受けて浪人を決めて来年と思ってのんびりしていると、次の入試までは半年強しかなく、直前になって慌てる人も居る。
今年度のTGAT・TPATは、12月7日から14日へ掛けて実施され、10月末にオンラインで行った願書提出で娘は試験会場としてウドンタニ県へあるウドンピット校を第1希望、ラシヌー校を
第2希望とし、ウドンタニの別の会場は暑くて環境が悪いので避け、コンケン県のケンナコン校とコンケンウィット校を第3希望と第4希望にした。願書受付開始日の朝に提出すれば第1希望のウドンピット校が取れると娘は思っていたらしいが、11月末に指定された受験会場はコンケン県のケンナコン校。
不況で経済的に苦労しているのにホテルや移動で旅費が必要な隣の県で受験とは…と思ったが、ネットの話では願書の希望会場へ収まらずタイ西部チョンブリの受験生の試験会場へ北部チェンマイが指定された事例もあったそうで、コンケンで1番快適と言われる会場を指定されて良かったのだろう。
コンケン市内在住の娘の友達はケンナコン校を希望して早く願書を提出しても指定されたのは県内でも車で西へ1時間近く掛かるシュンペーだったそうだ。
試験会場の指定は早い者勝ちでも地元優先でもなく、会場となる学校の在校生優先かも知れない。
娘はTGAT(総合能力試験)とTPAT3(科学・技術・工学の専門能力適性試験)を受験するので試験日は8日。
コンケン大近くの常宿を7日から一泊で予約。ネットから申し込むと直接より2百バーツ(800円)安い800バーツ弱(約3500円)だ。
10日からのデパート出店準備で多忙な妻を家へ置いて、娘と二人で7日午後にコンケンへ出発しようとすると、始業点検でバッテリーインジケーターが真っ赤で水切れになっているのに気付き、近くの集落の自動車整備店でバッテリー用蒸留水を補給して出発。
夕方にホテルへ到着して駐車場へ車を停めると、「もう少し車を奥へ入れて停めて欲しい」と従業員が言いに来た。
確かにこの駐車場は奥へ詰めれば縦に2台停められるが、私が奥へ入れて手前に別の車を停められると、翌朝早く試験会場へ行く時に手前の車が邪魔で出られなくなる。
「出来ないよ。奥へ停めると手前に他の車が入って出られなくなるでしょ」と断ると、「そんな停め方をする車はありません」と言われたが、「それなら何故奥へ入れさせる?」と尋ねると黙ってしまった。
ホテルの敷地は広くて駐車スペースはいくらでもあるのに、他人へ迷惑になろうが少しでも近くへ停めようとする人は居り、この駐車場で出口を塞がれた車を何度か見ているので譲れない。
娘から「またそんな事を言う。素直に従いなさいよ」と言われるが、「このホテルは車と宿泊者のリンクもしてないが、出れない時はどうやって持ち主を探すの?入試へ行けなくて困るのはお前だぞ」と言い返す。
チェックインして部屋へ入ると娘は直ぐにスマホで夕食の手配。
しばらくするとセブンから弁当と飲物、KFCからフライドチキンが届いた。
食後に入浴を済ますと、娘は翌日の受験に備えて勉強し、私はスマホを片手にネットでゴソゴソ。
11時過ぎに就寝するが、いつもなら2時頃に寝る娘は寝られないらしく、枕を硬いのから柔らかいのに替えたが、やはり寝れない。
「パパ〜寝れない」と言うので、持参したいつもの薬を飲ませる。
鼻水止めの抗ヒスタミン薬で、副作用として眠くなる人が居ても、娘の場合は薬の効果よりもプラセボ効果(効いたと思い込む効果)だろう。すやすやと寝息をたて始めた。
私は酒を飲まないと寝られないのは判っていたので、もう少し強めの催眠効果のある薬を服用して就寝。
朝は6時半起床で、入浴と前日セブンで買っておいた食事を済ませ、7時半には出発。
駐車場へ行くと、私の車の隣は2台縦に並んで止まっている。
同行者と2台縦に並んで停めても問題ないが、見知らぬ他人の車が通路側へ停めてあると車が出せない。
娘へ「ほら見てごらん。俺の車を奥へ入れて、手前に停められると、両側も他の車が止まっているから絶対に出れないよね。ホテルは車の持ち主を把握してないから持ち主を呼びにも行けない。もし俺の車を奥へ入れてたら、俺の車の前に停めてたかも知れないぞ。その時には待つしかないけど、お前はタクシーで行くの?」と教えると、「そうだね。こんな停め方を平気でする人は居るのだね」と驚いている。
ヤリタイ放題で全く配慮が無いタイ人の存在は外国人の私でも知っているのに、今まで生きてきた18年間に何を見て育ったのやら?
指定会場のケンナコン校の前で降ろしたのが8時前。
試験開始の9時まで近くで待機し、ホテルへ戻るとゴロゴロして昼前にチェックアウト。
コンケン大の農学部農場へ行って日陰へ駐車し、この記事を下書きしたり。
乾季でも未だ気温は高いが、風が吹いて気持ち良い。
試験が終わる16時前には会場近くのガソリンスタンドへ入って娘の連絡を待つ。
試験終了後20分くらいして校門へ来てくれと電話が入る。
混雑が落ち着くまで待ったのだろうが、校門手前400mから渋滞。
娘を拾うと1番近くのPTTガソリンスタンドへ直行しカフェアマゾンでチャーキョゥパン(抹茶ラテ)を頼んで一服。
コンケン外周路(バイパス)経由でウドンタニの自宅へ向かうが、車中では試験終了後に解答用紙へチェックを入れて監督されていた先生から睨まれた話ばかり。
昨年のTPAT1(医学部適性試験)で同室の受験生が終了後に解答を続けて摘発されたのを見て不安だった様だが、娘は睨まれただけで注意もされてなければ始末書も書かされてない。
全く気が小さいのだから…。
帰宅後も娘は夕食も摂らずに自室へ籠り、ネットでこの日の試験の情報を集めていたらしく、私が食事をしながら呑んでいると「私の入試はどうなってしまうの〜」と言いながら涙目で寄って来た。
入試で択一問題の選択肢の番号が本来ならば左から…
①A ②B ③C ④Dと並ぶべきだが、
①A ③B ②C ④Dの様に②と③が入れ替わった設問が多数あったそうだ。
「気付いた人も居たそうだけど、私は気付かなかった。どうしよう〜」と言って泣き始めてしまった。
「気付いた人が多くて、気付かなかった人が少ないの?」と尋ねると首を振る娘。
「だったら問題無いよ。採点時にどういう扱いをされても、気付かない人が多数派ならば、✘にされても平均点が下がるだろ。泣かなくても大丈夫だよ」と言ってやるが不安は納まらない。
この問題について噂は色々と流れても公式発表は無いらしく、いつもの明るい娘へ戻ったのは13日。
「もう悩まないぞ。吹っ切れたぞ。」なんて言ってるので、「悩んでも泣いても結果は変わらないからね」と念押しする私。
試験結果は1月7日へ発表される。