わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

続 電動轤上達法(色々な作品を作る)

2011-03-04 22:08:09 | 轆轤の上達方法
今まで、色々述べて着ましたが、正直言って、轆轤の上達法には、「これ」と言う物は有りません。

基本的には、数多くの作品を、作ると言う事に、なるのですが、時間的制約で、轆轤に触れる事も、

多くないかも知れません。その短い時間内でも、なるべく多くの、形の作品を作る事で、轆轤の

技法を、学ぶ事が出来ます。

10) 形の違った作品を、多く作る。

 ① 良く聞く話ですが、湯呑みの様な、小ぶりな物を、同じ形、同じ大きさの作品に仕上げ、

  短時間で、1,000 個、轆轤挽すると、轆轤技術が上達出きると言う話は、真実かも知れません。

  しかし、この方法で習得できるのは、土殺し、土取りの量、土の伸ばし方、形の作り方、

  寸法感覚、轆轤作業のスピード化など、ある限定された技術とも言えます。

  又、小規模の量産向きの、技術だとも言えます。

  大きな窯元ならば、必要な技術かも知れませんが、陶芸を趣味に持つ多くの方では、必ずしも、

  必要な技(わざ)とは限りません。

 ② 趣味で陶芸を、楽しむのでしたら、なるべく多くの技法(やり方)を、身に着けた方が、

   より陶芸を、楽しむ事ができます。

 ③ その為には、色々な形や大きさの作品を、作る事です。

  ) 轆轤は基本的には、丸い物しか作れませんが、急須の様に、格パーツを作り、組み合わ

     せて、新たな形を作る事も出来ます。

  ) 丸い鉢から、楕円鉢を作る事も出来ます。(このやり方にも、幾つかの方法があります。)

     その他、四角や六角などの形に、変形する事も可能です。

  ) 面取りの器などは、あえて、肉厚に作ら無ければ、なりません。

  ) 俵壷の様に、完全に空気を閉じ込めて、形を作る物もあります。

 以上は、ほんの一例ですが、作る形によっては、従来の技法では、上手くいかない場合があり、

 新たな作り方(技法)を、見付けなければなりません。

 この事が、新たな課題となり、轆轤技術が上達する、「きっかけ」に成ります。

 ④ 轆轤作業でも、色々な装飾を施す事が出来ます。

  ) 練り込みによる、マーブル模様の袋物などでは、失敗しても、その上に土を載せる事は、

    出来ません。模様の連続性が、途切れて仕舞う為です。又、失敗して全てを壊しても、

    その土を、練り直して、もう一度マーブル模様の作品は、作れません。

    即ち、その土では、やり直しが出来ない、一発勝負と成ります。

  ) 轆轤目も人気のある、装飾の一つです。皿状の中央部分に付ける方法や、中心より縁に

     掛けて、全面に施す場合も有ります。

     この際には、皿が「お猪口」にならない様に、作業する必要があります。

     この作業も、慣れないと、かなり難しいです。

   ・ 縦長の容器や、袋物などの、轆轤目も、力強く入れる事は、かなり難しいです。

     轆轤目の粗さ(ピッチ)や、強弱(溝の深さ)など、轆轤の回転と、引き上げる手の、

     タイミングで、変化します。

   その他、別の何かを、新しく始めると、必ず何らかの、問題に「ぶつかる」はずです。

   この問題を解決する事が、轆轤技術を上達させる、原動力になります。

  それ故、どんどん、新しい形や、大きさに挑戦して下さい。

  それが、轆轤技術の、「真の上達方法」かも知れません。

以下次回に続きます。 

   

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 続 電動轤上達法(歩留まり3) | トップ | 続 電動轤上達法(削り作業1) »

コメントを投稿

轆轤の上達方法」カテゴリの最新記事