想いのままに…

日々の生活の中で感じたことを、想いのままに綴りたいと思います。

アイヌ料理

2019-07-17 20:17:41 | 日記
アイヌ料理をいただけるレストランで、ランチタイムを過ごしてきました。

今日は、ニセコで毎年の逢瀬を楽しみにしている彼女との再会日。
レストランは、彼女のお勧めでした。

今月の初めに、彼女から『また会える時期が来ました!!!』との
メールをいただきました。
そこには、「糖質制限のアイヌ料理を、シェフにお願いできるので…。」と
ランチのお誘いが書いてありましたから、
今日の日を約束して、楽しみにしていたのです。

彼女とは、私たちが、ニセコでの生活を始めた年に知り合い、
それから8年、毎年の逢瀬が楽しみになっています。

今日は、3人の予定でしたが、彼も合流できるから…と、
4人でのお食事になりました。
彼とは、お食事こそ2度目ですが、何度かお会いしています。
お仕事は、プロのカメラマン。
物静かな…、それでも芯が通った生き方をしている素敵な人です。

さて、お食事は、まず、クジラ肉のたたき風。
熊笹の葉の上に載せられて、岩塩での味付けです。
昔、アイヌの人は、獲れたクジラを生で食べ、残りを塩漬けや
燻製などにして、次の獲物が獲れるまでの食糧として保存していたとのこと。

次は、オオイタドリの茎に、ミンチ風にしたお魚を入れて蒸してありました。
オオイタドリの茎は、竹にも似ているため、調理器具としても使えて、
しかも、出来上がったお魚の蒸し物を、その茎のまま保存できたそうです。
抗菌作用があるとのこと。

その次は、オオイタドリの葉を使って、時鮭(時知らず)の包み焼です。
時鮭は、本来の漁獲時期の秋ではなく、季節はずれの夏に獲れるため、
「時を知らない」ということで、時知らずと言われ、ごくわずかしか獲れません。

包み焼は、今ですと、アルミホイルでの包み焼ということになりますが、
オオイタドリや蕗の葉などを使うことで、その香りも楽しめます。
どのお料理にも、筋子や蕗など、保存のために塩蔵してあるものを、
塩抜きして使ってありました。
昔の人の工夫が見えて、嬉しくなります。

メイン料理は、シカ肉の煮込み。
行者ニンニクや二輪草、根曲がり竹、蕗などを一緒に煮込んでありました。
鹿肉は初めて食べましたが、柔らかいし、臭みがないし、美味しくいただけました。

味付けは、お塩の他は、ギョウジャニンニクやキハダの実が使われていました。

このレストランでは、糖質制限でのアイヌ料理は、初めて作られたそうですが、
どのお料理も、とても工夫されていて、美味しく、満足でした。

帰ってから調べてみましたら、シェフの前田伸一さんは、
数々の賞を受賞しておられる世界的なシェフとのこと。
自ら農場、漁港に出向き、納得できるこだわりの食材を作っておられるそうです。

今日は、そのシェフが、各お料理の言われや材料の使い方などを、
お料理が出される都度、直々に説明してくださいました。
しかも、些細な質問にも丁寧に答えてくださり、とても良い時間でした。
お皿、盛り付け、飾りを含めて、気持ちのこもったお料理をいただくことができました。
ありがとうございました。

また、彼女や彼にも感謝です。
本当にありがとうございました。
ごちそうさまでした。


 時鮭の包み焼に使われたオオイタドリの葉です。


 そしてこちらは、その茎。
 この太さですから、お魚などを入れて蒸すことができるのも納得です。
 (写真は、数年前のものです)
コメント
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