ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

なあみんな、黙ってないで文句言おうよ!きちっと説明させようよ!そのためにもっと知ろうよ!

2014年10月15日 | 日本とわたし
「脱原発テント、男ら暴れ破壊 」



経産省前のテントに12日午後5時半頃、男性3人と女性1人(破壊の様子を録画し、ツィートで中継した)が突然現れ、
中にはいって物を壊し、天井に穴を開ける、横断幕を下ろす等の破壊行為をした。
警視庁丸の内署が、4人から事情を聞くため連行したが、間もなく釈放された。









その女性が撮った映像が、これ(http://t.co/iRMSN2JN2i)です。
青文字をクリックしてください。映像が出てきます。全部で30分ほどの動画です。
ひどい内容ですが、もし時間がおありでしたら、できるだけ最後まで観てみてください。
何食わぬ顔でテントに寄って行き、応対に出た高齢者の方を、チンピラ紛い(というか、チンピラそのもの)の口調で恫喝し始め、同時に破壊行為が始まります。
それを撮りながら、興奮気味に「やってやって、もっとやって」と叫ぶ撮影者の女性。
そしてその映像を中継のようにツイキャスで流し、それを観て「応援してます!」と呼びかける人も。


その時の様子を、テントの中に居た方が、こんなふうにツィートしました。

「5時半過ぎ、乱気流さんの川柳句会が終わったころに、
タクシーを降りてきた4人(うち女性1人)がテントひろばに来て、最初は穏やかに、乱さんと話す。
女性は、ずっとカメラを回している。
そのうちに、男性が第2テントに入り込み、暴言を吐きながら乱暴を働きだす。
とうとう、本棚を倒すなど、第2テントの中を無茶苦茶にする。
天井も一部を破った」



撮影者の女性は、持論として、
「竹島はどこの国だぁー!歴史上から全部資料がある通り、日本国の領土ですよね」
「原発を最終的にずっと続けていくわけにはいかない、かもしれないし、
でもやっぱり今は、電気代が上がってるとか、ビィビィビィビィ騒ぐ中で、
ねえ、原発止めちゃいました、電気代が足りませんとかなってると、おっつ、おっつ」

などと話しながら撮影をしていました。

そして最後の締めくくりとして、
「テント村の人たちはあそこで、このきったいないテントを守っているそうです。
ほんと、何してんでしょうねー。
友だちもいない、家もいない、という方々なんでしょうかね。
決めつけは良くないと思いますが」

と言って、撮影を終了しました。

この4人のように、普通に話してるかと思えば、いきなりチンピラの恫喝のような怒鳴り声を上げる人間を、わたしは心から軽蔑します。
何年もの間、文字通り毎晩、借金の取り立てのために脅しの電話をかけくる連中の相手をしました。
家の外壁や玄関のドアを足で蹴り、木刀で叩きながら喚き散らしていた連中に、危うく危害を加えられそうになりました。
そんなチンピラも、家に戻れば普通の息子かもしれない、兄かもしれない、父親かもしれないけれど、
一日の暮らしの中に、見ず知らずの人間を脅すために、声を荒げ、醜悪な言葉を吐くという行為を、
好んでか、あるいは命じられてかは知らないけれども、やってしまえるということを、恥とも思わないその倫理観の低さ。
どういうわけかここ数年の間に、そんな種類の人間が通りに出てきて、罵声を上げることが増えてきています。
そういう機会が簡単に得られ、そういうことを公衆の面前で行っても、厳しく取り締まられることもなく、放置してもらえる社会。
日本はいつから、こんな奇妙な社会になっていたのでしょうか。



この動画を、朝に偶然観て、男や女の罵声が耳に入り、それ以上観るのをやめたくて仕方がなかったのですが、
教えてくださった人が、最後まで観て欲しいとおっしゃっていたので、
胸の奥にじわじわと、虚無感のようなものが増してくるのを我慢して、とりあえず最後まで観ました。

その時の気持ちとともに、この動画をシェアしたところ、Hiroshi Takaoさんが、こんなコメントを書いてくださいました。
上記の女性の言葉が、もやもやとした影のようになって、少しふさぎ込んでいましたが、これを読んでかなり落ち着きました。

↓以下、転載はじめ

『TEPCOの総資産は、おおよそ2兆円(19億ドル)。
既に10兆円に及ぶ税金、さらに電源三法に則り、電力料金に上乗せして使われている。
一義的な責任が、TEPCOにあるとするならば、このような会社が、会社として存在できている筈はないのである。

捨て場所もない使用済み核燃料を、資産として計上するということは、
自分の家にある、古くて使い物にならない家電やガラクタの山を、資産として計上し、税務署がそれを認めているようなものである。

稼働していない原子力発電所では、冷却のためだけに、大量の電力を消費し続け、それも電気代に上乗せする。
TEPCO以外の電力各社も、同様である。

廃炉費用(見当もつかないほどに高額)、資産として計上し続ける核燃料廃棄物、
これらを負の資産とすれば(実際そうなのだが)、原発を抱える電力会社は全て、この時点で破産である。
しかし、原子力は、国策としてスタートし、軍事技術として進められてきたという、厳然とした事実がある。

福島での事故は、TEPCOの総資産2兆円を、100回つぎ込んでも(100回倒産しても)足りないような、正に天文学的な金がかかることが予想されるし、
この国自体の、存立に関わるほどの事態なのである。
あたかも、何も無かったかの如く振るまっていれば、どうにかなるようなものではないのである。

溶け落ちてどこにあるかも分からない、一基100トンに及ぶ瀬戸物(これが、ウランやプルトニウムであることを想起せよ)を、
「環境から隔絶する」などという夢物語を、国立大出の官僚が、本気で信じているのだろうか?

原子力マフィアは、そのウラン採掘から原子炉の建設、そして、必然的に生み出されるプルトニウムの兵器転用まで、全ての過程に深く関わっている。

IAEA、ICRP、そして国際連合、WHOにいたるまで、ほとんど全ての国際機関が、原子力を推進してきたし、その弊害を隠蔽し続けて来た。
そして今、この国(日本)は、国家として正々堂々と、法律を犯し続けている。
例えば、放射線管理区域に指定されるべき、4万ベクレル/平方メートルという基準を遥かに上回った、
福島から関東地方に至る、広大な地域に、妊婦や子供を住まわせて、平然としている国である。
自らを縛るべき憲法を「勝手に解釈するのだ」と宣言して憚らない政府が、政権を握っている国である。

頭の中では、絶望的な虚脱感が、諦めを奨めている。
パンドラの箱の中に残ったものはやはり、混沌と絶望だけだったような気がしてならない』


↑以上、転載おわり


眠り際にふと、あの汚染水、意味の無い除染作業のゴミ、使用済み核燃料、どれもこれもいったいどうするつもりなのかと、考え始めてしまうことがあります。
首相という立場を使い、「完全にコントロールできている」などと大ウソをついた安倍氏は、今だに誰からも厳しく質されることもなく、
それをまた、黙ったまま聞いてる大勢の日本の大人はもちろんのこと、世界中の大人の神経が、どうしてもわからないのです。
文句言えよ!
きちっと説明させろよ!
できないならできないで、知恵を募って合わせろよ!

当事国の日本が一番、他人事みたいにしてしまっているので、もうどうしようもありません。
あの事故の責任をまず、取らせることから始めなければなりません。
それも、早急にです。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「生きている君たちが、生きて走り回る土を、あなたに残しておいてやれるだろうか父さんは」

2014年10月15日 | 日本とわたし
私の子どもたちへ


私の子供達へ
-父さんの子守唄-

詞・曲 笠木 透


生きている鳥たちが 生きて飛び回る空を
あなたに残しておいてやれるだろうか 父さんは
目を閉じてご覧なさい 山が見えるでしょう
近づいてご覧なさい 辛夷(こぶし)の花があるでしょう

生きている魚たちが 生きて泳ぎ回る川を
あなたに残しておいてやれるだろうか 父さんは
目を閉じてご覧なさい 野原が見えるでしょう
近づいてご覧なさい 竜胆(りんどう)の花があるでしょう

生きている君たちが 生きて走り回る土を
あなたに残しておいてやれるだろうか 父さんは
目を閉じてご覧なさい 山が見えるでしょう
近づいてご覧なさい 辛夷の花があるでしょう




友人かわちゃんが教えてくださった歌です。

地球上のいたる所で、大きな事故が起きたり、爆発が起きたり、そして戦争という世にも愚かな破壊が行われたりするたびに、
いったいこの地球はどうなってしまうのだろう…と、漠然とした、けれども深々とした怖れを感じてきました。

「でもさ、だからといって、わたしのような者には何も出来やしないし、やっても何も変わりゃしない」

そう思うことで、自分の暮らしのリズムは守られ、後ろめたさは薄れ、またいつものように、今まで通りの変わらない毎日を生きてきました。

今だって、何が変わったかって聞かれたら、少しうつむき加減に、
「社会や世界の今まで知らなかったことを知ろうとするようになった」、とぐらいしか言えません。

でもその、わたしは知らなければならない。知らないふりはもうできない。という気持ちは、たくさんの細かな思考や行動に、変化をもたらしています。

あなたに残しておいてやれるだろうか。
ではなく、
あなたに残しておいてやるために、いったい何だったらできるだろうか。

その、未来を手渡す者としての、最低限の責任を、使命を、わたしを含む地球の大人たちは、しっかりと背負わなければなりません。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする