ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

肉食いねぇ!

2011年04月17日 | 家族とわたし
先月はじめに、いきなりのボーナスと、秋からの昇給予告を手に入れた拓人。
「今年のおかんの誕生日は、焼き肉屋でご馳走したる!」と言って、評判のいい『焼き肉TAKASHI』というお店を予約してくれた。
ありがたや~ありがたや~。
本格的な焼き肉なんて、もう何年食べてないだろう……。
なので今日は、朝からシリアルとバナナとヨーグルトを食べただけで、うんとお腹を減らしておくことにした。むふふ。

旦那の運転で恭平とわたしと3人はニュージャージーから、拓人はクィーンズのアパートメントから、お店の前で待ち合わせ。
少し早く着いたので、ぶらぶらと近所を散歩しながら行くことにした。
これは、ここでクラクションを鳴らしたら罰金350ドル、という標識。高っ!でもまあ、イラチのニューヨーカーには必要かも。


かわいいボンボリをパチリ。


さぶそうなキリストさんもパチリ。


気持ち良さげに咲き誇っている花もパチリ。


街路樹にも春の気配が。


焼き肉店の隣にある、時計修理のお店の中を覗く、けったいなアジア人発見。


いきなり最近ハマっている柔道の技をかける拓人。体中にアザを作って頑張っているそうな。
ちなみに、恭平の左横奥で、渋い光を放つツルツル頭の持ち主は、時計修理の細かい作業にハゲむおじさんなのだった。


お店の中に入ると、お風呂屋さんの脱衣所であった懐かしのコレを見っけ!


オーナー&シェフのたかしさんは、大阪は西成の出身。えべっさんが飾られていた。


奥にいるミミさん。声が女優のYOUさんとよく似ている、とっても気さくで心配りがすてきなウェイトレスさん。


生のサッポロビールで乾杯した後、拓人が中心になってお肉を注文。大丈夫かなあ、かなり高めのお値段だしなあと、奢ってもらう側としてはちょっと心苦しい。
まずはもやしのナムルとキムチ、それからキャベツが運ばれてきた。このキャベツにかかっているタレがめちゃウマ!


牛タン、野菜の盛り合わせ、カルビ、ロース、牛スジ、ほんでもって恭平が生肝?!


メニューの所に、ホルモンの名前の由来が書いてあって、前はそんな部位はほる(関西弁でほかす→捨てる)もんやということからホルモンになったと知り、なぜだかとっても感動!
お肉が全部、とんでもなく美味しかったので、よっしゃホルモンもいっとこか!ということになった。もち、めちゃウマ!


うちは勇気が無くて注文できなかった、生牛&ウニの前菜。お隣さんが、そりゃ~うまそうに食べていた。


生ビール2杯で、かなりできあがっている拓人。


トイレに行く途中で激写。店主&シェフのたかしさん。


トイレはもっちろんウォシュレット。滅多に使う機会が無いので、堪能してまいりました。おほほ。


お腹いっぱい、幸せいっぱいのフォーショット。旦那、かた過ぎ!わたし、姿勢悪っ!


お代は椅子からひっくり返るほどの額だった。
拓人は最初っからそれぐらいだと思ってたと言うが、いくらなんでも申し訳なかったので、旦那がその3分の1を支払った。
ごちそうさんでした!

帰りに近くのカフェに寄り、デザートとカフェオレを注文。そこの支払いは恭平がしてくれた。
みんな、もうそんな年になったんだなあ……などと思って、いや待てよ、自分はそういうことをしたっけか?と考え込んでしまった。
まあ、家庭の事情が彼らのソレとはあまりにも違うので、比べる方が無理なのかもしれないけれど、孝行できてない自分をちょいと反省……。

街は昼から夜に移り変わり、


もうちょっとゆっくり一緒にいたかったけれど、明日からまた仕事だしね、地下鉄に乗る拓人と通りで別れた。
家に戻ると、稲光がまた光り出し、厚い雲が満月を隠し始めていた。
雲の切れ目に出た月を慌てて撮る。


もう少し近づいて。


今年は三日も続けて、いろんな人に、いろんなふうにお祝いしてもらった誕生日。
ありがたくてうれしくて、ちょびっと申し訳なくて、ありがとうを数えきれないほど言った三日間。
今度はわたしがお返しする番。
ちゃんとお返しできるよう、体と心を大切にして、明日からまたコツコツ頑張ろう!

帰ってきたウルトラウーマンぱーと2

2011年04月17日 | 日本とわたし
今度の今度こそは終わったと思ってた。
数日前からなんとなく乳房が張り、少し痛み始めた。
腰まわりも重苦しかった。
けれども、54才の誕生日に、そんなものがまた帰ってくるだなんて夢にも思っていなかったから、最初はそれを見ても意味がよくわからなくて、しばらく眺めた。
生理だった。
やれやれ……。
生理用のナプキンを、根こそぎ誰かにあげてなくてよかった。
まだこんなことは起こるのだ。
人生って……ほんとに深い。

昨日は旦那が、週末の土曜日の、冷たい雨と風が吹き荒れる最悪の日だったにも関わらず、「モールに行こう!」と言い出した。
去年の誕生日に、旦那父がお祝いにと送ってくれた小切手を無くしてしまい、購入計画が頓挫していた『iPad』を買ってくれると言う。
そ、そ、そんな……、わたしの夢が叶うのは、たいてい3年から5年後のことと決まっているのに、そんなたった1年とちょっとで叶っていいのか?!
いや、こういう時は遠慮してはいけない。この勢いと買う気を旦那が失わないうちに、レッツラゴー!なのだ!
でも手元にそんな余裕のあるお金は無いので、とりあえず旦那の大っ嫌いなカードで買い、半分は旦那、あと半分はわたしの伴奏バイトの収入から支払うことにした。

アップルストアはバカ混み。
そしてiPadは売り切れ。
ネットで注文しても2~3週間の待ちだそうな……がっくり……。

モール嫌いの旦那は早くもイライラし始めたが、せっかく来たんだし、仕事用のシャツでも買うべかとMacy'sに入ると、
こんなのを見っけた。


iPodの自動販売機……びっくりした。

あきらめたらおしまいだもの

2011年04月17日 | 日本とわたし
活断層の上に建つアメリカの原発は2基。
そのうちのひとつ、カリフォルニア中部の沿岸に建つディアブロキャニオン原発は、パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)の持ち物。
同社の広報担当者は、原子炉は発電所周辺のサンアンドレアス断層の活動によるM7.5の地震にも耐えられる構造になっているとのこと。
つまりマグニチュード7以上だとダメだということです。
そしてふたつめ、カリフォルニア州北部のハンボルトベイ発電所は、地震の懸念により1976年に操業を停止しましたが、使用済み燃料の一部はまだ敷地内に残されています。

今回の原発事故を受け、米カリフォルニア州のディアブロキャニオン原子力発電所の運営企業PG&Eが、周辺地域の耐震調査が行われるまで運転許可の更新を申請しないことを決定し、米原子力規制委員会(NRC)への書簡で、免許更新の申請を先送りする方針を表明しました。 
なので、とりあえず、今後この2基の操業は停止されるということになります。

1979年のスリーマイル島原子力発電所事故以来、ここアメリカでは新規の建設はストップしています。
けれども、いまだ世界最大の原発大国として他国に大差をつける存在であることは事実。
保有する104基の原子炉の発電量は、2位フランスと3位日本の合計をも上回っているのですから。
それでも、この国の莫大な電力需要の20%を賄うにすぎないのだそうです。

北アメリカプレートと太平洋プレートが衝突する西部は、東部と比較して地震危険度が約5倍高いそうなのですが、
アメリカ中西部の地震危険度に対する認識が変化している最新の科学的知見から、その中で、原子炉が集中する中部および東部の一部でも、地震の危険は存在するという意見も出始めています。
例えば、サウスカロライナ州チャールストン、マサチューセッツ州ボストン、ミズーリ州ニューマドリッドの付近で、大規模な地震が過去に発生しています。
うちからあまり離れていない所(80km)にある、ニューヨーク州のインディアンポイント原発もそのうちのひとつに入っています。

福島第一事故のはるか前からアメリカでは、エネルギーと核の規制当局や非営利の業界団体「電力中央研究所(EPRI)」が、中央部・東部の新たな震源地の特徴を調査していました。
作業は今年後半に完了する予定なのだそうです。
なお、アメリカで最も地震が多いアラスカ州に原発は一基もありません。



地震国日本の、それも活断層の真上に原発施設を建設しようと考えた人。
どういう見解からだか全く理解ができないけれど、それを許可した役人。
それがどんなに危険なことかわかっていたのに、その暴走を止められなかった、あるいは止めようともしなかった学者や有識者。
札束をちらつかし、時には宥め、時には脅かし、時には冷酷になって、思い通りに事を進めていった人。
工事全般において、中心になって関わった人。
それを後押しした下請け会社の役員。
ほんの小さなミスや失敗が、とても深刻な事態を招く発端になることを説明しなかった工事責任者。
危険極まりない、とても人に頼めそうもない作業をさせるため、暴力団のような組織を使って作業員集めをした電力会社の役員。

そして、今この時に至っても、
「あんたらができないのなら僕がやる。
けれども、実際の話、僕ひとりではとても力が足りないから、誰でもいい、東北というかけがえのない日本の国土をこれ以上傷つけないために、政治家生命をかけて支援活動に取り組もうと思う人、集まって欲しい。
知恵を出し合って、この手と足を使って、1時間でも早く、この国に生まれて良かったと思ってもらえる環境を作ろう。
もう派閥も党も意味がない。
これは国まるごとの危機なのだ。
そんな時に、なんの意味もない議論や足の引っ張り合いなどしている場合か!
今までの何十年もの間、ウソで塗り固めて増やし続けてしまった原発のために、国が丸ごと、さらには近辺のよその国まで汚染してしまうという恐ろしい結果になってしまうかもしれない。
その大罪の償いは、これまで政治に関わってきたすべての政治家と、原発を推進した電気会社の重役が負わなければならない。
全員の名前を公表して、裁判にかけてやりたいぐらいだが、今はそんなことをしている暇などない。
とにかく動く。とにかく償う。とにかく正しく修正された方向に、一歩でも前に進もう!」
と、大きな力強い声で公言できる人が出てこない。

でも……、
ここアメリカだってそうです。
世界的に注目され、ノーベル平和賞まで引っさげて、腐り切った政局の改革に乗り出した若い大統領でさえも、足をすくわれ、引っ張られ、あるいは巧妙に説得され、改善や改革の旗をたなびかせていた船を、あちこちで座礁させたままなのです。
アホな政治家は、どこの国にもいっぱいいます。
そして、アホの度合いが高いほど、なぜだか影響力が強かったりします。それでもってしつこい。

けれどもあきらめたくなんかありません。
あきらめたらおしまいだもの。