



第二次世界大戦下のフランス北部ダンケルクで、40万人の連合軍がドイツ軍の猛攻により追いつめられていた。彼らを救うべく、イギリス空軍の戦闘機や民間の船がダンケルクへと向かうが…
話題の作品をやっとこさ観ることができました~(^^♪
今や新作が最も待ち望まれているクリストファー・ノーラン監督。やっぱノーランだよね、と言えば意識高い系の映画ファンとして認知される昨今ですが、悲しいかな私は意識低い系…

この新作も、「ダークナイト」や「インセプション」同様に独特な映像、カメラワークで、圧倒されるやら惹きこまれるやら、これぞ映画!TVドラマの延長とは違う!な迫力とスタイリッシュさでした。これ、どーやって撮影したんだろ?な驚異に満ちていました。CGや特殊効果もふんだんに駆使したんだろうけど、昔と違ってそれがバレバレじゃなく、ほんとに爆撃したり撃沈してるとしか思えないリアルさに感嘆。

主人公の兵士が、次々と襲いかかってくる危機から逃げ惑い、決死で難を回避する姿が、まるで戦争もののRPGみたいだった。絶体絶命の状況でも、ナンダカンダでスルっと助かって生き延びる主人公の強運にも驚嘆。平和な日本でバナナの皮で足を滑らせて頭打って死ぬ人もいれば、この映画の主人公のように爆弾が降ってこようが沈む船に閉じ込められようが、ぜったい死なない人もいるんですよね~。
映像的、演出的には才気がほとばしってましたが、人間ドラマ的にはめっちゃ薄かったです。ただ単に逃げて戦うだけ、みたいな。感動とか衝撃はとほとんどなかったのが残念。人間ドラマよりも、映像重視なところがノーラン監督らしい。同じ第二次世界大戦映画なら、「ハクソー・リッジ」のほうがテーマが痛烈で、戦時下の人間の描写にもインパクトがありました。イギリス人が観たら愛国心をくすぐられるのかな?でも、鼻につくような英国万歳!なテイストもなかったです。反戦的なメッセージ色も特に感じられなかった。名誉ある撤退、みたいな描き方にはちょっと鼻白んでしまいました。過酷な戦場をサバイバルすることも立派だとは思うけど、やっぱ負けて逃げる姿はカッコよくは見えなかった…
この映画を観に行ったのは、もちろんノーラン監督作だからではなく、トム・ハーディ


ノーラン監督のお気に俳優であるトムハ、今回も英雄的な活躍をする戦闘機のパイロット、という美味しい役をもらってました、が。「ダークナイト ライジング」同様に、ずっとマスクかぶっていて顔がほとんど隠れてる


スピルバーグ監督の「ブリッジ・オブ・スパイ」でオスカーを受賞したマーク・ライランスが、イギリスからダンケルクまで兵士を救うために海を渡ってくる民間船の船長さんを好演。海の男というより、古書店の店長って感じの風貌でしたが。これまたノーラン監督のお気に俳優であるキリアン・マーフィや、「オリエント急行殺人事件」リメイクも楽しみなケネス・ブラナなど、映画ファンにはお馴染みの英国俳優も顔を見せてます。あと、英国の人気アイドルグループ、ワンダイレクションのメンバーだったハリー・スタイルズの映画デビュー作としても話題に。でも私、途中までどれがハリーくんなのか全然わかんなくて


女っけが全然ない男祭り映画なのですが、まったく男くさくない、どこか冷たくて乾いた感じなのも、ノーラン監督らしかったです。せっかく男だらけなのに色気がない映画ばかりだから、ノーラン監督にそんなに魅力を感じないのかな。


↑マッドマックス続編など、新作目白押しなトムハ。TVシリーズの「TABOO」がスカパーで放送!み、観たい!
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