まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

猫人間の怪奇譚SHOW

2020-02-24 | 北米映画 15~21
 「CATS キャッツ」
 ロンドンの路地裏に棄てられた子猫のヴィクトリアは、猫の集団ジェリクルキャッツと出会い仲間として受け入れられる。ジェリクルキャッツは年に一度の舞踏会で、天国へ昇って生まれ変われる者に選ばれるため歌や踊りを競っていたが…
 人気ミュージカルの映画化。製作者や監督はアカデミー賞も狙える評価やヒットを狙ってたはず。でも蓋を開けてみると全米では空前絶後の酷評で、アカデミー賞どころか最低最悪映画の汚名を被ってしまったのでした。そこまでボロクソな悪評だと返って、中途半端な好評作よりも観たくなります。私も思いっきりコキおろしてやろうと手くずね引いて観たのですが、うう~ん?言われてるほどなゴミ映画じゃなかったような。フツーに面白かったので、かなり拍子抜けしました。ハリウッドのミュージカル映画って、ほんとスゴい!と今回も感嘆しましたよ。歌も踊りも圧巻の迫力とハイクオリティさだし、セットなど美術も金がかかってることは一目瞭然で、およそ目を驚かすばかりでした。

 ただ、内容というか世界観が特異すぎて、しばらくついていけず追いてけぼり状態に。猫が歌謡コンテスト?勝ったら天国に昇って生まれ変われる?…ちょっと何言ってるのか解からないんですけど?なストーリーに、ただもう狼狽と当惑。私の想像力と許容応力が低すぎるのも問題だったのでしょう。中盤になって、ああこれはゲゲゲの鬼太郎の夜は墓場で運動会~♪的な世界なんだと無理やり自分に言い聞かせました。でもそれが延々と続くのは苦痛で、だんだんウンザリしてきたのも事実です。猫のコンテストとか大人には荒唐無稽でくだらない。子どもには意味不明で薄気味悪い。そこが大コケの大きな原因なのではないでしょうか。 

 可愛い猫ちゃんならいざしらず、猫、というか猫人間?の不気味なヴィジュアルを、生理的に受け入れられない人もきっと多かったはず。ほぼCGにされてしまった俳優たちが、何だか滑稽で可哀想になりました。ゴキブリ人間のマーチとか、アホらしすぎて笑えませんでした。選んだ猫を天国へ送る権限をもつ長老猫とか、魔術?を使う悪い猫とか、どういう経緯でそうなったの?な謎でした。コンテストの優勝者、じゃない優勝猫が最後に気球に乗せられ空へ飛ばされたのですが、生きたまま天国だなんて何か怖いしイヤだわ~。
 キャストは、長老猫役の大御所ジュディ・デンチと、元舞台俳優猫役のイアン・マッケラン、悪い猫の手下猫役の人気歌手テイラー・スウィフト、孤独な猫役のジェニファー・ハドソン、悪い猫役のエドリス・エルバ、といった有名どころが。デンチ御大、あれ歌ってると言えるの?マッケラン氏、あれ猫なの?ジェニファー・ハドソン、名曲「メモリー」を大熱唱しているのですが、うっとりと聞き入るような歌声ではなく、ヘタするとうるさい!と怒鳴られしまうかもしれない歌声。カッコいいはずのエドリス・エルバが、お笑い芸人演技で失笑を買うハメに。ヒロイン猫のヴィクトリア役、フランチェスカ・ヘイワードが可愛かったです。バレエみたいなダンスやクネクネした動き、本業はバレリーナと聞いて納得。

 手品猫役の俳優が優しそうなイケメンだったので、後で誰かチェック。ローリー・デヴィッドソンというイギリス人俳優でした。ウィリアム・シェイクスピアの青春を描いたTVドラマで主役を演じてる彼、なかなかの美青年ぶり。要注目の英国男子です。セクシー猫の日本語吹き替えを、Official髭男dismの藤原聡!が担当していたので、吹き替え版にも心惹かれたのですが、やっぱオリジナルを選んでしまいました。予告編でちょっとだけ聞けた藤原くんのハスキーでファンキーな歌声、なかなかセクシーで素敵。俳優仕事もぜひ挑戦してほしいものです。

 ↑ 猫というよりカピバラって感じな藤原くん嫁が羨ましい!
コメント
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