まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

安兵衛ふたたび

2010-12-29 | 日本のドラマ(単発)
 クリスマスに放送されたテレビ朝日のスペシャル時代劇「忠臣蔵 その男、大石内蔵助」を録画して、まったり観ました♪
 日本の年末の風物詩、忠臣蔵。ストーリーなどは、今さら説明する必要はありますまい。誰が大石内蔵助や浅野内匠頭を演じるのかが、時代劇ファンにとっては最大の関心であり、視聴させる重要なポイントとなります。今回、主人公である大石内蔵助を演じたのは...田村正和!
 えー!?な、なぜ?!あ、いや、別に田村正和が嫌いというわけではないのです。ただ...田村正和って、もうお爺さんじゃん?大石内蔵助って、男盛りの壮年ってイメージなので、すんごい強引感、すんごい違和感!最近のCMとか、ちょっと前に観た「疑惑」とかで、田村正和の老人化を目の当たりにしてきてるので、大丈夫なのかなあ、そんなに無理してまた老体にムチ打たなくても、と余計なお世話な心配をしつつ、おそるおそる観た今回の忠臣蔵...予感は見事に的中していました 
 マサカズ内蔵助、すごいメイクで顔だけは作ってましたが、声や動きが老人そのもの!台詞、何言ってんのか解からないことも。あのボソボソ声も、昔なら独特の魅力になってたんだろうけど、今となってはお年寄りの弱々しく不明瞭な独り言にしか聞こえなくて。歩き方も、何だかヨボヨボしてて危なっかしかった。そのせいか、ほとんど動くシーンがなかったような。メイクで固まった顔で、座ってるだけ。花魁と遊ぶシーンなどは、ほんと認知症老人みたいでヤバかった。マサカズさん、もう無茶はよして年相応な役を甘受しようよ。

 今回の内蔵助、ほんと何もしないの。座ってるか寝転んでるだけ。しんどい汚い細かい仕事は、ぜんぶ他の若い赤穂浪士にやらせて、討ち入りの時も太鼓叩いてるだけ。最後、吉良上野介を討つというオイシイところだけイタダキ。こんなに魅力を感じなかった大石内蔵助、初めてでした。
 忠臣蔵を観るたびに思うのですが...浅野内匠頭や赤穂浪士よりも、討ち入られる吉良上野介の家臣のほうが悲劇的。殺されるのが吉良だけならいいのだけど、何の落ち度もないのに吉良家の家臣というだけで、赤穂浪士たちにブっ殺されていく姿は、理不尽な惨状としか映りません。
 そもそもなあ。浅野内匠頭がもっと我慢強い男だったら、悲劇は起きなかったはずですよねえ。ちょっとイビられたり侮辱されたからって、無分別にキレんなよ。あんな辛抱の足りん短気な夫・上司をもった、奥方と赤穂浪士が可哀相。
 キャストは、かなり豪華だったような気がします。特にベテラン組が。田村正和、岩下志麻、北大路欣也、西田敏行、松平健が同じドラマで競演なんて、私が子供の頃には考えられなかった。吉良上野介役が西田敏行というのは、なかなか意表を突いてて面白かったけど、釣りバカ日誌のハマちゃんにしか見えない西田さんなので、ほとんどコメディでした。ラスト、往生際悪く内蔵助を刺そうとするところなど、笑いを狙ってるとしか思えなかった。吉良上野介役は、やっぱもっとネチネチ陰湿で意地悪で上品な味わいがないとね。
 浅野内匠頭役は、玉山鉄二。

 浅野内匠頭は、若い美男子が演じるというのがお約束。市川雷蔵とか少年隊のヒガシとか、きれいな殿様ぶりでした。玉鉄も、なかなかの端麗さで悪くなかったです。松の廊下での装束姿の、清爽な貴公子ぶりも素敵でした。ただ、演技がちょっと。発声とか所作に、あれれ?っと思ってしまうことが何度か。オロオロした感じが、かなりヘタレっぽかったのも気になった。
 赤穂浪士の一人、堀部安兵衛役は、小澤征悦

 数年前のNHK時代劇「堀部安兵衛」で、タイトルロールを堂々と演じてたオザユキ、同じ役を他局で再演です。今回は脇役でしたが、出番は多くて準主役級の扱い。いつもと同じ熱血漢侍役を、いつもと同じ演技で演じてたオザユキでした。そんなオザユキも可愛いけど、たまにはラブシーンとかあるアダルティな役も演じてほしいなあ。
 あと、赤穂浪士のメンバーの中に、石垣佑磨もいたのが嬉しい驚きでした。ユーマくん、ふくまる旅館では西田さんとは父子だったのに。何て因縁なめぐり合わせ(笑)。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする