まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

ジンモが殺しにやって来る

2008-08-25 | 韓国映画
 「リアル・フィクション」
 鬼才キム・キドク監督作品。3時間ちょっとで撮影したという、かなり実験的で前衛的な作品。
 公園で似顔絵を描いている青年。セコい客やショバ代を請求するヤクザにも無反応な彼は、ビデオカメラを持つ少女に連れてこられた劇場で、“もうひとりの私”と題された劇そのものな、自分の屈辱的な過去と現在への憤懣を呼び覚まされ、次々と復讐の殺人を重ねていくように...
 フランスのヌーベルバーグ映画とかの実験的前衛さは、私の知能や感性だとホントわけわかめ、しかも面白くないので苦手なのですが、キム・キドク監督のそれは、同じ意味不明・理解不可能でも、何か面白いんですよね。どーいうこと!?と頭をひねるよりも、どーなっちゃうの?と展開や結末が気になる作りになってるので、退屈しないというか。
 この映画も、キドク監督ならではの不思議ワールド。ムカつく奴、悪い奴をジャンジャカ殺してゆく内容は、ちょっと「シリアル・ママ」みたいで悲惨な痛快さが。毒ヘビの入った袋を頭に被せて殺すのが笑えた。殺す現場を撮影している少女とか、これは現実?それとも虚構?なムードも、不思議色を濃くしています。
 ぷっつん殺人鬼青年役は、チュ・ジンモ
  
 狂気的な役ですが、あんまし怖くないです。可愛いです。ちょっと鈍重でボ~っとしてるところとか、殺人鬼なのに妙にオドオドした表情とか。異常に見えないので、突然フラっと現れても誰にも警戒されず、油断させて殺しちゃうところが、怖いといえば怖い男なのかも。
 こんな役でも、やっぱジンモは男前だとあらためて思いました。どこにでもいるよ、こんな男!じゃないもんね。これがもしジンモみたいなイケメンじゃなければ、最後まで観るのは案外キツい映画だったかもしれません。ずっとジンモの姿を追う、どこを切ってもジンモ金太郎飴映画なので、彼のファンならより楽しめる作品です。意欲的な役に挑戦してたと思うけど、欲を言えばもっと暴れ狂ってほしかったかな。映画宣伝ポスターでジンモの全裸に期待させられると、裏切られます
     
 ↑チョ・インソンと競演の新作映画“雙花店”は、期待のYAOI時代劇♪
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする