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まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

愛執の剣

2016-08-12 | 韓国映画
 「メモリーズ 追憶の剣」
 高麗王朝末期。権力を握る将軍ユベクは、武闘大会でホンイという少女と出会う。ホンイはかつて自分が裏切った仲間の娘であり、元恋人のウォルソに育てられたことを知ったユベクは…
 久々のイ・ビョンホン主演作。ビョン吉にとっては「王になった男」以来の時代劇です。
 いや~。ビョン吉、やっぱE男韓流にはたくさんイケメンがいますが、ビョン吉は別格。今も昔もmy best of 韓流男優です。40代半ばになったビョン吉さん、ますます匂いたつ男の色気!何もしなくても、そこにいるだけで、画面にはあたかも彼しか映ってないかのような強烈な磁力を発してます。こういう役者、なかなかいないですよね~。何をやっても絵になる千両役者です。

 権力欲のため、悪魔に魂を売ってしまう男の役なのですが、悪役でも悲しい悪というのがビョン吉らしいです。正義のヒーロー役やフツーに善い人役より、ビョン吉にはこういった暗い悲しみや、歪んだ運命を背負った役のほうが似合います。冷酷さ、非情さで妖しく輝く男、好きです。

 ビョン吉といえば、やはりあの美しい瞳と声ですよね~。今回も陶酔しちゃいました。ウルウルした濡れた瞳で見つめ、低く優しい声で囁き、ファンを悶絶させてくれます。そしてビョン吉さんといえば、韓流随一の肉体美!なのですが、残念ながら今回は無駄脱ぎなし。着替えシーンで、背中だけチラっと見せてくれるにとどめてます。でも背中だけでも筋肉質さが判ります。40半ばであの肉体は驚異です。背が高すぎたり顔が薄すぎたり、オカマみたいなメイクバッチリ顔してたりで、時代劇がイマイチな韓流男優って多いのですが、そんなに高身長ではなく、よく鍛錬してるのが判る体つきで、浅黒い精悍な顔のビョン吉さんは、武人の衣装も殺陣も似合っててカッコいいです。

 って、ビョン吉のことしか書いてないていうか、書けないです。映画そのものは、アン・リー監督の「グリーン・ディスティニー」とか、チャン・イーモウ監督の「HERO」とか、むかし流行ったファンタジーに近い武侠もの。いったいどんな修行をすれば、そんな技が使えるようになるんだよ?!なフュージョン活劇も、ドラマ「チェオクの剣」とかあまたの時代劇で見慣れたもので、目新しさは無いに等しいです。
 ユベクの元仲間で恋人だったウォルソ役は、韓流演技派ナンバーワンの名女優チョン・ドヨン。ビョン吉とは「我が心のオルガン」以来の共演?相変わらず年齢不詳な風貌。愛憎の瞋恚を燃やす女心の怖さ、悲しさを熱演してました。でも、ニヒルでクールな女役は、あまりに適してないような気も。生活感と倦怠感のある現代女性を演じてる彼女は、リアルで強烈なんだけど。
 実質のヒロイン、ホンイ役のキム・ゴウンは、安藤サクラ似?ユベクの家臣となる凄腕の青年ユル役は、アイドルグループの2PMのメンバーで、「監視者たち」にも出てたジュノ。愛嬌のある可愛い顔はしてるけど、イケメン役には???彼みたいな顔は、韓国ではイケメン枠なんでしょうか。太賀とか中尾明慶とかがイケメン役やってるような違和感が。韓流スターといえばのファンサービス脱ぎは、ビョン吉に代わって彼が担当してました。ガッチリムッチリしたモムチャンでした。
 この映画、何か全体的に安っぽい雰囲気が…王宮とか、どう見てもセットじゃなくてCGなんですよ。製作費ケチってるな~と苦笑いでした。

 ↑チョアチョア~男盛りのビョン吉さん、ハリウッドでも頑張ってます。新作の「マグニフィセント・セブン」は、黒沢明監督映画のリメイクで、デンゼル・ワシントン、イーサン・ホーク、クリス・プラットといった豪華出演の西部劇。楽しみ♪

 ↑トムハとのツーショット。オスカー授賞式の時のものかな?二人の異色共演も実現してほしいものです

任侠オペラ

2016-05-27 | 韓国映画
 「パパロッティ」
 かつてはオペラ歌手として将来を嘱望されていたが、今は田舎の高校で音楽教師をしているサンジンは、学園長からジャンホという青年を指導するよう頼まれる。ジャンホは、オペラ歌手になる夢を抱くヤクザだった…
 TVドラマ「秘密の扉」に先立って、ハン・ソッキュとイ・ジェフンが共演したハートフルなコメディ。悲劇的だった「秘密の扉」と真逆な、明るく楽しく笑わせホロリともさせてくれるソッキュ氏&ジェフンくんでした。
 ヤクザが高校に入学してドタバタ、という学園もの+任侠ものといえば、ヒット作の「マイボス、マイヒーロー」とちょっとカブります。ヤクザが音楽学校に入って声楽家を目指す、という突拍子もない話なのですが、これって驚くべきことに実話がベースになっているのだとか。そんなこと、ありえるんですね~。

 はじめは反発し合ってたサンジンとジャンホが、いつしか心を開き固い絆で結ばれて、夢に向かって力を合わせる姿は、かなりベタなのですが感動させられます。ジャンホがオペラ歌手を目指すようになった動機とか、サンジンがジャンホをカタギにするためヤクザの親分に体を張って直談判したり、コンクールに遅れたジャンホにチャンスをあげてくれ!と大暴れしながら審査員に訴える姿など、なかなか泣かせます。サンジンとジャンホが互いの心の琴線に触れるシーンや台詞など、こういうのって韓流は得意なんだよな~と、あらためて感心しました。

 誰かに認められること、誰かに信じてもらえることって、生きるための強いモチベーションになるよな~と、サンジンとジャンホの信頼関係を羨ましく思いました。二人とも、互いに出会えて本当にラッキーでしたよ。サンジンがいなかったらジャンホは夢を叶えることなくヤクザを続けて早死にしてただろうし、サンジンもうらぶれた負け犬のままだっただろうし。奇跡的な出会いをもたらすきらめく才能が、私にもあったらな~…
 悪い人が誰一人おらず、ヤクザまでみんないい人だったのは、ちょっと都合が良すぎるとは思ったが。ヤクザの親分も兄貴分も、男気ありすぎ。反社会的な人たちであることを、忘れてしまいそうになりました。それにしても。韓国って今でもあんな荒っぽい討ち入りみたいなこと、してるのでしょうか。
 ソッキュ氏とジェフンくんの、息の合った師弟コンビが微笑ましく愉快で、ほっこりさせられました。ケンカばかりしてた前半も楽しかったけど、仲良しになった後半の二人は、まるでBLカップル!ツンデレなソッキュ氏と、ワンコなジェフンくん、イチャイチャベタベタしすぎ!二人の年齢がもうちょっと近かったら、かなり腐萌え~な内容になってたかも。

 ソッキュ氏は、コメディでも名優ですね!あの荒っぽさ、ねじ曲がった感じも、この映画では怖くなくて滑稽。怒りっぽいのがすごく笑えるんですよ。ジャンホの子分どもに、今どきヨン様かよ!と髪型を嗤われるシーンが笑えた。クチャっとした笑顔もすごく可愛く見えたり。そしてソッキュ氏といえば、あの美声!ラスト近く、ジェフンくんとデュエットするシーンがあるのですが、歌声も素敵!
 ジェフンくんの、若さと情熱であふれんばかりのフレッシュな熱演もチョア~!
 
 「秘密の扉」での優等生で聖人なジェフンくんを見慣れていたせいか、粗暴でちょっとおばかな演技が新鮮でした。サンジンになついて素直に幸せそうな表情とか、ほんと可愛かった!ヤクザのくせに童貞?!なウブなところも可愛すぎ!ジェフンくんてやっぱ、少年隊のヒガシにちょっと似てますよ。ヒガシを素朴に優しそうにしたらジェフンくん、みたいな。ジェフンが下痢になって駆け込んだトイレでブブブ!とか、韓流ってオゲレツな下痢ピーネタが好きですよね~。
 韓流といえば、脇役もいい味。学園長役のオ・ダルスが相変わらず珍妙でした。サンジンの太っちょで天パー頭の息子も、なかなか味わい深いキャラでした。ジャンホの兄貴分ヤクザは、「根の深い木」のムヒョル!「悪魔の倫理学」でもジェフンくんとは共演してましたね。サンジン&ジャンホのデュエットシーンと、ラストシーン、エンドクレジットで使われた「幸せをくれる人」という歌が、すごくいい曲でした。

ゲス地獄!

2016-05-19 | 韓国映画
 「悪魔の倫理学」
 マンションで女子大生が殺害される。愛人だった大学教授が逮捕されるが、真犯人であるストーカー男は被害者の部屋を隣室に住む警官が盗聴していたことに気づく。被害者が借金をしていた闇金の社長、そして大学教授の妻も絡み、事態はやがて惨劇へと…
 面白かったです!特異なシチュエーションと展開も楽しめましたが、それ以上に登場人物たちが強烈にキャラ立ちしていたのが愉快でした。誰一人まともじゃなくて笑えます。みんな大真面目に、必死に悲壮なのですが、そうなればなるほど滑稽さが増幅。タガの外れた阿鼻叫喚さが、何だか岡田あーみん先生の漫画みたいでした。私、き○がいコメディって好きなんです

 狂気と欲望で人道を踏み外した男たちが、自分勝手に暴走し血みどろに絡み合って、やがて地獄絵図…見るも無残な目に遭い、救いのない末路を遂げるのですが、それが笑えるのがこの映画の面白さでしょうか。とにかく、男たちがそろいもそろってゲスの極みなんですよ。盗聴盗撮する変態、元カノに付きまとい殺してしまう狂人、金のために弱者を食い物にする悪人、若い娘と不倫してるエロおやじ…みんなゲスすぎ!ゲス野郎どもなので、地獄に堕ちても全然可哀想じゃない、むしろ当然!ざまあ!と、悲惨な罪の報いに喝采、溜飲がさがるという珍妙さ。ラスト、スタジオで繰り広げられる殺し合いは、ちょっとタランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」を彷彿とさせました。かなり真っ黒な笑いに満ちたコメディです。ろくでなしはろくな目に遭わない、という教訓に満ちた映画でもあります。
 韓国映画らしく、ヴァイオレンスがリアルで残虐。特に闇金社長の暴力が非道い!女も平気でボコボコにしたり、盗聴警官の爪はいだり。刃物でメッタ刺しも、韓国のお家芸?ですよね~。残忍シーンが苦手な人には、お勧めできない映画です。口汚い台詞の応酬も、かなり暴力的。特に盗聴警官VSストーカー殺人犯の電話越しの口喧嘩が傑作でした。私も一度でいいから、あんな風に思いっきり罵倒してみたいわ。
 隣室の女子大生を盗聴盗撮してる若い警官役は、いま私がハマってるドラマ「秘密の扉」で聖人な王子さまを演じているイ・ジェフン。

 世子さまが、変態盗聴魔!世子さま何やってんの~!やめてー!!と、暗い部屋で独り黙々と最新機器を駆使してのぞき、盗み聞きに没頭してるジェフンくんに叫びたくなりましたとんでもないことしてるジェフンくんですが、キモい変態には全然見えないですよ。むしろ何かすごく可愛いんですよ。変態というより、不思議くんって感じで。美人の盗撮盗聴してても、性的なことには興味がないみたいで、彼女と愛人のセックスシーンとかはスルーしてるし、もちろん女をオカズに独りでシコシコなんかもしてない。いったい何のために?と理解不能なところが不気味ではあったけど。闇金社長に半殺しにされても、盗撮盗聴を録画録音したディスクを返して下さいと固執する姿が怖かった。逮捕され死刑判決を受けても、殺した幼女たちを録ったテープを返して下さい、と言い続けていたという宮崎勤を思い出して、ゾっとしました。

 イ・ジェフンくん、秘密の扉の世子さまとは真逆な役を熱演してます。世子の彼も時折すごく幼く見えますが、この映画の彼はさらにあどけなく見えて可愛いです。メガネも似合う。ストーカー男に高卒のくせに!とか侮辱されて、傷つき悲しそうな顔するのがキュンときました。彼も基本、薄幸系、悲しい役が似合う俳優ですね。
 
 ストーカー殺人犯役は、どっかで見たことある人だな~と思ったら、「秘密の扉」の悪い武官!ユースケ・サンタマリア似で顔はちょっと苦手ですが、演技は秀逸!ゲス男の中では殺人犯なのに最も人間的、という珍奇さで最も目立ってました。彼だけ脱いで、ベッドシーンもあり。韓流男優って、イケメンじゃなくてもモムチャンですよね~。闇金社長は「根の深い木」のムヒョル!と後で知ってビツクリ。ぜんぜん気付かんかったわ。後半に登場し、ゲス男どもに地獄の鉄槌を下す大学教授の妻役は、熟女の色気と貫禄たっぷりな大物女優のムン・ソリ。愚かな男たちに煮え湯を飲ませる恐ろしい、そして美味しい役を好演。男たちの破滅ですべてが終わったかと思いきや…な、皮肉なラストもニヤリとさせてくれます。

 「秘密の扉」もうすぐ観終わるのが寂しい~イ・ジェフンくんの映画とドラマ、引き続き楽しみたいと思います

闘争力を発揮せよ!

2016-05-15 | 韓国映画
 「ビッグマッチ」
 韓国最強の格闘家イッコの兄が、謎の男エースに誘拐される。兄を救うため、イッコは特権階級の金持ちが参加する死のギャンブルゲームに身を投じるが…
 大好きなイ・ジョンジェ主演作、久々に観ることができました。
 クールな二枚目、エロい色男、アクションヒーロー、極悪非道な鬼畜、おバカ…ジョンジェにできない役はない!と言っても過言ではないほど、実に幅広く様々な役を演じてきたジョンジェ。そのキャパシティの広さ深さには、毎度感嘆驚嘆。でも、彼のことを変幻自在なカメレオン俳優と呼ぶのは、ちょっと抵抗があります。どんな役でもジョンジェは、そのフツーっぽい風貌をほとんど変えていません。過激で派手な演技も、奇をてらったコスプレまがいな衣装や特殊メイクもなし。極端な激太り、激やせもしません。なのに、どんな役にもスルっと自然に、しかもリアルに強烈に成りきってしまうのです。ちょっと変わった役、ちょっと凝った演技するだけで、もう演技派気取りな俳優が多い中(誰とは言わんが)、無色透明さを武器にどんな色にも染まってしまうジョンジェは、世界でも稀有な俳優と私は見なしています。韓流男優の中でも、特異な存在と言えるでしょう。
 さまざまな役を演じてファンを魅了するジョンジェですが、私は「タイフーン」や「黒水仙」みたいな硬派で骨太な武闘派ジョンジェと、「オー!ブラザーズ」みたいなコメディのジョンジェが特に好きなんです。なので、脳みそまで筋肉な、考えるより手足が出る、精神年齢が15歳ぐらいとしか思えない口調や思考回路、北斗の拳のケンシロウみたいに敵を叩きのめしまくるイッコは、剛と珍がブレンドされた美味しいヒーローでした。

 韓国の最強格闘家イッコ、とにかく強い!無敵!その鉄人、超人ぶりはもはや人間ではありません。イッコがワラワラ、ドドドドと襲ってくる敵の群れを、独りで一掃するシーンとか、サッカー競技場での空中移動とか、無茶しよんなあ~!ありえねー!なシーンてんこもりで笑えます。この映画、とんでもないアクションシーンや格闘シーンとか、イッコ、登場人物たちのキャラや言動など、昔なつかしのジャッキー・チェン映画を彷彿とさせます。オーバーリアクションな泥くさいギャクとかも、往年の香港映画のにおいが濃厚。ジャッキーへのオマージュ映画?とさえ思った。

 イッコがカッコつけた男前でも頭脳派でもなく、ちょっとアホな脳筋男なのが良かったです。絶体絶命な修羅場で必死、でもどこかトボけててトンマな感じも出してて笑えます。お兄ちゃんが大好きで、お兄ちゃんのために死にもの狂いになって満身創痍で命がけのバトルを繰り広げる姿が、けなげで可愛かったです。兄貴~!と敵をボコボコにしながら半泣きで兄ちゃんを呼んだり探したりしてる表情が、少年みたいで胸キュンです。イッコのキャラとアクションはジャッキーとかなりカブりますが、ジョンジェはジャッキーよりデカくてバキバキマッチョなので、めちゃくちゃ迫力があります。ジョンジェ、一瞬もじっとしてるシーンがなかったような。ずっと走って殴って蹴って飛んでと、全力で七転八倒しまくってます。撮影、大変だったんだろうな~。演技力以上に、身体能力と体力がないとできない役。
 ジョンジェの肉体美は、まさに韓流随一。いつも瞠目させられますが…今回もスゴいの一言ですわ

 冒頭のリングで戦うシーンで、自慢の肉体美を披露してるジョンジェ。本物のアスリート、格闘家並みのトレーニングしてるんだろうなあ。ぶっちゃけ、俳優のカラダじゃないよ。こんな体してる日本人俳優、いないですもんね~。芸術的とも言える肉体美も素晴らしいけど、やっぱあの人の好さそうな優しい笑顔が、ジョンジェの最強武器かも…と、この映画を観ても思いました。そしてどんな役でも、ジョンジェって清潔感あふれてますよね~。それもジョンジェ特有の魅力かも。
 ゲームを仕掛ける秘密組織の男エース役、シン・ハギュンがエキセントリック&ハイテンションでノリノリな怪演。すごく楽しそうなのですが、見ていて疲れますちょっと前にシン・ハギュン主演の「純粋の時代」という時代劇も観たのですが、ハギュンもスゴい肉体美でした。韓流スター、どんだけ鍛えてんの。組織を裏切ってジョンジェを助ける女の子役は、歌手のBoA。何でボアなの?地味~な顔してます。女優として華がなさすぎ。
 映画じたいは、ジャッキーの香港映画が好きな人なら楽しめる内容。あのノリがダメな人は、観ないほうがいいかも…

 ジョンジェの新作「暗殺」も、日本公開決定!内容が反日的ということでも話題になりましたが…

年下の間男と…

2016-03-16 | 韓国映画
 「ハッピーエンド」
 リストラで無職となったミンギは、再就職活動にも身が入らず、生まれたばかりの娘の世話をしながら無気力に過ごしていた。夫の代わりに働いているボラは、昔の恋人イルボムと甘い逢瀬を重ねていたが…
 映画に関しては、近年では韓国のほうが(すべてとは言いませんが)日本よりすぐれているのではないでしょうか。最近の邦画は、もっぱら子ども、スウィーツ、ジジババがターゲットになっていて、どれにも当てはまらぬ私には嘆かわしい現状にあります。一部の秀逸な韓国映画は、邦画が失って久しい生臭さ、激情、悲痛さが内容にも場面にも満ちていて、強烈なインパクトを残すことも少なくない。この、韓国映画ファンの間では伝説となっている作品も、そのひとつです。
 まずこの映画、エロいです!これ、私にとっては最重要ポントなので!色気のない映画や俳優なんて、つまんないもんね。韓国映画で最も期待できるのは、生々しいエロさ。邦画ではもう見られないスゴい濡れ場、しかもそれを有名な人気スターが果敢に挑戦している、というのが韓国映画最大の魅力。よくやるな~と呆れるほどの魅了された性交シーンを、あまた見てきましたが…最も印象に残っている情交といえば、やっぱこの映画のそれなんですよね~。
 濡れ場じたいは、そんなにたくさんありません。冒頭と中盤の2回ほど。でも、その分1シーンがコッテリ濃厚でウェット。そんなシーンを見るたびに思うのですが…どうやって撮影してるんでしょう?ほんとにヤってるとしか思えないんですよね~。あの体位、あのアングル、あの動き、あの部分の密接…リアルな営みだけど、AVのようなただもうズコバコな雑な本番感ではなく、激しく生々しくも美しく撮られているのが、高度な演出と演技の成せるわざでしょうか。
 かつてのにっかつロマンポルノを彷彿とさせる雰囲気が好きです。ロマンポルノと大きく異なる点は、あくまで女優メインなロマンポルノに対して、韓国エロスは男優にも美しさ、色気を求めているところ。この映画で濡れてる男優も、すごいエロいですよ~。しかも、超イケメンです!韓国映画の素晴らしいところは、まさにここですよ。いろんな人気イケメン韓流男優が、すっぽんぽんになってアンなことコンなことしてきましたが、my best of 韓流濡れ男は今のところ何といっても、この映画のチュ・ジンモなんです。

 オットケ~!ジンモ~!あんた、ホントいい仕事したよ。当時は売り出し中の若手だったジンモですが、その勇気と役者魂を心から讃えたい。日本の若い男優には、まずできない大胆さに瞠目。とにかく彼、エロいです!ムチムチ(ムキムキじゃない)太い厚いマッチョな肉体美と、ツルツルではないちょっとザラっとした粗い浅黒い肌から、若い男のフェロモンがダダ漏れ。女を攻める動きが、上も下もディープで激しい!
 特に、ぐわんぐわんと動く腰とケツは、乙女淑女には正視不可能!ジンモのデカい厚いケツに女が指を食い込ませ、もっともっと動くよう催促するところが、淫らすぎて…男の下で上で快楽に乱れながら、『あなたのカラダが好き』と呟くヒロイン。確かにあんなジューシーなカラダの男、いちど味わったらヤバイいクスリみたいにハマりそう。とにかく、ジンモはスゴい役者!と、この映画だけで私は太鼓判を押せます。エロは最初で最後かと思いきや、後年ジンモは「霜花店」で再び仰天の濡れ場(しかもBL!)を見せてくれましたね…人気ドラマ「奇皇后」で初めてジンモのファンになった乙女淑女が、彼の濡れすぎた不倫とBLを見たら、ショックで卒倒するかもしれない。

 圧巻の脱ぎっぷりと濡れっぷりでしたが、年上の人妻に対する狂おしい恋も、オーバーではなく抑え気味に、だからこそちょっと不気味さヤバさがそこはかとなく出ていて、内面演技もなかなかのものなジンモです。ヒロインに翻弄され、一喜一憂する様子が何だかデカい仔犬っぽくて可愛かった。ちょっとオタクっぽいキャラ&服装でモサい男を演じてますが、カッコよさは全然隠せてません。あんな愛人、心の底から欲しいです私なら、あんな夫はポイ捨てしてジンモのもとへ奔りますよ。

 主人公の夫婦ボラとミンギを演じたのは、韓国を代表する名女優チョン・ドヨンと名優チェ・ミンシク。
 カンヌ女優賞を受賞した「シークレット・サンシャイン」のチョン・ドヨンも素晴らしかったけど、この映画の彼女も女優魂を炸裂させてます。大物女優なのに、大胆すぎる脱ぎっぷりに拍手。大したことない女優にかぎって、脱ぎ惜しむものなんですよね~。巧いな~とうならせてくれる表情をよくするのですが、特に秀逸だったのは ストーカーっぽく執着してくるイルボムに対して見せる、狂おしく愛される歓びと疎ましさからくる嫌悪感が入り混じった、何とも言えない複雑な表情。あれ、生半可な女優ではできない表情ですよ。ボラの浅はかさ、狡さ、満たされなさも、ああ女だな~と悲しい共感を抱かせてくれます。
 「オールド・ボーイ」での狂気的な激演が有名なミンシク氏ですが、この映画の彼のほうが怖いかも。フツーの冴えないおっさんが、愛ゆえにじわじわとダークサイドに堕ちていく過程を、静かに悲しく怪演してます。ボラとミンギの夫婦の間にある埋めがたい溝が、なにげないシチュエーションや台詞であぶり出されていたのも怖かったです。憎悪や嫌悪よりも、無関心と軽蔑のほうが辛い、傷つくよな~と、どうでもいい人扱いされるミンギを見てて思いました。
 ぶっちゃけ、物語じたいは懐かしのウィークエンダーで取り上げられるような、三面記事的な男女の痴情のもつれなのですが。演出と演技しだいで、生々しい人間ドラマに仕立て上げられるのですね。男たちを傷つけ追いつめたボラが迎えた末路は、あまりにも残酷で無残なものとなりましたが…男たちに狂おしく濃密に愛された彼女は、女冥利に尽きる人生だったのでは。何だか羨ましいような気持にもかられてしまいました。

↑↓イケてるジンモの画像、集めてみたニダ!

 長髪のジンモもチョアチョア~

受話器の向こうの悪魔!“おたくの息子さんを…”

2015-12-06 | 韓国映画
 「あいつの声」
 人気キャスターのギョンベの一人息子サンウが、何者かに誘拐され身代金を要求される。ギョンベ夫妻と警察を嘲笑うかのように、犯人は彼らを翻弄するが…
 実際に韓国で起こった未解決事件をモチーフにした映画。怖い、不気味な作品でした。私、貞子とかジェイソンとかいったホラー映画やスプラッタ映画なんか鼻で笑っちゃうし、幼い頃もお化けやジェットコースターなど全然怖がらぬ可愛げのないガキだったのですが、現実に起きた殺人事件とかには異常に怯えてました。特に通り魔と、子どもの誘拐事件には。某有名事件が起きて日本中が大騒ぎになった日、ショックと恐怖で高熱を出して翌日は学校を休んだことを、今でもよく覚えてます。どんなに怖い小説も映画も、しょせん作り物。現実のほうが、はるかに恐ろしい…
 それにしても…この映画みたいな事件、現実に起きただなんて信じられない、いや、信じたくない。何の罪もない、いたいけな子どもが犠牲になることほど、悲痛な悲劇はありません。サンウくんが、これまた可愛らしい男の子だったので、よけい胸が痛んだ。サンウを、見るからに愛らしい美少年にせず、ふとっちょのドンくさい子にしたのは、かなり秀逸なキャスティング。肥満児なサンウが、ママの厳しいダイエット強制にウンザリしたり、優しいパパに甘える姿が微笑ましく、ほっこりさせられます。それだけに、悲劇がいっそう…世の中ほんと、不公平で神も仏もないな~と、暗澹とせずにはいられません。

 韓国の犯罪映画を観ていつも思うけど…韓国の警察、どんだけ無能なの?!と、サンウの両親じゃなくても憤りを禁じ得ません。とにかく、すごい適当で無気力。まともに調べる気も捕まえる気もなさそうなんです。手掛かりもチャンスもいっぱいあった。犯人の乗った車のトランクに、刑事が隠れてたのに!あんなに犯人に近づくことができたのに、まさか!ありえない!な失態に茫然。あれが事実なら、社会問題になってるはずですが。まあ、日本だってかつては、吉展ちゃん事件とか狭山事件とかで、信じられない失態を犯してますけど…さすがに現代の日本で同じ過ちは、いくらなんでも考えられない。韓国って、実際にも10人20人が殺されるって残虐な事件、よく起こるじゃないですか。そんなに殺されるまで犯人が野放しになってるとか、日本じゃありえませんよね~。犯人も許せないけど、警察の無能さもまた罪深い。取り乱すギョンベ夫妻に対する刑事たちの無神経で不寛容な態度も、刑事の資質より人間性を疑うレベル。捕まらなかった犯人が狡猾だったのではなく、警察があまりにも無能だったから。それが痛恨すぎて、いたたまれなくなります。

 ギョンベ夫妻を弄ぶ犯人からの脅迫電話が、おぞましすぎ。妙に丁寧な言葉遣い、感情のない声音、侮蔑を含んだ冷笑、『サンウを飢えさせます』『殺されてもいいと思ってるんですね。あなた本当にサンウの父親ですか』等、親の心を刃物で刺すような残酷な台詞とか…まるで犯人の目的は、金よりも二人を苦しめることのようだった。あんな目に遭ったら、私なら精神崩壊するわ~。あれは究極の拷問ですよ。自分が殺されるよりも、はるかに耐えられない苦痛と恐怖。まさに生き地獄!結局、金も奪われて、あげくは…日本では営利誘拐は絶対に成功しない、と言われてますが。韓国って、凶悪な人間がスルっと悪事を行えたり身を潜めたりできる土壌が、日本と違ってたくさんあるんだな~と、この手を映画を観るたびに戦慄してしまいます。何もかもに恵まれたギョンベ一家への、いや、底辺者は決して這い上がれない格差社会への怨嗟も、犯行の根底にあったように思えます。

 ギョンベ役を、名優のソル・ギョングが大熱演。最近作の「監視者たち」では、大杉連みたいなおじさんになってましたが、この映画ではまだちょっと若くて、何となく内野聖陽っぽく見えてカッコよかったです。でもこの映画の最大の話題、見所は、姿なき誘拐犯役を人気イケメンスターのカン・ドンウォンが演じてたこと。顔は見せず、主に声だけ。見せるのは後姿とか遠くに立ってる姿のみで、はっきりとした正体をいっさい現さない演出が、犯人の不気味で忌まわしい存在感を強烈に醸してました。

 底なしの絶望、容赦のない非情さ救いのなさは、まさに韓国映画ならではでした。こういう恐ろしい映画、たまには邦画でも観たいな~。もうオコチャマかジジババ向けの映画しか、日本では作れないのかな。もし日本でリメイクされるとしたら、理想妄想イルボンキャストは…
 ギョンベ … 内野聖陽
 ギョンベの妻 … 和久井映見
 犯人 … 向井理
 こんなん出ましたけどぉ~?姿をはっきり見せず、冷侮に満ちた声と嘲笑で内野&和久井をいたぶるムカイリー…いいですね~。ゾクゾクしますわ。意外と、いや、かなり適役かもしれません!池松壮亮、松坂桃李とかでもいいですね~って、単にわしが好きなイケメンにやってほしいだけ

 ↑あの東村アキコ先生もズッパマリしたというカンちゃん。すっかり映画俳優になっちゃってるみたいですが、もうTVドラマには出ないのかな。「1%の奇跡」のカンちゃん、好きだったな~。最新作の「黒い司祭たち」は、なかなかの問題作みたいなので日本公開が楽しみ♪

惨劇の海霧

2015-11-06 | 韓国映画
 「海にかかる霧」
 不況にあえぐ漁村。漁船の船長チョルジュは、中国からの不法移民の運搬という裏仕事を引き受けてしまう。密航者を乗せた船の上では、恐ろしい惨劇が待ち受けていた…
 愛しのパク・ユチョンの待望のスクリーン・デビュー作を、やっとこさ観ることができました~!マンセー
 最年少の船員ドンシク役のユチョン、ちょんまる可愛かった~役作りで増量したユチョン、普段のスレンダーな彼も好きですが、ガッチリムッチリしたユチョンもイケてますがな~韓流スターといえばのモムチャンではないユチョンですが、背が高く肩幅が広いなど体格は元々いいので、鍛えたり太ったりしたら、やっぱチビで貧相な日本の某事務所のタレントとは違った男らしさが。

 TVドラマでは、朝鮮王朝の王子さまとか貴族の子息、財閥の御曹司とかセレブな役がほとんどなユチョンなので、貧しい漁師な彼はすごく新鮮でした。貧乏な役のほうが、ユチョンに似合うし何か自然な感じする。異国アメリカでの複雑な家庭環境、売れる前の東方神起時代の苦節など、実は苦労人のユチョンなので、地に近いのでは?

 素朴な風貌同様、ドンシクのキャラも可愛かった!シャイで優しく、ちょっとトンマっぽい愛らしさが母性本能をくすぐります。密航者の女性ホンメにオズオズと、でもグイグイ近づいてくるドンシク、まるでデカい子犬みたいで可愛すぎる!ぜったいヘンな下心とかないと信じられる純真で清潔な雰囲気も、なかなか出せないユチョンの魅力のひとつです。笑顔が無邪気すぎる!あんな笑顔、演技でできるんですね~。ドンシクじゃなかったら、ホンメも男と地下で二人っきりにはならなかったでしょうし。何でタメ口きくのとホンメに年齢を疑われるドンシク。ユチョンの少年っぽさ、童顔もチョアチョア。ぼわ~んとふやけたような、非ファンにはブサイクにも見える顔してますが、そこが曲者なユチョンなんですよね~。フツーっぽいけど、油断してたらハっと目を奪い胸をドキっとさせる美しさ、エロさを見せるんですよ。東方神起時代のユチョンは、それで私を虜にしていました。この映画では、あ!可愛い!と胸キュンはさせるけど、彼の最大の魅力であるドキ!なエロさはなかった。そこが残念。

 ユチョン、セックスシーンに挑戦!ユチョンが裸で女と絡むなんて、前代未聞じゃないですか!でも、脱いでも乳首もおしりも見せないという、そういう面ではまだ事務所NG、脱アイドルできてないユチョンでした。ユチョンもアラサーなので、そろそろ大人の俳優にステップアップしてほしい。
 でも、演技はなかなかの気概、気迫でした。おとなしい優しいドンシクの、愛する女を守るために鬼と化す悲しい恐ろしい変貌が…密航者の死体を刃物で解体!ホンメを強姦しようとしたり殺そうとしたりする先輩船員たちを暴力で撃退!ひえ~!可愛いユチョンに、そんなことさせないでー!と、目を覆いたくなるエグいヴァイオレンスさ。愛のために、生き残るために血みどろになるユチョンが、怖くてカッコよかったです。アイドルの映画といえば、チャラいラブコメと相場が決まってますが、こういう映画をデビュー作に選んだユチョンに、本気度と役者魂を感じました。

 ユチョンも頑張ってましたが…船長や先輩船員たちが狂いすぎ、外道すぎ!みんなどんどんダークサイドに堕ちてゆき、船上は阿鼻叫喚の地獄絵図、映画はだんだん血まみれホラーに。まあ、あの状況で理性を保つのは至難の業ですが。地下倉庫で密航者がみんなガス中毒死!の惨状もウゲゲでしたが、死体を解体して海に放り投げたり、極限状態に耐えられなくなった船員たちがプッツンして殺し合いに発展したりが、韓国映画らしく残虐に野蛮に描かれているので、気が弱い人は観ないほうがいいです。船に執着する船長も狂ってましたが、ホンメとヤリたくてヤリたくて仕方がないあまりにおかしくなってしまう船員の、ギラギラハアハアっぷりがヤバすぎて笑えた。あの人、無事に陸に戻れても性犯罪者になること必至ですよ。船員が抱えていたストレスとか不満、憎悪や嫉妬、劣等感など、心の闇を殺し合いに至る前に濃ゆく描いてたら、もっと怖くて面白い映画になってたかも。
 船長チョルジュ役は、「チェイサー」や「ワンドゥギ」などの名優キム・ユンソク。その破滅的な暴虐っぷりが怖い~!はじめは寡黙で頼れる親分だったのに、いろんなことが積み重なって鬼畜化。待遇に文句をつける密航者をボコボコにして海に放り込んだり、邪魔なホンメを容赦なく殺そうとする非情さは、ユルいヌルい日本の俳優には出せない凄愴さでした。船長に忠実な甲板長は、「ワンドゥギ」でハゲおやじを演じてた人ですよね?
 密航など、韓国ならではの社会の裏面も興味深かったです。そして韓国の貧乏さは、日本より悲惨でシビア。日本に生まれてよかった、と心の底からあらためて思いました。

 ↑ユチョンもついに、兵役に就きましたね。体に気をつけて、お国のために頑張ってくださいクテカジアンニョン~

煉獄の痴情

2015-07-22 | 韓国映画
 来月のお盆明けに、久々の海外旅行
 行先は、さんざん迷って色々リサーチした結果、アイルランドにしました~
 以前から、あの有名なモハーの断崖に行ってみたいな~と思ってたのです。いろんな映画やドラマで見た、アイルランドの自然の美しさ、素朴な街並みに、身を置いてみたいと夢見てました。でも最近は、ミャンマーになぜかスピリチュアルな魅力を妖しく強く感じてしまってました。なので最初は、ミャンマーに行く予定だったのです。でも、今ミャンマーは雨季で、毎日土砂降りらしい。有名な観光地も、雨季は交通の便が良くないらしい。そして、ビザを習得しなければならない。と、ネガティヴな点が多すぎて、行く気は萎えてしまいました。いつか、きっと…
 というわけで、アイルランドに決定地球の歩き方も買って、ウキウキと計画を立ててるのですが…ホテル宿泊費とか食費とか、物価が高いんですよ数年前に行ったチェコは、そんなに高いとは思わなかったんだけど…でもまあ、あんましケチケチしたら面白くないので、適度に悠遊したいと思います。もっと時間があれば、ロンドンにまた行ってみたいんだけどな~…
 乗り継ぎのドバイ空港も楽しみ。皆様、何か情報、おすすめとかありましたら、乞御教示!
 情報収集、英語の勉強がてらに、アイルランド関係の映画を観まくってみようと思います。おすすめ作品があれば、ぜひ教えてたもれ~。

 「愛のタリオ」
 女性スキャンダルで職場を追われた大学教授で作家のハッキュは、移り住んだ田舎町でドクという純粋な娘と出会う。やがて二人は情事に溺れるが、復職の叶ったハッキュはドクを捨て、妻子が待つソウルへと戻ってしまう…
 韓国のイケメンスター、チョン・ウソンの大胆な濡れ場初挑戦が話題となった作品。
 あわわ…ウソンさん、あんたも随分と思い切ったね~最近では、「情愛中毒」のソン・スンホンにも驚かされましたが、チョン・ウソンも噂通り期待通りの脱ぎっぷり濡れっぷりでしたとにかく、日本やハリウッドの人気男優は絶対やらない(できない)組んずほぐれつっぷりです。すげ~と感嘆するやら、よーやるわ~と呆れるやら、何でここまでヤる気になったんだろうと心配になるやら。

 売り出し中の新人イケメンでもなく、売れなくなった元スターでもなく、今や男ざかりにさしかかった、容姿も演技も脂がのろうとしている人気俳優のウソンが、どうしてAV男優も真っ青な全裸ズコバコに挑まねばならなかったのでしょうか。おそらく、俳優として男として、最も魅力的で色気がある今こそ!最盛期の自分をスクリーンに刻んでおかねば!という、自信とナルシズムが彼にそうさせたのではないでしょうか。衰えてから脱いだり濡れたりされても、誰得なイタさだし。まあ、いろんな大人の事情もあったのかもしれませんが…ファンを困惑させるほどのリスキーなチャレンジ、役者魂は、賞賛に値します。いまだに若者ぶってる日本のイタい加齢アイドルとかを見慣れてると、韓国のアラフォー男優は果敢で刺激的です。

 んで、ウソンの濡れっぷりですが…頑張ってましたね~
 全編ヤリまくり!というわけではなく、濡れ場は劇中2回だけ。最初のドクとの合体シーンが圧巻です。アソコも尻の穴さえ見えそうなスッポンポン、際どいアングル!激しい腰使いで、女をガンガン攻めるウソン。着衣だと長身でスラっとしてるウソンですが、脱ぐと韓流男優の御多分にもれず、ガッチリムッチリなモムチャン!厚い胸板、太い腕、形のよい引き締まった美ケツが、ぐわんぐわんと躍動!
 おお!?と瞠目してしまったのは、行為の真っ最中にいきなり女を軽々と持ち上げて、立位で貫く駅弁!あれ、軟弱なモヤシ男じゃできない力技ですよね。男ってでも、あれやりたがりますよねしんどかろうに。
 ウソンの、ベロチューしながら『いいか?いいだろう?』と囁く声、表情がエロかった。ちっとも気持ちよさそうじゃなく、苦しそう辛そうな顔しながらヤってるのがいいんですよ!

 交歓のクライマックス、汗だくで顔を真っ赤にして昇天するウソンの、イケメン崩壊なイキ顔が、これまたリアルで実際にはセックスしてないのに、してるような表情や演技って大変なんだろうな~。
 2回目は、カキタレの愛人とホテルでガンガン。これも全裸で立ったままバックからズコバコ。とまあ、めでたくエロデビューを果たしたウソンに拍手!おそらく、これが最初で最後でしょう。韓国のイケメン俳優は、兵役同様すっぽんぽんエロも一度は経験、という法律を成立させてほしいものです。さあ、次は誰がヤるかな?私の韓流3王子、コン・ユ、ヒョンビン、チョン・ジョンミョンに期待。
 話は、とんでもなく非道い悲惨な痴情のもつれ地獄。身勝手な男に純真おぼこ娘が身も心もズタズタボロボロにされちゃうんですよ。ハッキュ、ほんと最低最悪な女の敵野郎。ドクだけでなく、彼のせいで妻子も不幸のドン底。女を騙そうとか傷つけようとかいった悪意は全然ないところが、返ってタチが悪いんですよ。優しそうなところが魔性な毒男。でも、あんないい男と理性を失くす破滅的な情痴って、ちょっと憧れるかもボロボロにされて、天使から夜叉になるドクの、女の情念、執念も怖かったけど、愛したもの負けなラストには、女って愚かで悲しい生き物…と沈鬱な気分に。

 後半、盲人になってしまうウソンの、虚ろな目つきや表情もインパクトあり。それにしてもウソンって、やっぱ福山雅治に似てますよね~。福山さんも、ぜひハッキュみたいな優しい鬼畜男役に挑戦してほしいものです。

 ↑最近日本公開された「神の一手」でも、自慢の肉体美を披露してるウソンさん。これから撮影に入る新作映画は、どうやらアクション時代劇みたい?  

逆鱗の王宮

2015-07-19 | 韓国映画
 旅立ちを決めたのは勢いだけじゃないから~♪by trf
 来月下旬に、10日ほど休みをもらいました。部屋に引きこもるのも悪くないけど、せっかくの夏休みなので、海を渡る旅に出ることにしました
 どこに行こうか、すごく悩みました。候補は、
 ミャンマー 何かに会える気がする…誰かが私を呼んでる気がするんです…
 アイルランド 有名なモハーの断崖に立って、独り火サスしたい
 イスラエル 死海でプカプカ浮かんでみたい
 長年行きたいと思ってた憧れの異国。さんざん悩んでリサーチしまくった結果、ついに決定!思いたったらじっとしておられず、衝動的にもう格安航空券買ってしまった楽しみ半分、今になっていろいろ問題も見つかって、ちょっと後悔&不安、な心境です。
 どこに行くかは、次回発表♪もったいぶってんじゃねーよ!でしょうか

 「王の涙 イ・サンの決断」
 若き国王イ・サンは、父を無残な死に追いやった祖父の后とその一派への怒りを胸に秘め、彼らによる陰謀と暗殺に警戒する日々を送っていた。そんな中、王宮では密かにクーデターが決行されようとしていた…
 TVドラマにもなった朝鮮の賢王イ・サンが、クーデターと対峙する24時間を描いたドラマ。イ・サン役は、私の韓流3王子のひとりであるヒョンビン兵役を終えた彼の復帰作、そして初めての時代劇ということも話題になりました。

 いや~ビニ、カッコよかったです精悍かつシブくなってました。男らしい猿顔と肉体美の持ち主であるビニは、まさに私にとってはド・ストライクに近い男、なのですが。ルックス的にはパーフェクトなんだけど、彼の場合は演技に少し難が…どんな作品でも、同じような役で同じような演技。要するに大根でも、カムバック作ということで気合いが入ったのか、いつものワンパターンさと大根さを払拭する熱演、好演でした。ラストのクーデター勃発まであまり動きがなく、出ずっぱりというわけでもなかったのですが、憎悪や怒り、恐れや闘志を胸に秘めたビニの抑えた演技が、彼の役者としての成長をうかがわせました。以前のビニなら、ただもうカッコいいだけのウドの大木になってたでしょうし。威厳と知性、静かなる気炎とオーラも出てて、堂々たる主演として映画に君臨してました。

 劇中、長い台詞もこなしてたビニ。その威風堂々とした体躯と美声は、舞台でもイケそうだと思いました。ビニのハムレットとか見てみたい。後半になると、劇的な展開に合わせてアクティヴになってくビニ。騎馬シーンや弓で敵を倒すシーンの彼は、まさにヒーローって感じで惚れ惚れしてしまいます。
 そして、韓流男優のお約束といえばの、無駄脱ぎ眼福モムチャンもバッチリあります冒頭の初登場シーンに目がクギヅケ。上半身裸で筋トレしてるビニ。おお~すげーカラダ

 昔の人って、あんな風に筋トレしてたんですね。明らかなファンサービス脱ぎ。ビニ、コマウォヨ~。それにしても…どーやったらあんなカラダになれるんだろ。日本の肉体美と言われてる俳優やタレントとは、筋肉の厚みのみならず骨格まで違う感じ。ライ○アップで結果にコミットしてる的なビニの肉体美です。脱ぐだけじゃなく、いつか来るエロデビューの際にも有効活用してほしいものです。
 脇役も韓流ファンにはおなじみのメンツ。

 イ・サンが幼い頃から心を許している唯一の人間である尚冊役は、「殺人の告白」などのチョン・ジェヨン。いい俳優だし好演だったのですが、もうちょっとイケメン俳優だったら腐的には美味しかったんだけどなあ。女との寒イボな純愛要素がほとんどなく、イ・サンと尚冊がかなりBLっぽい関係だったので。
 イ・サンの命を狙う刺客役は、最近売れっ子なチョ・ジョンソク。やっぱ杏の夫に似てるな~。前作の「観相師」ではハイテンションでアホっぽい役でしたが、今回は「キング」の時みたいに寡黙な不幸キャラでした。彼、だんだんカッコよくなってきてますね。
 刺客の元締め爺役は キム・キドク監督作の常連だったチョ・ジェヒョン。不気味老けメイクで、はじめ誰か分かんなかった。冷酷な悪人を怪演。権力を握る大妃役は、ユチョンの「屋根部屋のプリンス」のハン・ジミン。若くて庶民的な彼女よりも、もうちょっと貫禄と毒のある妖艶な美熟女のほうが、あのラスボス的な悪女役には合ってたのでは。女官にしか見えないシーンもあったし。王に忠実な近衛隊長役は、「栄光のジェイン」とかイ・ジョンジェの「新しき世界」でも印象的だったパク・ソンウン。ミヤネ屋の中山レポーターをカッコよくした感じの彼、結構好きなんです。

 「チェオクの剣」を彷彿とさせるフュージョン活劇シーンも、スタリッシュでカッコよかったです。あと、衣装やセット、ロケの風景も美しく目に楽しい映画です。それはそうと…イ・サンの父が米櫃に入れられて死ぬ、というトンデモ刑に唖然。あーいう死刑が朝鮮にはあったんですね。韓流ファンの間ではおなじみ?の牛で引き裂き刑とかもゲロゲロ(死語)ですが、米櫃もイヤすぎる~ちなみに、イ・サンの父の悲劇を描いたソン・ガンホ&ユ・アイン主演の新作映画が、もうすぐ韓国で公開されるみたいですね。日本でも観られるかな?
 この映画、日本でリメイクするとしたら。理想妄想イルボンリメイクは…
 
 イ・サン … 池松壮亮
 尚冊 … 加瀬亮
 刺客 … 東出昌大
 近衛隊長 … 平山広行
 悪将軍 … 吉田鋼太郎
 イ・サンの母 … 壇れい
 大妃 … 鈴木京香
 刺客の元締め … 渡辺謙

 こんなん出ましたけど~?
 どよよ~んな役もいいけど、そろそろ凛々しい壮亮が見たいので、ぜひイ・サンみたいな役を!もちろんフンドシ姿の筋トレシーンもあり。
 チョ・ジョンソクは杏の夫にしか見えないので、彼しか思いつかない。彼の義父がサポート特別出演。

 ↑カッコカワイかったビニも、早や三十路。殻を破って大人の俳優へと進化してほしいものです。TVドラマでの復帰作は、大コケしたとか確かにつまんなそうだし、ビニもいつものビニに戻ってたみたいだし。もうそろそろ冒険、挑戦しよう!自分より格上の大物男優と共演とかしてほしい

哀しみのイケメンスパイ

2015-06-02 | 韓国映画
 お松の第5回独り韓国映画祭⑥
 「サスペクト 哀しき容疑者」
 妻子を殺された北朝鮮の工作員ドンチョルは、復讐のために脱北しソウルへ。犯人の手掛かりを掴んだドンチョルだったが、いつしか巨悪の陰謀に巻き込まれ、殺人の容疑者として追われる身となり…
 うう~ん?マット・デーモンのボーンシリーズ韓流バージョン?暗い過去と謎を背負い、超人的な戦闘能力を秘めた主人公が、次々と襲い掛かってくる危機と敵に立ち向かいながら真相を追うストーリー、そして怒涛のアクションのつるべ打ちも、まんまジェイソン・ボーンでした。
 ジェイソン・ボーンも人間離れしてましたが、ドンチョルも相当なものでした。殺しても死なない不死身っぷりは、ほとんどターミネーター。どうやったらあんな工作員が育成できるの。北朝鮮にはドンチョルみたいな工作員がフツーにいるのでしょうか。ドンチョルひとりだけでも、すごい破壊力のある武器になりますよ。アメリカの大統領だって、簡単に暗殺できそうだし。

 銃撃戦といいカーアクションといい、強引なまでにド派手すぎて笑えた。ありえないシーンてんこもりですが、特にだったのが、北朝鮮での死刑執行からドンチョルが生還するシーン。すげー!ドンチョル、びっくり人間な芸人になっても食っていけますよ。
 映画じたいはそんなに特筆することはないのですが、コン・ユのファンは必見な作品でしょう。

 TVドラマのラブコメ王子として人気だったコンたんが、ハードなアクションでイメチェン、新境地を狙った意欲作。驚異の身体能力、そしてますます研ぎ澄まされた肉体美をコレデモカ!見せつけてます。アクションやトレーニングシーンなどは、生半可に運動神経がいいとか、ほどほど鍛えているな俳優には不可能なシャープさと迫力。韓国の男優ってほんと屈強そうだから、格闘シーンとか絵になるんですよね~。山での地獄の訓練シーン(北朝鮮の工作員って、あんな恐ろしいことやってんの?!訓練だけでいっぱい死んでそう…)のコンたん、ファイトー!いっぱ~つ!とか叫びそうで笑えた。コンたん自慢の肉体美は、バキバキすぎて非セクシー。あそこまでいったら、ほとんどサイボーグで男の色気などゼロです。

 コンたん、前作「トガニ 幼き瞳の告発」に続くシリアス路線。今までのスウィート&ちょっとおバカなイメージを完全に払拭してるかといえば、残念ながら…コンたん、イケメンなんだけど…顔がアホ可愛いすぎて(たまに安田大サーカスの団長に似て見える)、何しても凄みとか苦悩とかがあまり感じられないんですよね~。寡黙で無表情な役は、やっぱ似合わないかも。でも、ひどい目に遭いまくって満身創痍、何だか進んで自分を痛めつけてるようなドMなコンたんを見てると、ちょっとSな萌え~を味わえます。それにしても。息を殺すように都会の底に身を潜めてるドンチョルですが…イケメンで小顔で筋肉質な長身、あんな恵まれたルックスじゃ無理ですよ。何もせんでも目立つし。イケメンすぎる脱北者として、マスコミに目をつけられちゃいそう。その点、ジェイソン・ボーンのマット・デーモンは、アメリカのどこにでもフツーにいそうな地味イモゴリラ、でも得体の知れない不気味さ、ミステリアスさがありました。コンたんにはラブコメがいちばん合ってるとあらためて思ったけれど、彼の意気込みやチャレンジ精神には拍手喝采です。

 ↑こんなスゴいカラダ維持するのも大変だろうな~。可愛かったコンたんも、早や三十路。そろそろアダルティな役、演技にも挑戦してほしいものです♪と同時に、またラブコメで本領発揮もしてほしいものです。 

 韓国映画祭、これにて終了~。お目汚し、カムサハムニダ~ユチョンの「海にかかる霧」公開記念に、また来月あたり開催したいと思ってます。ヒョンビンやチョン・ウソンの主演作もDVDレンタルで観られそうだし♪