意外と社会派(予定)

赤熊の辛口社会派(予定)ブログです。
天佑自助が赤熊の基本理念です。

中途半端な知識で生物学を振りかざしてほしくない

2011年09月20日 | 社会
ブロゴスを読んでいてこういう記事があった。

女性が男性を選択する時代は長期化するかもしれない 上村祐一
http://news.livedoor.com/article/detail/5873657/


まぁ、苦笑というか何と言うか・・・。
何と言うか、男の目線(願望?)で考えている結果なのでしょうね。

まず、タイトルから間違っています。
生物は、オスがメスを選ぶのではなく、メスがオスを選ぶのです。
クジャクのオスがいくらきれいでも、それを受け入れるかどうかはメスしだい。
『長期化するかもしれない』ではなく、それが当たり前の話なんです。
だいたいオスが大きく強ければ、メスが簡単に靡くと思ってる段階でどうかしてると思いますね。

一夫多妻に関しても、オスがメスを囲っている・・・オスが偉いように見えますが、実は逆で、メスがオスを選んだ結果に過ぎないのです。
要は一夫多妻というのは寄生虫・病原菌対策なのである。
例えば、動物たちが熱帯地方に行けばいくほど、より美しくより派手になっていくのは、熱帯が寄生虫が最も活動しやすい環境であり、寄生虫などに侵されやすく、侵されてしまえば精彩に欠いてしまう。
それで、見た目がより美しい個体が、寄生虫・病原菌に高い免疫機能を持った(寄生虫などに侵されてない)強い個体だと顕示でき、そういうオスの子供が生存に有利だからこそ、メスがそういうオスに群がるわけです。

だいたい狩りが上手い男が女を独占するんだ・・・いいますが、いくら狩りが上手くても妻や子供が多くなればなるほど、分け前が減っていくわけですし、いくら狩りが上手かろうと限度ってものがあるわけです。(分け前が少なく、どの子も満足に育たない・・・ということもあるわけです)
その場合、分配を考えれば一夫一婦制が有利であったりもするわけです。

ですので、今の日本の環境を考えると寄生虫や病原菌対策などを考える必要がないから男が弱体化した・・・というのならまだ理解できます(赤熊はそう単純ではないと思いますけど)が、不況で自信を無くしたから・・・というのは論理の飛躍が激しすぎてついていけませんね。
(ちなみに顔が整っている人ほど免疫力が高いという結果があります。ただ、整った顔ほど中性的な顔立ちになりやすい気がしますが・・・)

生物学というのはこういう勘違いが多く派生しやすい分野ですので、中途半端な知識で語ると優生学といった酷い目に遭いますから、むやみやたらに思いつきで振りかざしてほしくないですね。

2010.09.20 意味が通りにくかったので補記訂正