まじくんママのぷち旅ぶろぐ

トミーズツアー旅の編集人がつづる「四季の京都」周辺とたまに帰る「ふるさと富山」のお出かけぶろぐです。

第43回非公開文化財特別公開「勝林寺」

2009年02月02日 | 京都市東山区

先日、第43回非公開文化財特別公開が行われている東福寺の塔頭の「勝林寺(しょうりんじ)」へ行ってきました。京の冬の旅初公開のお寺で、しかも毘沙門堂に祀られている毘沙門天立像は、大正15年以来、83年ぶりの御開帳だそうです。83年ぶりってことは、現住職さんでさえ、初めてそのお姿を見られたということです。

勝林寺は、東福寺山内でも北の外れの住宅地の中にあります。地図写真(クリックアップ)で見ればわかります。地図の黄色い丸が勝林寺で、四角が東福寺の日下門(通常入口)です。

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階段を上ったところに、勝林寺があります。勝林寺は、天文19年(1550)に、東福寺第二百五世の高岳令松和尚により創建されています。本堂(写真左下)は、近衛家の大玄関を移して建立されています。

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寺の内部は、一切撮影禁止ですので、写真はありませんが、このお寺には、文殊菩薩像や大日如来像など、東福寺開創以前に付近にあった寺々の遺仏がたくさん伝わっています。中でも「毘沙門天曼荼羅」の版木があります。中心にはご本尊の毘沙門天が描かれています。田村月樵(げっしょう)の16歳時の作だそうです。版木は、驚くほど細かなものでびっくりします。

P1030166_2今回83年ぶりに御開帳された「毘沙門天立像」は、毘沙門堂の奥深くの厨子の中に安置されています。平安時代に作られた高さ150㎝の一木造の像です。長く東福寺仏殿の天井内にひそかに安置されていたのが江戸時代に発見され勝林寺に祀られたのだそうです。足元は邪気を踏みつけていて、甲冑を身につけた憤怒相です。自然光のみの展示なので、お顔がよく見えませんが・・・斜め上を向いておられるので、「ふん!」ていう感じがして、あまり怖くは感じません。失礼。(^m^)

屋外の看板写真を見ても、暗くてはっきり見えません。今は黒っぽいお顔ですが、当時はさぞかし鮮やかに彩色されていたのでしょうね。なんせ、83年ぶりの御開帳ですから、あんまりジロジロ見られちゃ、困りますよね。(^^;)毘沙門天の脇侍の吉祥天と善膩師童子は江戸時代の作で、彩色が鮮やかに残っています。

堂内には大正7年に奉納されたおみくじ箱が置いてあります。通常一般公開していないお寺なので、大正時代のものと思えない保存状態です。「触ってもいいですよ。実際に使えますよ。」と言われ、ならばと、手に持って箱をさかさまにしてくじを出したら「あっ、くじを出したら100円なんですけど・・・」と言われ・・・末吉でした。わはは。(^^;)

続いて、同じく特別公開の東福寺塔頭の「退耕庵」をご紹介します。次のブログにて。

「第43回非公開文化財特別公開」は3月18日(水)まで 大人(中学生以上)600円 小学生:300円 10:00~16:00 ガイドさんによる説明があります。所要時間30~40分ほどです。

京都市観光協会 http://www.kyokanko.or.jp/

勝林寺 http://shourin-ji.org/ 


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