先日(6日)、街かど古典カフェ春季講座へ参加しました。街かど古典カフェは、講師の方を囲み、京町家やカフェなどくつろいだ雰囲気の中で、古典に親しみ、学び、こころ豊かな時間を過ごすというものです。
私は、廬山寺で行われる京都学園大学教授山本淳子先生の講座に参加させていただきました。テーマは「源氏物語と紫式部」です。1回目は、紫式部が源氏物語を書くようになった背景について学びました。詳細は【前ぶろぐ】にて。
2回目は「光源氏と紫式部の闇」についてです。源氏物語は華やかな王朝生活を描いた話ですが、実は、底知れない闇が描かれている・・・。容姿、能力に恵まれていても、母の身分が低いゆえに活かされない光源氏。男勝りの能力があるものの、零落公卿家の末裔であることや女性ゆえに活かされない紫式部。
源氏物語は、闇を背負いつつも、光源氏が皇統に返り咲くサクセスストーリーですが・・・実は、義母との密通によって得た栄華(准太政天皇になる)は大きな苦悩をもたらします。
一方、明石の上のと姫が入内による栄華(天皇の祖父となる)・・・一見、光源氏の栄華のようではありますが、実は真の成功者は明石の上、明石入道では???明石の上は、没落公卿の末裔・・・紫式部に通じるものが・・・
(@Д@;)なーるほど、こんな風に源氏物語を読みとくと、これはこれで楽しいですね。ただのプレイボーイの恋愛小説ではない深いものがあるのが、永く読まれている理由の一つかも?
さて、古典カフェの、もう一つの楽しみ・・・今回のお菓子は、前回に引き続き「とらや」さんのこがね菊です。餡がベースの焼き菓子で、フランス菓子のフィナンシェのやわらかい感じです。日持ちもするしお土産にもいいですね。
古典の日 http://www.kotennohi.jp/index.html 前回:古典カフェ(1)
会場の廬山寺(ろざんじ)は、天台宗系圓淨宗の大本山、正しくは「廬山天台講寺」といいます。もともとは、京都の北にある船岡山に開いたお寺で、この場所に移転したのが天正元年(1573)の事です。源氏物語が書かれたのが1000年ごろからですから・・・つまり・・・紫式部の曽祖父がこのあたりに壮大な屋敷を持っていた頃よりずっと後です。映画や小説などで、紫式部が廬山寺で源氏物語を書いてるみたいなシーンがありますが(^^;)その当時は、お寺ではなかったのです。石山寺として描いているのかな?
本堂前には、平安朝の庭園を表現した「源氏庭」があり、夏から秋は紫色の桔梗の花が咲きます。本堂から庭を眺めれば、ふと自分が平安の女房装束をまとい 「次のお話はどうしようかしら・・・」などと感慨深げに立っているような錯覚に陥るのは、私だけではないと思います。(^m^)
実際の遺構は、今の土地の高さより3メートルほど下に眠っているそうで・・・このお寺で、紫式部が執筆したわけではないですが、この地で執筆したのは事実のようで・・・世界文学発祥の地といわれています。
廬山天台講寺(廬山寺) http://www7a.biglobe.ne.jp/rozanji/
楽しみ~。
こがね菊、他ではあんまり見かけないけど
本店なら確実なのかな~。