昨日、秋明菊(しゅうめいぎく)を見に、北区にある宗蓮寺(そうれんじ)へ出かけました。ここは秋明菊の名所として知られるお寺です。
実は、先日、帰省した際に、実家に白い一重の秋明菊が綺麗に咲いているのを見て、少し調べてみたのです。この花は、もともとは中国原産の花で、漢名は「秋牡丹」、日本にはかなり前から渡来していて、京都の貴船に多く自生していたので「貴船菊」とも呼ばれているそうです。
それなら!と、京都でも見てみようと、名所を探すと貴船でなく、「善峯寺」【前ブログ】が有名とのことでしたが、そのほかにも「宗蓮寺」に原種に近いものがあるとのことで、見に行くことにしました。室町時代に創建された浄土宗のお寺で、お花の好きなご住職が、山から株を集め、丹精込めて秋明菊を育てておられるそうです。
宗蓮寺へは、周山街道を通って行きます。自宅(南ICそば)から20キロほどです。川端康成の小説「古都」にも書かれた北山杉の里「中川」あたりの山中にある小さなお寺です。お寺までは、看板もなく、舗装はされているものの、車1台がやっと通るような細い道で、対向車が来たらどうしようとドキドキしました。
残念ながら、花の盛りは過ぎていたものの、たくさんの八重咲きの花を見ることができました。この日は、訪ねる人は他になく、とても静かでした。
秋明菊は、実は菊科ではなく、金鳳花科だそうです。秋に「菊」に似た花を咲かせることから、この名がついたといわれています。・・・となると、写真左下のピンクの花が原種に近く、貴船菊といわれたものでしょうか?このことを実家の母に話すと、そういえば家の蔵の前には、昔から八重のピンクのものがあり、コンクリートを割ってでも芽を出し咲いていると言っていました。お花の好きだった祖父が植えたのでしょう。見た目よりずいぶん丈夫なのですね。
今日の京都は朝から冷たい雨が降っていますが、昨日は本当に暖かく、いい天気でした。
宗蓮寺 京都市北区中川北山町214
この後は、高雄の様子をご報告します。先のブログにて。