ITSを疑う

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外環道三郷南-高谷開通で思うこと

2018年06月02日 | ITS
本日、東京外環道三郷南-高谷が開通した。計画から半世紀かかったという。
政府が計画したら有無を言わさず道ができちゃう中国に住んでいると全く別世界の出来事に聞こえる。事実、別世界だけど。
強制立ち退きがある中国が良いと行っているわけではないが、社会インフラ整備にこれだけ手こずるというのもどうなのかな。

そして、もっと難しいのは大泉から南。一旦は断念したが石原都知事時代に再スタートし、きっといつかは開通するのだろう。
山の手の住宅街を縦断する高速道路を新しく高架で作ることはできないということは理解できる。したがって地下化となったのだが、地下でも反対している人たちがいるのだ。

いま、ちょっと検索してみたら「地下水脈が絶たれる」「排気ガスが心配」ということらしい。
地下水脈はきちんと科学的に調査し、問題がないように手を打てばいいだけのことだろう。
さらに、大きな勘違いは排気ガス。いま、外環道がないために環八を通っている車は相当ある。
これらの車が信号や渋滞で発進、加速を繰り返すことで発生する排気ガスが、高速道路ができれば相当量削減できる。

さらに大きな問題は、交通事故。一定速度で車だけが走行する高速道路は一般道に比べ死傷事故発生率は1/10程度。事故がおきれば大きな事故になるという人も多いが最近は車の安全性能が上がってきていて高速道路の死亡事故は毎年減少傾向にある。高速道路での事故死者は全事故死者の4.6%でしかない。(平成29年)

一方で歩行者、自転車には安全装置の進化はない。今も昔も車に衝突することで死亡につながる。不幸な交通事故死をへらすためには、車はできる限り自動車専用道を通行するべきなのだ。

圏央道により多少は改善されたとは思うが、外環道がないために環八を走行する車は多い。
同じようなことは中央道高井戸インターにも言える。住民運動の結果、高井戸にはいまだに下り方面の進入路がない。そのため環八から山梨長野方面に行く車は甲州街道を調布まで走らなければならない。

もちろん、外環道が完全に整備されれば渋滞がなくなり、また物流も飛躍的に効率化することによる経済効果があることは言うまでもない。しかし、経済効果をいうと反対派の方は決まって「お金より命だ」とおっしゃる。
では、環八や甲州街道沿線住民の環境問題や死亡事故の犠牲者についてどうお考えなのだろうか?


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1 コメント

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住民重視 (後野まつり)
2018-06-02 18:17:02
静岡の話ですが、昔々国1バイパスを作る時に住民は景観が悪くなると高架化に大反対をしました。開通してみるとあら不思議。交差点でせき止められ大渋滞。渋滞車両は逃げ道を求め生活道路に入り込み、住民の生活を脅します。空いている夜中は信号無視の車に脅える日々。しばらくもしないうちに住民から、何故高架化しなかったのだという声が上がり、無事高架化が完了したのでした。住民が自らの手で自分たちの税金を無駄に消費していく、現代昔話でした。
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