午後の部で行われた赤羽教授がコーディネーターとなって行われたパネルディスカッションは本当によかった。
まず、自動車評論家両角氏のご発言によって、参宮橋実験に関しての私の疑問がすべて明らかになった。
やはり事故が減ったのは路車間通信の手柄ではなく、まったく違う理由だったのだ。
それは、カーブ途中にある路面の継ぎ目。
氏は以前からこの路線を日常的に使っており、コーナーの途中、タイヤがまさにグリップし踏ん張るあたりで継ぎ目段差があり、そこで車両の挙動が変化することを知っていた。
両角氏は、参宮橋カーブが事故多発カーブであることには理由があるはずだ、という。そして、単に直線からの急カーブ、カーブ先の渋滞という理由なら、新宿カーブとの事故件数の差が説明できない、という。そして、その理由はカーブ途中に路面継ぎ手があることだという。
そのとおりだろう。
この実験にあたって氏はこの事実を首都高速側に提示しており、実際に舗装打ち直しで段差が改善されているのだ。
問題は、それを含めた路面、路側掲示板などの改善を、カーブ先情報のVICS表示や掲示板表示などとほぼ同時に五月雨式に実施したため、明確に何が功を奏したのかがわからない、ということだ。
今回の資料で初めてそれらの改修の詳細が説明されている。
(後日画像を上げます)
平成16年12月 舗装打ち替え(含む段差解消) これ以降、事故は大幅減少
平成17年3月 VICSサービス開始
平成17年4月 全面カラー舗装による注意喚起
平成17年4月 渋滞末尾情報板設置
平成17年6月 VICSサービス中断 事故の増加はなし
平成17年7月 継ぎ目のノンスリップ加工実施
平成17年9月 VICSサービス再開
そして、これはきわめて皮肉なことだが、その各種対策のなかで唯一VICSによる情報提供だけが見かけ上は「効果なし」と分析できる。
なぜなら、上の一覧でわかるとおりVICSサービスは平成17年6月~9月の3ヶ月間サービスを休止していたが、その間事故はまったく増えていないのだ。(一年前の拙稿)
(注:実際には「カーブ先情報を車載器に表示する以上ポジティブな効果は当然あるはずだが、装着台数やカーブ先渋滞のオケージョンが多くないので顕著に結果として現れていない」というのがより正確だと思います)
いままでの会議や資料では、こうした事実は隠され、単純に「参宮橋実験で事故が減った」という恣意的な宣伝が行われていたが(AHSRAの例)、今回の資料で事実を明確に示したことは大いに評価できる。
参宮橋実験は「路車間通信の成功例として評価するべきものではない」ということが今回ITSジャパン関係者の間でも正式に確認された、と私は理解したのだが、それでいいのでしょうか?
まず、自動車評論家両角氏のご発言によって、参宮橋実験に関しての私の疑問がすべて明らかになった。
やはり事故が減ったのは路車間通信の手柄ではなく、まったく違う理由だったのだ。
それは、カーブ途中にある路面の継ぎ目。
氏は以前からこの路線を日常的に使っており、コーナーの途中、タイヤがまさにグリップし踏ん張るあたりで継ぎ目段差があり、そこで車両の挙動が変化することを知っていた。
両角氏は、参宮橋カーブが事故多発カーブであることには理由があるはずだ、という。そして、単に直線からの急カーブ、カーブ先の渋滞という理由なら、新宿カーブとの事故件数の差が説明できない、という。そして、その理由はカーブ途中に路面継ぎ手があることだという。
そのとおりだろう。
この実験にあたって氏はこの事実を首都高速側に提示しており、実際に舗装打ち直しで段差が改善されているのだ。
問題は、それを含めた路面、路側掲示板などの改善を、カーブ先情報のVICS表示や掲示板表示などとほぼ同時に五月雨式に実施したため、明確に何が功を奏したのかがわからない、ということだ。
今回の資料で初めてそれらの改修の詳細が説明されている。
(後日画像を上げます)
平成16年12月 舗装打ち替え(含む段差解消) これ以降、事故は大幅減少
平成17年3月 VICSサービス開始
平成17年4月 全面カラー舗装による注意喚起
平成17年4月 渋滞末尾情報板設置
平成17年6月 VICSサービス中断 事故の増加はなし
平成17年7月 継ぎ目のノンスリップ加工実施
平成17年9月 VICSサービス再開
そして、これはきわめて皮肉なことだが、その各種対策のなかで唯一VICSによる情報提供だけが見かけ上は「効果なし」と分析できる。
なぜなら、上の一覧でわかるとおりVICSサービスは平成17年6月~9月の3ヶ月間サービスを休止していたが、その間事故はまったく増えていないのだ。(一年前の拙稿)
(注:実際には「カーブ先情報を車載器に表示する以上ポジティブな効果は当然あるはずだが、装着台数やカーブ先渋滞のオケージョンが多くないので顕著に結果として現れていない」というのがより正確だと思います)
いままでの会議や資料では、こうした事実は隠され、単純に「参宮橋実験で事故が減った」という恣意的な宣伝が行われていたが(AHSRAの例)、今回の資料で事実を明確に示したことは大いに評価できる。
参宮橋実験は「路車間通信の成功例として評価するべきものではない」ということが今回ITSジャパン関係者の間でも正式に確認された、と私は理解したのだが、それでいいのでしょうか?