ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ITSによる個人情報管理の危惧

2004年10月27日 | ITS
今週の週アスの受け売りだが、ヨーロッパではベネトンが商品にICタグを付けると発表したとたんに不買運動が起き、ベネトンは「個人情報に対する配慮無しには導入しない」とアナウンスせざる得ない状況に陥ったそうだ。

服にICタグがついていたとしても、直ちにその服を着ている個人の行動が誰かに監視される訳ではない。過剰反応とも思えてしまうが、ICタグがさらに普及し、個人情報管理に結びついてしまう事への危惧であろう。悲惨な全体主義の恐怖を体験したヨーロッパならではの反応なのかもしれない。

しかしその一方で我が国のITS構想は個人情報に対してあまりに楽観的だ。
ETC(DSRC)は車の情報を常に発信し、路側機がその情報を読みとれる。使いようによっては、その車(=持ち主)がいつどこにいたか、どの店に入ったかという情報を集めることだって出来る。さらに、これを民間に開放し、そうした個人情報を活用してその人の好みや過去の消費行動に応じたプッシュ型の広告を車載機に送りつけるという構想すらある。

もう少し神経質になってもいいんじゃないか。