ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

新型レジェンドのインターナビ

2004年10月07日 | ITS
トヨタ、日産がテレマティクスのリニューアルを発表する中、ホンダは本日発表の三代目レジェンドから「インターナビ・プレミアムサービス」のサービスをアップグレードする。

元々このサービスの最大の売りは会員からの通信によるフィードバック(プローブ)に基づいた渋滞予測であるが、今回のバージョンでは高速道路の車線別渋滞予測まで示される。これはすごい。

ホンダのテレマティクスの他二社との違いは、顧客に対してテレマティクスとは呼ばず、あくまでナビのサービスの進化であるとしている点である。したがって、今回のバージョンアップもナビとしての使い勝手を向上させていることに主眼をおいている。

このアプローチは極めて正しく、また顧客オリエンテッドだと思う。顧客が求めている物はクルマを運転する上での利便性であり、通信で繋がることに価値を求めている訳ではない。



JARIのITS産業動向調査報告

2004年10月07日 | ITS
日本自動車研究所(JARI)は04年度版「ITS産業動向に関する調査研究報告書」を発表した。

これによると、ナビの累計出荷は07年度末に3400万台、ETC車載機は08年度末で1600万台に達すると見ている。
ETCに関しては、既に年間200万台レベルの販売となっており、今後車両標準装備が進めば1600万台は妥当な予測だと思う。

一方で遅れているDSRCの商業利用については、電技審予測(00年立ち上がり、2010年には9千億円市場)は大きく外れて04年時点でまだ立ち上がっておらず、業界アンケート、ヒアリングの結果からは06年前後立ち上がりとなり、結果電技審予測から5-6年ずれ込むだろうという見解を示している。

しかし、DSRCの商業利用がいまだ立ち上がらないのは遅れている訳ではなく、私が繰り返し主張している通り単純に顧客ニーズがないからではないのか?5-6年遅れでシナリオ通り立ち上がるというのは業界の希望的観測にすぎないと思う。

モバイル放送・追加

2004年10月07日 | ITS
昨日、モバイル放送について書いたが、忘れていたことがある。地上波デジタルとの競合である。地上波デジタルはすでにインフラ整備が進んでいる上に、ハイビジョン対応、なおかつ民放は無料。
これらの条件差を考えると、モバイル放送の将来はきつい。

将来ナビなどに標準装備されて普及が進むというシナリオにしても、今の状況では地上波デジタルチューナーが採用される事になるだろう。