みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ミグ15の機首 その11

2009年09月05日 00時09分09秒 | 航空機(露・軍用機)
 さて、今まであれこれ見てきたことの要点を、タミヤのパーツでおさらいしてみましょう。もしも、レジン製機関砲パーツを使用して、機関砲ベイを開いた状態に加工するには、機体側のベイの形と、外した状態になるパネル類に注意しなければなりません。その際、一番問題になるのが、このブログでパネルDと呼んでいる、左舷23ミリ機関砲収納部のパネルの存在です。
 その位置を、タミヤのパーツの上に書き込むと、だいたい写真のようになります。タミヤのパネルラインは、パネルDのラインとやや異なります。後縁のラインは図のように、後ろの薬莢排出口バルジにもっと近い位置になります。前縁は機関砲砲口カバーの膨らみの途中くらいになり、パネルD側にも砲身を収めるための膨らみがあります。
 機関砲パーツを見せる場合は、機体側はこのラインに注意してカットし、中のベイを加工しなければなりません。また外されたパネル類も、この形になるよう作成しなければなりません。特にパネルDは、KMCには入っていませんし、AIRESもパネル形が異なります。そしてパネルDの前方の機体側は、砲身の通る溝を作ってやります。この点はトランペッターのキットを使用する場合も全く変わりません。
 もちろん、機関砲ベイを開けずに作成する場合は、タミヤのパーツのままで全く問題ありません。もしも気になるなら、写真の位置にパネルラインを掘り直してやれば十分でしょう。気づいてくれる人もいやしないことでしょうが…。もしトランペッターのキットを閉状態で作る奈良が、機関砲砲身周辺のパーツをかなり作り直さなければなりません。

ミグ15の機首 その10

2009年09月03日 21時37分41秒 | 航空機(露・軍用機)
 ここでまた、ミグ15の話題に戻ってきます。先日から触れている、マッシュルームの『Mikojan Gurievitch MiG-15』に、問題の箇所がよく分かる写真が載っていました。私が書き込んだ部分、これが何度も触れたパネルDです。これより機首側は、23ミリ機関砲砲口カバーが二つで、機関砲整備の際には一門ずつ個別に外れます。これより機尾側は、下の方がヒンジになっていて、下方に開きます。そしてこのパネルDは、そっくりそのまま取り外されます。この反対側の右舷側にはパネルDに相当するパネルはなく、37ミリ機関砲砲口の大きなカバーがあります。
 ついでですから、23ミリ砲口カバーの形や外れ方、その後ろのパネルに二つ並んでいる薬莢排出口のバルジなど、よく観察しておくことにしましょう。この写真はその辺りがわりと分かりやすいんです。
 さて、この写真ですが、よく見ると、パネルDの下方、首脚扉のすぐ後ろに、赤く塗ったアンテナ(やや塗装は剥がれていますが)があるのが見えます。通常のミグ15には、この位置にアンテナはありません。実はマッシュルームの本のこの写真は、このアンテナの形と位置を示すことを意図したものなんです。これはポーランド空軍のミグ15に、運用期間の後期になって設置されたIFF(敵味方識別)アンテナで、通常のミグ15には無いものだ、との説明がついていました。通常のミグ15では、胴体の背中にこのアンテナが立っていますよね。タミヤのキットでもちゃんと表現されていました。

AIRESのミグ17用コクピット その4

2009年09月01日 10時41分19秒 | 航空機(露・軍用機)
 今度は射出座席KK-2を見てみましょう。三つ並んでいますが、一番右がHobby Bossのキットのパーツ、真ん中がAIRESのコクピットセットに入っているパーツ、そして左端がNeOmegaのKK-2射出座席です。NeOmegaのものは単体で入手しましたが、ミグ17やミグ19のコクピットセットにも入っています。湯口が大きいので背が高く見えますが、AIRESとは問題になるほどの大きさの差はありません。
 念のため申し上げますが、AIRESのシートはベルト類がエッチングパーツになっていますので、ここにはついていません。でもそれを考慮に入れても、NeOmegaの座席は格段に細かく出来ています。NeOmegaのコクピットは、ものによってはメーターやスイッチ類がやや大きめというか、ややメリハリのある表現になっているものもあるのですが、射出座席はどれも繊細な仕上がりです。エッチングパーツは使いません。キャノピーを開いた状態にしたとき、まず目立つのはやはり座席ですから、これはありがたい。
 三者ともに、ヘッドレストの形が違うのが目立ちます。NeOmegaは頭頂部に装甲板が一枚多い感じ。Hobby Bossのパーツは厚みが足りない感じです。ミグ17や19に用いられていつKK-2シートは、横から見たときの側面の厚みが特徴です。補強のリブのようなものも二本走っています。Hobby Bossのはそれがありません。むしろミグ15用のKK-1に近い感じです。