みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

再びイギリス兵の塗装 その2

2009年01月09日 23時55分01秒 | フィギュア(軍事)
 例えば『The Canadian Soldier in North-West Europe, 1944-1945』(Histoire & Collection)という本があります。本ブログでもしばしば触れる『The British Soldier Vol.1 & Vol.2』と同じシリーズの、いわば姉妹編ですね。Viceroy Booksというネット書店にはその2003年版の表紙が載っています。一方amazonには同じ本の2007年版の表紙が載っています。それぞれクリックして表紙を拡大してみると、2003年版の方は確かに軍服がやや緑がかって見え、2007年版の方は英軍の赤みがかった色に見えます。しかしよく見ると、双方とも同じモデルさんの同じ写真ですので、色味の違いは印刷によるものなのでしょう。しかし英連邦軍の軍服で緑がかったものと言うと、私のイメージはこの2003年版の方(写真左側の表紙)に近いと思います。いや別に根拠があるのではなく、前回のブログで触れた『SOLDIERS IN NORMANDY, The British』の写真の軍服の緑は、いかにも新品然とした鮮やかな濃い緑で、模型的にはこの2003年版くらいの緑が自然かなと覆うだけです。
 さて大戦中のカナダ兵の制服となると、なかなかカラー写真は見つかりません。白黒写真で判断するのはなかなか難しいのですが、「Pictures of Canadians on D-Day」というところに載っている
写真を見ると、そう言われればドイツ軍の軍服の緑に比べて割と濃く写っているように見えます。英軍の茶色系だともうちょっと明るく写るようにも思いますが、実際どうなんでしょう。「Canadian at War」にも第二次大戦のカナダ兵の写真がたくさん掲載されていますのでご覧下さい。
 カラー写真だと、現代の記念式典のものがあるようです。
http://www.genealogycanada.com/Juno%20Beach.htm
ここに写っているベテランの老人が来ている軍服は、確かに赤みの少ない暗めの色ですね。
http://community.livejournal.com/reenacting
ここの下の方に、Canadian Infantry in the Korean Warとあります。朝鮮戦争の時のものではありますが、うーん、ちょっと緑が強いかな。しかしこのくらいの色は英軍にもありそうだし。「Canada at War」にはトロントで行われた式典の写真が載っています。この写真の真ん中の兵士が第二次大戦の軍装ですが、やはりやや緑が強いかな…? でも英軍とそんなに変わらない感じもするんです。
 結局、英軍とカナダ軍の軍服の色がどのくらい違うか、はっきりとは分かりません。しかし西洋人の模型作品でかなり緑色の強い作品があるのは、こうした英連邦軍の色合いを意識しているものなのかな、と思われます。

再びイギリス兵の塗装 その1

2009年01月06日 22時54分21秒 | フィギュア(軍事)
 ちょっと寄り道。以前の日記「イギリス兵の塗装」で、ドラゴンの「BRITISH COMMONWEALTH TROOPS (NW EUROPE 1944)」(6055)は、英連邦歩兵の軍服を「H73/23 ダークグリーン」と指定している、いくらなんでもそりゃねーだろ!という話をしました。ところが、いろいろ資料を見ていると、そう簡単には言えそうにないことに気づきましたので、再びこの話です。
 先日買った『Mini-Guides SOLDIERS IN NORMANDY, The British, June to August 1944』(Alexandre THERS著)と言う本、35ページほどで、本と言うよりブックレットという感じですが、軍装品の実物コレクションの写真、それを装着したモデルさんの写真、火器の実物の写真など、なかなか参考になります。これはMini-Guides Collectionsというシリーズで、SOLDIERS IN NORMANDYには他にもアメリカ・ドイツ、またARMOR IN NORMANDYとしてはイギリス、アメリカ、ドイツとそろっています。
 さてこのノルマンディのイギリス兵の巻ですが、写真としては以前紹介した『The British Soldier Vol.1 & Vol.2』とかなり共通していますが、また違った角度からまとめてあって、まあそう高価でもないしで買ってみたのですが、いやなかなか当たりでした。で、その中に「カナダ歩兵」という一章があります。
 以前読んだ日本の模型雑誌では、ドラゴンの英連邦歩兵について、軍装品は同一だからそのままイギリス兵として使える、と書いてありました。だからずっと、英軍と英連邦軍は同じ塗装でよいのだろうと思っていました。ところがこの『SOLDIERS IN NORMANDY』では、カナダ兵について、
 服装と装備品は英軍と似ているが、少し違いがあり、
 notably the greener shade of the wool uniform and yellowish webbing gear
つまり、明らかに緑がかったウールの軍服の色合いと、黄色がかったベルト類、と書いてあるんです。そして写真(該書16ページ)をご覧になると分かるように、それらを装着したモデルさんの写真も、かなり緑の強い軍服に、黄色の強いベルトやパウチになっています。
 ってことは… ドラゴンの6055はあくまで英連邦の歩兵なんだから、このダークグリーンという色の指定は決して間違っていなかったのかも! すみません! どうせドラゴンの説明書だからと、バカにしていました。この話は続きます。

AFVクラブのチャーチルMk.3 その24

2009年01月04日 10時30分38秒 | AFV(英・チャーチル)
 こちらのブログでも、明けましておめでとうございます。とにかくゆったりマイペースで製作、考証、レビューを続けて行きたいと思います。
 上の写真は、エンジンハッチのストッパー棒を装着した後、排気管類を取り付けてみたところです。さて車体側の工作でもう一つ残っていたのが、後部泥よけに取り付けるラックです。ここはオイル缶・水缶やジェリカンなどの搭載場所で、小型のオイル缶なら片側二個、ジェリカンならば片側一個を横に寝せて、それぞれ載せることができます。オイル缶を載せた場合は金具で缶を固定するのですが、AFVクラブはその押さえの金具がエッチングパーツで用意されています。下の写真のように、缶の上を押さえるアームと、そこにはまって前を押さえる棒、二つで一組となっています。
 上のアームには前方に切れ目があり、そこに下から伸びた棒がはまるのですが、それを止めるための蝶ネジらしきものまで出来ているのが見えると思います。結構精度が高くて、上のアームを瞬間接着剤で接着した後、前方の切れ目に細い方のパーツをはめてぶら下げると、下端がちょうどラックに接するので、そこに瞬間接着剤を点付けすればOK。と言っても、かなり細いパーツなだけに、作業はなかなか大変。上のアームを最初にきちんと真ん中に直角に接着しておくことがコツでしょう。クレオスのグルーアプリケーターって、本当に便利だなあ。
 さて、塗装が済むまで不用意に触れないようにしなければなりません。接着部分が小さいので、ちょっとしたことで取れてしまいそうですから。