みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ディエップ上陸作戦のチャーチル 渡渉用ダクトの話 その5

2010年07月14日 23時23分06秒 | AFV(英・チャーチル)
 この話、もうちょっと続きます。この写真はディエップのチャーチルのものとしてはよく引用される写真ですが、車体の側に戦死した兵士が写っているため、その悲惨さに胸が痛みます。
 車体砲塔が写っているのでMk.1だと分かります。エアインテークカバーに書いてあるニックネームは「BURNS」となっています。『DIEPPE, THROUGH THE LENS OF THE GERMAN WAR PHOTOGRAPHER』(P.27)によると、上陸後三分ほどで最初の鉄条網を超えようとしたとき被弾、窪みにのめり込む形で擱坐したので武装も役に立たず、乗員は脱出、内一名が負傷、一名が戦死したとのことです。ただしその戦死した乗員(副操縦士、つまり榴弾砲砲手か?)は「killed later in the morning」と書いてあるので、この写真に写っているのはその副操縦士とは別人かもしれません。
 この写真もよく見るといろいろなことが分かってきます。装着しているのは重量型の履帯です。ここで話題にしている吸気ダクトも写っています。写真手前、車体の右に一つ落ちています。そして車体のすぐ後ろには後部ダクトも見えています。竹槍型延長排気管は右側のものが取れてしまっています。各砲には防水用のカバーがまだ見えています。初段発射時に安全に破れてしまうようなタイプだと思われます。手前のダクトの側には無線機らしき物が転がっていますが、これは車内から持ち出した物なのか、歩兵が携行していた物なのかはわかりません。左後部フェンダーには予備履帯を載せているようです。

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