みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ミニスケールのツィメリットコーティング考(その1)

2007年01月02日 17時17分16秒 | AFV(独)
 みなさん、明けましておめでとうございます。本体サイトとならんで、こちらのブログでもよろしくお願いいたします。
 さて、今年最初は、ミニスケールのドイツ車輌にどうしてもついて回る、ツィメリットコーティングの話題です。昨年のブログでレベルのティーガーIに、PART製のエッチングパーツを試してみました。他にも各社からレジンパーツも出ています。これも順次使ってみたいと思いますが、でもそうしたパーツが手に入らない場合、どうすればよいかです。
 例えばポルシェ砲塔のティーガーIIは、ヘンシェル砲塔に比べてアフターパーツが非常に少ない。砲塔左側面に車長ハッチの出っ張りがあるので、エッチングパーツにしにくいのかも知れません。しかしポルシェ砲塔は、試作車輌以外みんなコーティングが施されている。そうなると、自分でコーティングを行わなければならなくなります。いろんなサイトや雑誌記事で様々な方法が紹介されていますので、私も試してみようと思います。
 私が以前試した方法は、ラッカーシンナーで車体表面を溶かし、エッチングノコで溝を刻む方法です。これはミニスケールの表現としてはけっこううまくゆくのですが、ただタイミングが難しい。シンナーを塗ってすぐだとまだ流動性が高く、溝にじわーっとプラが戻って埋まってしまいます。でもちょっと時間が経つとすぐに固まって、溝が掘れません。それにエッチングノコにくっついたプラがべたついて、糸を引き始めます。なによりラッカーシンナーで豪快に溶かすわけですから、部屋中シンナーが充満してしまいます(ま、私の部屋には換気扇がついていますけど)。
 ターナー社の水性絵の具「アクリルガッシュ」は、すでに模型用塗料として定着した感があります。これをツィメリットコーティングに使うという方法は、『マスターモデラーズ』だったか『モデルアート』だったかで作例を見たことがあります。私もこれを試してみました。普通の「アクリルガッシュ」ではほとんど溝が刻めません。そこで盛り上げ可能な「ゴールデンアクリリッシュ」を使います。これに盛り上げ用の添加剤「モデリングペースト」を加え、若干水で溶き、平筆で車体に塗り、エッチングノコで溝を刻んで見たら、写真のようになりました。使用したキットは、フジミのティーガーII(古い方)の車体です。レベルのティーガーIIがあるので、これを実験台に使うことにします。
 で、結果はと言うと、まあまあかなというところです。例えばドラゴンのコーティング済みキット、やはり溝が深すぎる感じがしますし、どうしても平面に更に彫り込んだ感じになってしまいます。私が欲しかったのは、平面を彫ったのではなく、平面に塗りつけた感じなのです。それに、あまりくっきりしたコーティングではなく、薄めでかすれがちのものです。それは実車のコーティングの乱れた部分を表現するというのではなく、模型のストラクチャ表現として控えめでかすれがちな表現を狙いたかったわけです。それには「アクリルガッシュ」は十分使えそうな気がします。
 ただし、ここで添加した「モデリングペースト」はマット仕上げになります。元々が絵画用ですから、ミニスケールとしてはちょっと粒子が粗い。よく見ると粒々や突起が見えています。次回は「アクリルガッシュ」用のつや消し剤「マットメディウム」で試してみることにします。


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