6月12日から区議会本会議で足立区がすすめる学校統廃合計画について、日本共産党区議団の代表質問で、地元、「3町会長」、「開かれた学校づくり協議会」から、足立区の統廃合計画は「人道に反する」として撤回を求める嘆願書が提出されていることが明らかになり、改めて区教委の異常なやり方に区民の批判があらわになりました。
学校統廃合について、区教委は、自らが決めた『開かれた学校づくり協議会』を母体に進めていくというルールもかなぐり捨て千寿第五小学校と五反野小学校との統廃合を強引に進めています。
千寿第五小学校の「開かれた学校づくり協議会」からは教育委員会に対し、統廃合への疑問について投げかけられてきました。
区教委はこれにまともな回答もせず、しゃにむに推進してきたことに今度は地元3町会から学校統廃合の撤回を求める嘆願書が提出されたのです。
児童・生徒数が増加
第1に、統合の理由である児童数の減少については、この4年間で一〇〇人余増加しているのに、なぜ統廃合か。※国勢調査では足立区の人口は64万人から68万人に増加し、都の調査でも2035年(23年後)まで減らないことが明らかになっています。
24学級を越える大規模校の可能性
第2に、仮に統合を実施した場合、区の適正規模の基準である「24学級以内」を超える大規模校になる可能性があります。※千五小309名、五反野小421名計730名になり、24クラスになり、これ以上になると新田小学校のように学校を増やさなくてはならなくなります。
統廃合の方が4億円 も多くかかる
第3に、校舎老朽化を理由の一つに挙げていますが、耐震改修を行なったばかりであること。また財政面については、教育委員会の試算でも2校それぞれ単独建て替えの費用より統合の方が4億円も多くかかること。
震災時に避難所がない
第4に、震災を経験して学校は避難所として地域コミニュティの要になる防災拠点としての学校をなくしてしまっていいのか、などです。
しかし教育委員会からはいまだ明確な返答がなされず、千五小「開かれた学校づくり協議会」が要望してきた両校保護者合同説明会や地域住民への説明会の開催も受け入れようとはしていません。
その一方で区教委は、今年の夏には千五小のプールを壊し統合のためにプレハブ建設の着工をする計画までする強引さです。
住民、子ども、保護者置き去り
これが子どもにとってより良い教育環境を考える教育委員会のやることでしょうか。
本来、学校とは誰のものなのでしょうか。教育委員会のものなのでしょうか。
開かれた学校づくりの委員を任命せず
こういう状況の中で、今年度は千寿第五小の「開かれた学校づくり協議会」が発足できていないという異常な事態も生まれています。
学校は地元住民の生活基盤の一つでありながら、行政の意向に沿わない場合はその運営から排除する」と地元からは、こうした憤りの声が上がっています。
地域の理解は得られず、今年の1月には区長あてに「再検討を求める」署名が届けられ、さらに今年の4月には地元3町会会長から人道に反する統廃合の進め方について止むにやまれず「統廃合撤廃の嘆願書」まで提出されました。
区民のみなさんのご意見・ご要望をお寄せ下さい。