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足立区西竹の塚の悪質な開発業者による重層長屋62戸に異議ありと審査請求

2016-11-04 21:21:18 | 防災、安全

「長屋62戸」震災時に火災の危険性高い、建築は中止を!

竹ノ塚駅西口の38号踏切近く、これまで自転車駐輪場だった敷地に、「重層長屋」が建設され始めています。区民からこの建物が「東京都建築安全条例」に違反していると、民間の建築審査機関が許可した建築確認の取り消しを求めて「審査請求」が出されました。そのため、足立区建築審査会でその是非について、審査が行われています。近くに住む地域住民は、「共同住宅は東京都建築安全条例で規制されており、同じ構造の重層長屋が大火災になったら周辺が火の海になりかねない」として反対運動を起こしています。

長屋と言えば、平屋の長屋をイメージしますが、2階建て、3階建てからなる長屋が各地に建設されています。
共用の廊下や階段、エレベーターがなく、全戸1階に玄関があり、各戸の専用階段で上階に上がれる縦に連なる長屋を「重層長屋」と呼んでいます。
火災時などの避難に支障が多いために、東京都建築安全条例ではマンションなどの共同住宅を建てることは禁じられています。

こうした敷地の建物は奥まったところにあり、道路幅員は1・5mもない私道(左記地図)で、建築基準法では42条2項道路といって、建て替え時には4m確保することで、戸建て住宅の場合のみ許されています。
 不動産業界でにわかに注目を集めているというこうした路地状敷地は普通の土地に比べて格安で購入でき、そして本来建つはずがない共同住宅と同等の建物が敷地面積いっぱいに建てることができるからです。

重層長屋は、マンションなどの共同住宅に求められている2方向の避難経路が不要で、むしろ共同住宅よりも火災時は危険が付きまとうため、地域住民が反対するのです。
 路地状敷地における重層長屋の建設の是非をめぐっては、新宿区下落合のタヌキの森と呼ばれる屋敷跡に建設された重層長屋で2009年12月に最高裁において、「災害や火災時の安全性が不十分」として、建築確認の取り消しの判決が下され、完成 間際の建物がそのままの状態になっています。


 東京新聞一面(左記参照)に大きく取り上げられました。
 地域住民が建主に説明会を求めても、建設に反対するのであれば、説明会は開くつもりはないと拒否しています。企業の社会的責任が問われ、もうけ本位に走るのではなく、環境や説明責任を果たすことが求められているときにこうした態度は許されません。

 10月の区議会建設委員会での質疑

10月の区議会建設委員会でも共産党のはたの昭彦議員が取り上げています。以下その概要です。

●区の説明ー双方より弁明書、反論書が出された。審査会の議論の後、口頭審査に入りそれを受けて判定をする。おおむね年度内に採決する方向です。
●議員の質問ー今後、区としてどう対応するのか。
◎答弁ー奥まったところに多数の長屋があることは、近隣に対しても迷惑が掛かる。条例、建築基準法に適合しているからと言って、許容するのはどうかなと思っている。今後、問題点を整理していきたい。と述べているように、足立区としても何らかの対応が必要だという認識が示されたことは重要です。