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民主党代表選で何が見えたか?

2015-01-19 23:55:49 | マスコミ・報道

民主党新代表に、岡田克也代表代行が選出されました。代表選に立候補した岡田氏、細野豪志元幹事長、長妻昭元厚生労働相の3人は「党再生のラストチャンス」「過去と決別」などと国民の信頼を失った現状に危機感をあらわし、党再建策を訴えましたが、代表選を通じて見えたものは何か―。

基地と増税 自民党とかわらない姿勢

 16日に象徴的な二つの場面がありました。一つは、立候補した3人が出演したテレビ朝日系番組「報道ステーション」。司会の古舘伊知郎氏から、沖縄県民が昨年末の総選挙でも圧倒的な「反対」の意思を示している米軍新基地問題を問われました。

 これに岡田氏は「現時点では(辺野古)以外の答えはない」と繰り返し発言。細野氏、長妻氏も米軍新基地建設反対を表明することができませんでした。

 もう一つの場面は同日午後に放送されたTBSラジオ番組「荒川強啓デイ・キャッチ」でのこと。キャスターの荒川氏が、民主党政権時代に自民、公明と3党合意で消費税増税を決めたことにふれ「政権時代をどう評価し、どう超えようとしているのか」と質問。これに対し長妻氏は格差是正を強調しながら「仮に自民党政権であれば、消費税は先送りになった可能性が高い」と消費税増税を「成果」として語りました。細野氏も「社会保障の世代間格差の問題は手をつけないことはありえない」と高齢者に負担を求める構えも見せました。

 民主党が国民から信頼を失ったのは、「国民の生活が第一」と掲げて政権につきながら、公約を裏切り、沖縄米軍新基地建設、消費税増税をはじめ、TPP(環太平洋連携協定)推進、原発再稼働など、結局、「財界中心」「アメリカいいなり」の自民党政治を進めたことにあります。そこに正面から向き合って反省することなしに、「過去と決別」はありません。

「国民裏切り」に反省がない

 「報道ステーション」で古舘氏は沖縄米軍新基地問題でアメリカの立場を強調する岡田氏に対し、「(米国の)ケリー国務長官のように見えてきました」と皮肉りました。荒川氏のラジオ番組では「公約してもいない消費税増税に踏み切り、能動的に、自ら進んで国民を裏切った」というリスナーからの厳しい批判の声が紹介されました。

 新代表となった岡田氏は、投票前の演説で「政権交代以後の民主党を否定するのではなく、原点に回帰する」として、最後まで明確な反省を示しませんでした。極右的で立憲主義も無視する安倍首相との「違い」を強調しても、日米同盟絶対、大企業中心の自民党政治から抜け出す道を示せない限り、混迷は続きます。(前野哲朗)