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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

あかてぬぐいのおくさんと7人のなかま

2017-09-28 16:34:37 | ひらきよみ(読み聞かせ)

先週の金曜日は、5年生のクラスでの読み聞かせ当番でした。

毎年9月は、5,6年生の家庭科のミシン学習をお手伝いする「ミシンボランティア」
というものに、参加しているのですが、今年も3回行ったうちの2回が5年1組さんで、
そして、その週のお当番のクラスも同じ1組さんでした。
こういう偶然は、初めてだったし、せっかくなので(笑)、お裁縫箱繋がりということで、
図書館へこの絵本を借りにいきました。



(今までに2度くらいは教室で読んだ気になっていましたが、過去ログを探しても
見当たらなかったので、もしかしたら、練習だけはして、読むのはやめていたのかも
しれません。)

表紙からもうっすら伝わってくる通り、韓国のお話で、扉からのぞいているのは、
あかてぬぐいのおくさんが大切にしているお針のなかま(を擬人化したもの)なのです。

ちなみに裏表紙はこうなってるんですよー。



ある日、あかてぬぐいのおくさんが、お針の最中に、ちょっとうたた寝をしてしまった時に、

せのたかい ものさしふじんが、みんなを みおろして いいました。
「うちの おくさんが おはりが じょうずなのは、なんといっても わたくしが
いるからですわ。
わたくしがいなければ、すんぽうを きちんと はかれませんもの。
わたしたちのなかで いちばん だいじなのは、この わたくしですよ!」

と、唐突に言いだします。
それを聞いたはさみおじょうさんが、くちをとがらせて 「あら おねえさん、
ききずてならないことを
 おっしゃって。」 と言い返します。

そうして次々に、すましやのはりむすめ おしゃれないとねえさん ゆびぬきばあちゃん
のしごておとめ ひのしねえや も持論を展開し、われこそが一番大事と主張し始めます。

一方、うたた寝していたおくさんは、皆の言い争う声で目を覚まし、それぞれの自慢話に
こらえきれなくなり、ついに立ち上がり大きな声で「いちばんえらいのは この わたしだよ。」
言っていまします。


パンドラの箱、あけてしまいましたね~。
些細なことのように思えることでも、いやいやそれを言ってはおしまいよ、ということ
日常生活の中で、ありますよね(笑)。

7にんのなかまは悲しくなり、泣きだしたり、出ていこうとしたり。
おくさんだって、悪い夢をみて取り乱して泣いてしまいます。

夢から目覚めたおくさんは、はずかしそうに いいました。

「おまえたち、すまなかったね。わたしが ひどいことを いっちまって。
おまえたち ひとり ひとりが、みんなたいせつだってことを わすれていたよ。
わたしたちのなかで だれか ひとりでもいなくなったら、おはりはできないのにね」

おくさんの言葉、いいですよね~それを聞いている7にんのなかまの嬉しそうな顔!!
お針道具だけではなく、いろんなことに応用できますよね。クラスとか、職場とか(笑)



教室の5年生は、とても真剣に聞いてくれました。手元でよく絵を見たり、何度か読んでいたり
すれば、面白いポイントとかわかって、笑いも出てくるかなーと思いますが、まずはお話の
成り行きを見守っていた、という感じがしました。

このあとペアさんがこちらの絵本を読んでくれました。



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