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南斗屋のブログ

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交通事故事件被害者のためのQ&A 14

2006年09月20日 | 未分類
(刑事裁判と民事の損害賠償)
Q 加害者が法廷で「この事故は私が全面的に悪いと思っています。保険会社を通じて全額お支払いします」と供述していましたが、これで100%の保障をしてもらえるものでしょうか。
A そうなるとは限りません。
 加害者が法廷でそのように供述しても、保険会社と交渉するときは、保険会社は過失相殺(かしつそうさい)できるような事案であれば、被害者側の過失を主張してきますし、これは民事裁判になったとしても同じです。
 つまり、損害賠償に関しての刑事事件における加害者側の供述は、リップサービスとしてしか考えられないということです。
 これは実際に支払うのが加害者ではなく、保険会社であるので、保険会社としては自らのビジネスとして厳しく査定する方針だからです。加害者側としては、刑事事件では少しでも刑を軽くしてほしいため、上記のような供述がときどき見られますが、被害者側としてはそれを鵜呑みにはしない方がよいと思います。

Q 刑事事件の中で民事の損害賠償も一緒に判決してもらえないものでしょうか。
A 刑事事件と民事事件は、別の手続きであり、刑事事件の中で民事の損害賠償を一緒に判決してもらうということはできません。
 諸外国では、刑事事件の中で民事の損害賠償を一緒に判決してもらうという制度(これを「付帯私訴」(ふたいしそ)といいます)を持っているところもあり、日本でもこの制度の導入を検討するようですが、制度自体できるかどうか現時点では確定していませんし、制度が導入されても殺人事件等の一部の事件にとどまる見通しであり、交通事故事件について導入されないのではないかと思います。


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