桒田三秀税理士

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税務調査官の目 その9

2010-06-16 09:54:20 | 税と会計
 飲食店のお客様の店舗兼自宅に朝9時過ぎに突然税務署が来た。最初から売上を抜いているに違いないという態度がありありだ。そして10リットルのビールサーバーから何杯のビールが取れるかで3日間大喧嘩した。

 調査官は、中ジョッキが410cc入るので泡の分と若干のロスを考慮しても、サーバー1本当たり25杯から26杯は取れるという。ところが店の売り上げにはサーバー1本当たり22杯から23杯しか計上されておらず、サーバー1本に付き2杯から3杯のビールの売上を抜いているのではないかというのだ。

 サーバー内のビールを毎回すべて100%使い切ることができたら、そういう計算になるかもしれない。しかし泡抜きしたりムダができたりしてそういうわけにはいかない。そしてビールメーカーや酒屋、同業の居酒屋などいろんなところからデータを採り反論し、当方の主張を認めさせ、一円も取られず調査は終了した。

 この調査官。配属されたばかりで使命に燃えていたため、振り上げたこぶしの落とし所がなかった。3年後、別のお客様の調査で当たったが、ずいぶんと丸くなっていた。恐らくいろんなところで叩かれたのだろう。
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