孫

　孫が生まれて９カ月になる。

　抱きかかえてやると、膝の上でピョンピョンするのが癖である。

　風呂の中でも同じだ。

　湯船の中で両脇を抱きかかえてやると、嬉しがって私の太腿の上でピョンピョン。

　いつかこうなるだろうと思っていた不安が的中した。

　ピョン、ピョン、ピョン、ズボッ。

　息子を孫がキックした音だ。

　この痛さは女には判らんだろう。

歯医者2

　同級生に歯医者がいる。

　先週の土曜日に、脅されて治療に行った。

　歯医者に行くと、私なりのせめてもの楽しみ方がある。

　できるだけ椅子に深く腰掛けるのである。

　運がいいと看護師さんの「柔らかい何か」が頭頂部に感じられることがある。

　今の私の頭頂部は、滅びゆく砂漠状態で、そういう意味で非常に適している。

　その上、昨年、ヘアスタイルを一新した。

　ハゲを隠そうとするから余計に目立つ、と言うことに気づき、思い切って短髪にした。

　これが功を奏し、より心地よい感触を頭頂部で感じられるはずだった。

　・・・・・。

　今までは頭頂部のてっぺんから覗いていたため、運がいいと「柔らかい何か」が触れることがあったのに、今回はナナメ横から攻められたのでアテが外れた。

　昨年、こういうことをブログで書いて以来、私の下心がばれたに違いない。

　しかし、オッサンは誰もこんなことを思いながら、痛い治療を楽しんでいるのである。

　
　

はげ山の一夜

　私たちの世代は、中学生の音楽の時間で「音楽鑑賞」というものがあり、クラシックの名曲を聴いていた。

　外国の作品を日本語のタイトルにする時には、気を付けてもらいたい。

　私がムソルグスキーの「はげ山の一夜」を初めて聴いたのも、中学の音楽の授業だった。

　曲そのものよりタイトルが変で、名曲のタイトルとしてどうかという印象を持ったのを覚えている。

　私がムソルグスキーなら、もう少しマシな名前を付けてもらいたいと思うだろう。

　当時は私も当然だか剥げてはいなかった。

　あれから４０年。

　「はげ山の一夜」が妙に気になるようになった。

　

アイスクリームと増税

　ハーゲンダッツジャパンは２４日、スーパーなどで販売するアイスクリーム（ミニカップ）の容量を７月出荷分から減らし、実質で約６％値上げすると発表した。

　果物など原材料価格が高騰したためだ。値上げは２００８年６月以来約６年ぶり。

　全１４商品の容量を１２０ミリ・リットルから１１０ミリ・リットルに減らし、税抜き価格を２７０円から２６３円とする。

　価格変更は４月出荷分から行い、「消費増税後も（税込み）総額が変わらない価格設定にした」という。

　消費税増税後の対応には、単純に増税分を転嫁する、量を減らして税込額を据え置く、そのまま据え置くなどの対応がある。

　最近、私は「ハゲ」という単語に非常に敏感に反応する。

　アイスクリームなら「ハーゲンダッツ」。

　ヨーロッパ観光なら「コペンハーゲン」。

　クラシックを聴くならムソルグスキーの「はげ山の一夜」。

歯医者

　同級生に歯医者がいる。

　土曜日に治療に行った。

　高級食材の「クレソン」を貰ったので、直ちに悪口を書くのはどうかと言う自制心が働いて書かなかったことがある。

　私は歯医者に行くといつも「息継ぎ」が下手で、何分かに一回、休憩を入れる。

　たぶん「睡眠時無呼吸」のような状態なのだろう。

　鼻呼吸すればいいのだろうが、なかなかうまくいかない。

　その様子を見て、奴は言った。

　「太っていると呼吸がしずらいじゃろ」。

　お前の治療が下手なんじゃ、と言い返したいところではあるが、金属製の尖った凶器を持っている奴に言い返すのは得策ではない。

　治療が終わったら覚えてろ。