専門家

　専門家、たとえば検事と弁護士は対極の専門家だ。一人の人間を一方は死刑だといい一方は無罪だという。

　もと特捜検事で弁護士のＷさんなど、自分の過去を棚にあげて、テレビなどに出ては平気で特捜を非難する。検事から離れた自分は今では良識を持ち合わせているとでも言うのか。

　税務署ＯＢの税理士にも似たようなタイプがいる。過去の自分の身分を忘れて平気で税務行政を非難する。挙句の果ては自分のクライアントの前で税務署員にどなり散らし「顔の効く」パフォーマンスを演じたりもする。

　いずれも自分の過去を否定するようなものだろうと思う。

　こういう人たちを私は信用しない。
　

筍

　うちは事務所の向側、地続きの自宅の裏側、そして１００メートルほど離れた場所の３か所に竹藪がある。

　例年多い時には数百本のタケノコが生える。今年は春先が寒かったのと雨が少なかったせいか異常なくらい少ない。

　タケノコは新鮮だと刺身で食べられるというが、タケノコの刺身は全然美味くはない。うちでは掘って１０分後には皮を剥いて煮るので、柔らかくて美味しい。

　タケノコを掘るのは結構大変だ。普通に手で折ったのではほとんど食べるところがない。それ用のツルハシのような長い鍬を根っこに入れて掘る。初期のタケノコはほんの数センチしか地表に出ていないので慣れていないと周りの草と見分けがつかない。長靴で地面を探りながら探して、地中数十センチめがけて鍬を入れるのである。

　例年だともうシーズンは終わるのであるが、今年はこのまま不作なのか？

忙中閑あり

　一昨日は午前中広島で仕事を済ませ、夕方から広島で会議というスケジュールだった。
会議までの時間が少しあったので平和公園に行ってみた。震災の影響なのか外国人がほとんど見当たらない。修学旅行生に混じって地元の小学生が４～５人のグループでノートを手に歩いている。

　ベンチに腰かけてボーとしていると、グループが近寄ってきた。どうやら宗教の勧誘ではないようだ。

　小学生「こんにちわ、ちょっといいですか？」
　私　　「何？」
　小学生「どこから来ましたか？」
　私　　「福山」
　小学生「何故ここに来たのですか」
　私　　「暇だから」
　小学生「では質問です。世界はどうやったら平和になると思いますか？」
　私　　　うわ～宗教の方がまだよかったと思いながら
　　　　「やっぱり国のリーダーである政治家が自国の国益を犠牲にしてでも紛争
　　　　　のない世界を作ろうという意思を持たなくてはだめだね」
　　　　　 う～ん、アドリブにしてはやるじゃん今日の俺。
　小学生「具体的に私達にできることは？」
　私　　「まず国というのは個人個人の集まりだから、その個人個人の集団の
　　　　　最少単位である家庭。それが安定しないと国は平和にならない」
　小学生「家庭ですかあ？」
　　　　　何言ってんの、このおやじという意識がありあり。
　私　　「そう、君たちの家はどう。お父さんお母さんを尊敬しとる？お父さんと
　　　　　お母さんは仲がいい？」
　小学生「・・・・・」
　私　　「まず家庭内で思いやりを持つようにならないと家庭がバラバラに
　　　　　なるだろ」
　小学生「・・・・・」
　私　　「うちなんかいつもラブラブよ」
　　　　　もはや世界平和とは全然関係ない。
　　　　　さらに続けようとする私を制止して
　小学生「あの次の質問ですが・・・」
　　　　　と言いかけると別の小学生が「このオッサンはもう相手にするな」
　　　　　と合図して
　　　　「どうもありがとうございました」と行ってしまった。
　私　　「おい待て、まだ話は終わっとらん」と思ったが、一方では面倒くさい
　　　　　と考えていた私もほっとした。

　そのあと1/3ほど取り壊された市民球場を見ながら夕方からの会議に参加した。
　いったい次の質問は何だったんだろう。　
　　　　　

　　　


　　

日本人のスタイル

　日本人は足が短い。統計的に見ても人種的にはアフリカ系住民が一番足が長く、続いて白人欧米系、ヒスパニック系となり日本人を含むモンゴル系は人類の中では一番短い。

　ただ、今の若い人たちは昔に比べるとかなりスタイルがいい。昔の日本人の体形は「手足短く顔デカい」だった。今では手も足も長く、顔も小さくなった。昔はクラスに一人は原人に近い奴がいたものだが、今では男の子も清潔できれいになった。

　男性が化粧品を使い、男性がエステに通う。これも時代の流れなのか。


















　

物に宿る心

　物にはそれを使った人の気持ちが移るという。愛着を持って使った物であればある程それは強くなる。

　それが理由で中古品をリサイクルショップなどで買うのを嫌がる人がいる。しかしモノは考えようだ。例えば会社が倒産して、リサイクルショップに引き取られたものがあるとする。縁起が悪いと考える人がいるもいるが、そうであれば私は前の所有者の無念を晴らしてあげたいと思って使っている。

　独立してすぐに、福山では有名なリサイクルショップ「なんでもや」で私の机を１万円で買った。１畳分の大きさで同じサイズのガラスが敷いてある。搬入してもらうとき店のミスでガラスが割れてしまって、「もうけにならんどころか足が出た」と言われた。

　その机は今でも使っているが一応エグゼクティブ用のもので「会社がうまくいかなかったからリサイクルショップに出された」と勝手に思っているのであるが、大事に使ってやれば決してオーナーを裏切ることはない。