とのさま不経済新聞 by 雲葉

「よるのとのさま」から改題(2013年2月1日)

30代は無口?

2015年02月27日 | 新聞投書から
  2月24日付朝日新聞「声」欄に、「30代のみなさん、声を聞かせて 」という投書がありました。投書者は東京都在住の55歳会社員男性です。

  「声」欄には毎月末ごろになると、その月に送られてきた投書総数と大まかな内訳(男女比、分野、職業、年代)が掲載されます。それによると1月は、30代の投書は全体の2.5%、掲載数は4人だったそうです。

  今月分が今日付で掲載されていて、30代は2.7%とほぼ変わりません。東京本社宛て分が2521通とのことなので、30代は68通しかなかったことになります。

  多いのはやはりというか60代以上で、現役を退き悠々自適という人々でしょう。実際に職業も「無職」の割合が37.8%で、2位の学生(高校生以下の生徒・児童を含むと思われます)の13.6%を引き離し突出しています。(そういえば一時期「年金生活者」という“肩書き”も認めるようにしていたけど、どうなったのやら)

  もちろん現役世代(特に若年層)の新聞離れや、投書なんかしているヒマはないということもあるかもしれません。しかしそれだけなのか疑問に感じます。

  あくまで拙者個人の感覚と断っておきますが、以前から20~30代、特に男性の掲載は極端に少ないと思います。つまり「どうせ載らないから出すだけムダ」ということです。

  根拠として20歳未満の11.6%に対して40代も6.7%と少なくなっていることを挙げます。

  似通った投書があったら、高齢者、年少者、女性、と優先順位を無意識のうちにつけてはいまいか。職業(肩書き)に説得力を求めてはいまいか。一方の偏った意見ばかり掲載していないか。説得力ある建設的な意見が書けたのに没になって、常軌を逸した投書が掲載されている。こうしたことが長年にわたって積み重なり、上述のような考えを抱かせてしまったなら不幸なことです。加えて今は(これもそうですが)ブログやツイッターなどSNSで簡単に発信できる時代です。新聞投書欄の意義を具体的に訴えないと、ヒマを持て余した年寄りの暇つぶしの場になるばかりでしょう。

  「声」とは別に「ひととき」という日常の家庭的な雑感を投稿できるコーナーがあるのですがそこは女性のみ。それは不公平という“声”があったのか、毎週日曜は「男のひといき」という男性のみのコーナーも何年か前に誕生しました。

  かつて某新聞が「声」欄について、投書数は男性が多いのに掲載数は女性が多いのは不公平と評したことがありました。(嫁はんと話題にした記憶があるので少なくとも10年以内程度の話でしょう)

  でも今はそう極端に男女比が偏ることはないように感じます。過去にこのえにっきでも題材にしたような「常軌を逸した投書」も極めて少なくなったように思います。

  とはいえ、一度離れていった人々が戻ってくるかどうかは、なんとも言えません。

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